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つなぎの英語 ~NY NY 10016~

旅するように生活したニューヨーク。このまちで使い慣れた英語表現を紹介しながら、「NY的なるもの」への熱い想いを綴ります。

ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 102

2007-08-05 19:35:36 | ニューヨーク
 簡単(簡略)表現シリーズです。アメリカ人はフレンドリーで、まったく知らない人でも、たとえば公園の散歩道ですれ違うとき Hi! と声をかけたり、目が合うとにこっとほほえむ人が多いですね。そういう軽い挨拶を交わしあう習慣はなかなかウツクシイ。日本人同士だとガンつけた……とか、なりかねない。

 アメリカは多民族社会という背景があると思います。だから逆に敵意がないということをお互いに軽い挨拶で示すわけです。日本人同士でもハイキングなどではすれ違う相手に「こんにちは」と声をかけますね。アメリカでは、街中の日常生活にもそんな雰囲気があると思ってください。"Hi!" goes a long way.「“ハ~イ”に使いであり」です。

●Hi, there!

 単に "Hi!" もいいのですが、相手が複数だったら、Hi, there! とか Hello, there! など、there を付けるニューヨーカーも多いようです。there にはとくに意味はないと思いますが、「あれ、みなさん」とか「おやおや、みなさん」といったニュアンスですね。

●How's everything?

 How are you?「お元気?」は定番の挨拶ですが、ちょっと違った言い方をしてみましょう。How's everything?「どう?(いろんなこと)どんな具合?」なんていかが? How's everything going? でもいいです。

 これに対して答えはたとえば、Pretty well. And you?「調子いいよ、きみは?」とか。Pretty well. の代わりに Very well. Very good. でももちろん結構です。なお、And you? の発音は“エンジュ~?”と、リエゾンして(つないで)しり上がりでやってみてください。

●Nothing much. / Not much.

 What's up?「どう? どうしたの?」とか What's new?「なにか変わったことは?」は以前もやりましたが、こういうカジュアルな聞き方にはやはりカジュアルで答えましょう。Nothing much. あるいは Not much.「別に。相変わらず……」という感じの答えです。

 こういう簡単な答え方でも棒読みではなく、ぜひ表情をつけたいもの。日本語でも「べ~つにぃ~」ってそれなりの言い方がありますよね。そんなことばの表情で、Nothing~much~。

●You look great!

 人と会って、挨拶代わりに相手を誉め上げるのがうまいニューヨーカー。日本の奥様がたもその感覚は共通していてお世辞がうまいと思います。

 「まぁ、お元気そう!」「まぁ、素敵なお洋服」「まぁ、その髪型いいわね!」……まるで“ヨイショ・バトル”(お世辞の応酬)ですが、誉められて機嫌が悪くなる人はいないでしょう。相手を誉めるのは交際の潤滑油ですね。

 その点、日本男性は相手を誉めるのが下手。女性の髪型の変化などめったに気づきません。ニューヨーカー女性から You look great today!「まぁ、素敵ですわね」と言われて意味なくニヤニヤ、相手にお返しをしない日本男性は反省したほうがいい(私を含めて、反省!)。

 この場合の great! は顔色(健康状態)とかファッションですね。こちらもなにかお返しのことばを用意しておきましょう。Nice hair-style!「素敵な髪型!」、Beautiful scarf!「きれいなスカーフ!」とか。ちょっと手抜きですがそのまま返すのも一手。You look great, too!「あなただって素晴らしい!」。

●I like it!

 I like your tie.「あなたのネクタイが好き」つまり、自分の趣味に合っているという表現で相手を誉める手もあります。Nice tie, I like it! で完璧な誉めことば。So sweet fragrance, I like it.「甘い香り(香水)、それ好き」……異性間では意味シンな場合もあることは言うまでもありません。




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 101

2007-07-29 21:15:13 | ニューヨーク
 “片言英語”が「つなぎの英語」にもなり、なおかつ絶大なパワーがある、というミニ・シリーズの3回目です。これを進めているうちに私自身も、片言表現の“使いで”を改めて認識・発見しています。
 考えてみると私たちの英語の勉強法は、意外にこういうカジュアルな表現技術が盲点だったように思えます。ん……これはもう少し研究してみなくては……はは、そんな大げさな話でもないのですが、“片言英語の使いで”の検証に再チャレンジです。

 前回まではまさにひと言(ワンワード)で済む英語表現でしたが、少しだけ範囲を広げましょう。今回は“ふた言”です。

●Any questions? / Any alternatives?

 Do you have any questions?「質問はありますか?」……これも、Any questions? だけで完璧、しかり、完璧な英語だと言えます。

 これに似た表現で、Any problems?「なにか問題はありますか?」もよく聞きます。さらには、Any suggestions?「なにか提案は?」、Any idea?「ほかにアイデアは?」(idea は数えられない名詞で通常単数形)、Any alternatives? ……
 あ、ちょっとむずかしい単語が出ましたが、ついでに覚えましょう。alternative は名詞で「代案、代わりのもの、もう一つの選択」(発音はオールターナティブ、ターにアクセント)です。「なんか代案はないかなぁ、代わりはないかなぁ」になります。

●You, sure?

 Any questions? と聞かれて、No, nothing.「(質問は)ありません」と答えたとします。すると聞いた相手は、You, sure?「ほんとにだいじょうぶ?」。この You, sure? も完璧な英語ですね。いま聞いておかなくてだいじょうぶ?(あとで困らない?)と確認しているわけです。

 以前、コーヒーとかティーはいかが? Would you like to have a cup of coffee or tea? に対して I'm fine.「結構です(要りません)」という答え方を紹介しました。そのとき、I'm fine. にさらに、Are you sure? と相手が再確認する言い方もやりました。Are you sure? をさらに縮めたのが、You, sure? です。

●Love to.

 コーヒー、ティーのお誘いをお受けするなら、Love to.「うれしい、いただきます」がおしゃれですね。I would love to have a cup of coffee. の love to です。
 Will you date with me?「ね、ぼくとデートしない?」に彼女、はにかんで Love to. なら、ヤッタァ! I would love to date with you. ということ。

●Say again?

 彼女の Love to. が小声すぎた…… Say again?「え? もう一度言って?」。はは、何度でも言って! Say again? は、よく聞こえなかった、なんですって? Please say it again louder. の短縮ですね。

●No, never. / No way.

 デートに誘って相手に No, never. とか No way. なんて答えられたら悲劇。共に「イヤよ、絶対に」。言い寄るオトコどもをけ散らしたいもてる女性はこう言いがち。
 でも、それだけだとちょっとツレナイんじゃない? せめて、Not this time.「今回はダメ(いずれ、ね?)」くらいにしてほしいんですけど。

●Not really. / Could be.

 Not this time? Then, can you make it next time?「今回はダメ? じゃあ、次はいいんだね?」とたたみかけられたら、Not really.「う~ん、そうとも限らない」って、気をもたせましょうか。

 もう少し相手に期待を持たせたいなら Could be.「かも、ね」。It could be possible to date with you next time.「次は(デート)できるかもしれない」の略……以上、恋の駆け引きにお使いいただけます。




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 100

2007-07-22 19:03:59 | ニューヨーク
 本シリーズ100回目です。予告したように(?)、通過点ですからとくにイベントもなく、粛々と(はは、政治家みたい)続けることにします。

 前回は、Make a long story short.「(長い話を)手短かに」をヒントに、ワンワード one word だけで、しかもこなれた英語表現ができる例を紹介しました。A word goes a long way.「一つの単語が遠くへ届く(使いでがある)」という言い方もあります。ことば少なげでも決して“片言表現”ではない、「つなぎの英語」と同じようなパワーがある、そんな英語の用法を少し続けてみましょう。

●Morning! / Evening!

 簡単すぎるとバカにしないでくださいね。Good morning!「おはよう!」を Morning! と自然に出るようになれば、かなり英語に慣れた感じです(慣れすぎていると思われても困るかな?)。Morning. How are you?「おはよう、元気?」をワンセットにして言い慣れてください。省略した Good を口のなかで呑み込むようにしてから発音すると“らしい”。もちろん、Afternoon! も Night! もオーケー。

 念のため……How are you? を How? とかは略せませんからご注意(通じるかもしれないけど)。ここではあくまで、日常的に聞かれる大胆な簡略化表現だけを紹介しています。

●And? / Right?

 たとえば相手の話の続きを聞きたいときに、And?「それでどうしたの?」。What did happen to her? Keep on talking. なんて英作文しちゃうと、did のあとは動詞の原型だったよね……とか考えてしまってうまく話が続きません。そこで、And? ……で話が続きます。同意を求めるときも、I suppose you think it is right, don't you? とかかしこまることはないですね。Right?「そうでしょ?」だけで十分。

●Clear? / Understood?

 It's clear, isn't it? は「どう、これではっきりした?」というケース。Clear? で十分通じます。動詞形にすると Is it cleared? ですが、これも Cleared? と言えば同じ意味。

 Did you understand it?「分かりましたか?」は Understood?、答えの「分かりました」も Understood.(I understood it.)でいいですね。

●Almost.

 It's almost like that.「だいたい、そんなところです」も、Almost. だけ。短縮した言い方をするときはその代わり、できるだけイントネーションに“表情”をつけたいですね。Uh-huh(発音はア~ハァ)とかリズム感を加えて、Uh-huh, almost ...“そんなとこねぇ~”という感じの表情があれば結構です。

●Yes and no.

 「う~ん、賛成・反対、どっちとも言えないなぁ」は、Yes and no. ですね。I would say both yes and no about it. が正式な英文でしょうけど、会話の流れのなかで、Yes and no. でオーケーです。

●Ready?

 Are you ready to leave now?「さぁ出かける(出発する)けど、みんな準備はいい?」も、Ready? だけで完璧。詳しくていねいに言おうと思えば We are leaving now. Are you ready to leave?「さぁ、行きますよ(出発しますよ)。みなさんよろしいでしょうか?」ですが、これだと“ほんとにいいですか?、ほんとに?”的なしつこさすら感じますね。Ready? Let's go.「い~い? 行こ!」でいきましょう!

 いかがです? 英作文しなくてもひと言ふた言で完璧な英語表現です。ていねいな言い方を知っているほうがいいのはもちろんですが、会話で主語・動詞・目的語などを織り込んでいたら、むしろ堅苦しくなってしまう。日常会話ならどんどん簡略化して、コミュニケート優先にしちゃいましょう! See? Right?




ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 99

2007-07-15 11:55:31 | ニューヨーク
 前回まで雑誌や新聞の話題でお付き合いいただきました。所変われば品変わる…… false cognate「同音(語)異義」だったり、アベコベだったり……異文化を知るってほんとにおもしろいですね。

 アメリカも日本も新聞のトップページはいろいろなニュースの見出しが一堂に会して躍りますが、よく見るとアメリカの新聞は、それぞれ記事の最後が、continued on P. xx となっていて、そのままどこかのページに記事(本文)が飛んで続いています。日本では一面記事は記事として完結していて、関連記事は別ページに改めて掲載されます。

 この編集手法は雑誌でも同じで、雑誌の冒頭部分に feature story「目玉記事」の導入部を次々と spread pages「見開きページ」でレイアウト layout して目を引き付け、本文記事はページを飛ばして後半部でじっくり読ませるという手法。合理的だと思います。

 また経済紙「ウォールストリートジャーナル」Wall Street Journal は、一面にその日の主だった記事の要約 summary を載せています。忙しいビジネスパーソンを意識した編集で、この要約を読むだけでも主要な動きを把握することができます。

 さて、機会があればまた出版編集の話題にふれますが、この辺で終わりにしておきましょう。でも、最後に一つだけ。日本人編集者は校正の際に赤ペンを使いますので“アカ(朱)を入れる”と言いますが、アメリカでは青鉛筆を使うんですね。blue-pencil「青鉛筆(で校正する)」となるのもおもしろいですね……

 さて、「つなぎの英語」も第99回。次回は100回といってもとくにイベントは用意していません。このコラムを何回まで続けるか、続けられるかわかりませんので(でもまだまだネタは尽きませんよ)、100回はあくまで通過点です。
 このところ横道にそれていましたが、また「つなぎの英語」に戻りましょう。

●Make a short story long.

 以前、NHKで放送していた“Dharma & Greg”「二人は最高、ダーマとグレッグ」という sit-com (situation comedy)「(テレビ)コメディドラマ」を紹介したことがあります。そのなかの1シーンをメモっていました。

 ダーマがグレッグに、Well, I'll make a long story short.「じゃあ、長い話だけど手短かに話すわね」というシーンがあって、グレッグは事態がまったく理解できず、No, make a short story long.「いや、手短かな話を長くしてくれよ」と応えます。

 Make a long story short は定番の言い方ですが、short story を long に、という定番の逆を言ったわけで、それが受けていました。
 そこで、この話をマクラに「つなぎの英語」です。

●Correct! / Wrong!

 会話でちゃんと文章(英作文)をつくらなくては……と思うから文法とか考えてしまって億劫(おっくう)になっちゃう。でも、会話ならそれこそ make a long story short. でもいいんですよね。

 簡単な話、その話に「賛成!」なら Correct!「そのとおり!」だけでもいい、It's correct. でなくてもいいんです。Wrong!「それは違う!」だけでもいい。ワンワードでも決して“片言”じゃなくて立派な会話文だと思います。そういう例を、以下、挙げていきましょう。

●Yes? / See?

 はは、もっとも簡単な表現ですけど、Yes?「ハイ?」も十分こなれた英会話表現ですよ。よく聞き取れなかったときに聞き返す表現、日本語でも同じですけど。
 See? は「ほら、わかった?」。You see? をさらに略した形で、これもよく使います。

●Tired? / Tired.

 隣の人が大あくび。Tired?「飽きた?」→答えて、Tired.「飽きたよ」。これも立派に会話になっています。

 なお、tired は I'm tired.「疲れた」ですが、「疲れて飽きた、飽きて疲れた」という感じを表現できます。つまらないスピーチを長々と聞かされたとき、I'm tired. はぴったし! あ、この塾には tired はナシなんですけれども……ん、内容次第? Correct!

(台風4号です!)


ニューヨーク・スタイル「つなぎの英語」NO. 98

2007-07-08 19:45:23 | ニューヨーク
 前回は Classified Ad の伴侶・恋人募集でしたが、Classified Ad は「アパート賃貸情報」の宝庫でもあります。今回は Classified Adで探るニューヨーク賃貸アパート事情がテーマ。ニューヨークでアパート探しするつもりでお読みください。

● condominium

 日本語のマンションと英語の mansion は全然違いますからご注意! 日本語の“手紙”が中国語ではトイレットペーパーだとか。所変われば意味変わることばを false cognate と言います。Mansion は文字通り「豪邸」で、分譲価格的には 3 million dollars「3百万ドル=約4億円」以上でしょうか。日本型“マンション”でしたら「コンドミニアム」condominium になりますね。condo と略されたりもしてます。

● deluxe condominium

 賃貸コンドの Classified Ad の実例を豪華コンド deluxe condo の広告例で見ましょう。
 「2 Br, 9 foot ceilings, 2 & 1/2 Marble Baths, Lr w/Entry Foyer, Den/Dining Room, Kitchen w/Microwave & Refrigerator. 24 Hr. D/m, $3,825」

 2 Br は 2 bedrooms「2寝室」です。コンドのタイプは 1 Bedroom, 2 Bedrooms と寝室数で示されます。9 foot ceilings(約 2m70cm)と天井高も豪華さの条件。大理石仕様のバスルーム(浴室・トイレのユニット)は 2室で、1/2 はトイレだけのこと。Lr は living room「リビングルーム」で w/Entry Foyer は玄関ホール付き(w は with の略)。

 通常、アパートの造りは玄関ドアを開けるとすぐリビングルームですが、玄関ホールがあればより豪華。Den は間仕切りのない小部屋。キッチンに電子レンジ、大型冷蔵庫が備え付け。24 Hr. D/m「24時間ドアマン」は安全確保から高級コンドの必須条件で、ニューヨークでの住まい探しは安全がキーワード。家賃は $3,825、日本円で約48万円。

● 1 bedroom

 マンハッタン中心部 Midtownでは単身者か夫婦のみの世帯が多くなります。彼らが利用するコンドは主に 1 bedroom。家賃は現在で $2,000~$2,500 くらいでしょうか。マンハッタンの家賃は景気によって大幅に上下します。私が渡米した1980年代末の recession「景気後退期」(日本のバブル期)は、5番街42丁目という最高立地で 1 bedroom $1,800 くらいでしたが、景気が回復したら $2,500 ほどにもなりました。

● studio room

 日本の“ワンルームマンション”は studio「スチューディオ」です。日本のそれより3倍くらい広いのですが、マンハッタンも狭い土地の有効活用をしていますから、感覚的には狭く感じます。世界各国からの単身赴任駐在員や留学生が利用します。アドレスが中心部だと家賃は $1,200~$1,500くらい。

● superintendent / concierge / handyman

 「コンド管理長」は superintendent。ドアマン以外に concierge「案内係り」や bellman「手荷物係り」、handyman「よろず修理係り」もいてホテルと同じような態勢・機能です。事実、高級ホテルがコンドに変身したりその逆だったり、大胆な不動産開発も日常茶飯事なんですね。

 なお賃貸アパート契約の場合、landlord「家主」への支払いは、入居最初の月と契約満了月家賃の2カ月分と、security deposit と呼ばれる「保証金」1カ月分、また broker「不動産仲介業者」を通せば broker fee を1カ月分、合計家賃の4カ月分程度が目安。security deposit は器物破損の保証金で、実質 broker fee だけが戻ってこないお金。契約完了とともにあなたは tenant「賃借人、テナント」になります。