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「ウルトラQ」の衝撃~広島原爆の日に

2021-08-06 | パフォーマンス
おはようございます。

本日8月6日は、広島原爆の日・・・
ずっと気になっていたことが・・・
どうぞ、聞いてやって下さいませ。


ただいま、NHKで「ウルトラQ」と「ウルトラセブン」の
デジタルリマスター4K版が放送されています。
(ウチは、ふつ~のテレビで観ていますが)

どちらも、ご存知、特撮で知られる、
円谷プロの「ウルトラシリーズ」です。

「セブン」は、リアルタイムでも、なんとなく観ており
その後も、再放送で何度も観てきましたが・・・

「ウルトラQ」になると、全く観た覚えがありません。

なんせ、ウルトラシリーズ第一弾、
1966(昭和41)年放送ですから・・・
生まれていたけれどw、観ていないなぁ・・・

少し年上の夫も、観ていなかったそうで・・・

毎度、4K版を観ながら、ふたりで、唖然としております。
「えっ、それで終わりかいっ!?」
・・・という、突っ込みが、毎回ですから・・・

それだけなら、笑っていられますが・・・

どうも、後味が悪いんです。



とりわけ、第6話「育てよ! カメ 」は、衝撃でした。

まずは、あらすじ。
小学生「浦島太郎」は、いつかカメに竜宮城へ連れて行ってもらおうと、
学校へもカメを持ち込み、どんなに注意されても、世話に夢中です。

ある日、銀行強盗犯のギャングが、学校へ侵入・・・
太郎とカメも、騒ぎに巻き込まれてしまいます。
すると、突然、カメが太郎を乗せられるほどに成長!

カメは太郎を海の中へと連れて行ってくれ・・・
海の中では生意気そうな少女が遊んでいます。
この子が乙姫で・・・

・・・わけのわからない話しなので、このあたりにしておきますが・・・



わたしが、衝撃を受けたのは、このあと。

太郎は、乙姫に、持っていたカメのエサを見せ、
あろうことか、「原爆だぞ」と言うのです。

すると・・・原爆が炸裂し、キノコ雲が・・・

太郎は、ボロボロ、真っ黒になってしまいました。
髪の毛は総毛立ち、垂れ下がった皮膚のため、
両手を前に突き出し、ぼんやりと歩きます・・・

・・・・この姿は、
まさに、あの日、原爆を投下された広島での被爆者の姿です・・・

昭和41年放送のドラマゆえ、投下からは20年ほど、
まだ、広島・長崎の傷は生々しかったのでは・・・
それで、何の脈絡もなく、この展開!?

毎回、番組の始めと終わりには、
「今日からみれば問題がありますが、オリジナリティを尊重し、
放送します。」というような、おことわりも、あります。

もちろん、昭和41年と令和3年が、
同じ価値観を持っているはずもありません。
そこを非難・批判したいのではないのです。

戦後20年経って、こういう時代感覚の中を、
広島、長崎で被爆者となった人たちは、生きていらしたのか・・・と
それが衝撃だったのです。

原爆投下により、大きなダメージを心身に受け、
そのうえ、差別に苦しむことも多々あった・・とは
知識として知っていましたが・・・

時代の空気の一端を目の当たりにしたようで、
あの「ウルトラQ」は今思い出しても、
胸がザワザワと苦しくなります。

と、同時に、わたし自身も、他人様の痛みに対し、
気づかぬうちに、鈍感な振る舞いをしているやもしれず・・・と、
自戒を込めて記事にしました。



昭和20(1945)年8月6日から77年目の8月6日。
被爆された方々の高齢化に伴い、風化が叫ばれて久しく・・・

ましてや、今年は、コロナ禍に加え、東京オリンピックと
日常は騒がしいばかり・・・

・・・かくいう私も、今年は、戦争と平和について、
新しい知識や情報に、なかなか向き合えないまま、
8月を迎えてしまいました。

だからこそ、きちんと、この日を受け止めねばならないと思うのです。

2021(令和3)年8月6日、広島原爆の日・・・
心からの追悼の意を表し、平和を祈ります。

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本日も、おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

書影の冒頭は「ウルトラQ」。
次いで、わたしと同世代の広島出身の女性作家さんによる、
故郷への想いの詰まった、小説を並べました。(オススメです)

「ウルトラQ」のストーリィについては、被爆者のような姿が
衝撃的すぎて、他の部分が、あやふやになっていることを
お詫び申し上げます。

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