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“鬼の副長” 土方歳三の遺髪 / 佐藤彦五郎新選組資料館

2024年04月27日 | 新選組



 “鬼の副長” 土方歳三の遺髪

 
 2024年3月27日に放送された「奇跡体験!アンビリバボー」で、初めてその存在が明らかになった新選組副長・土方歳三の遺髪。

 それをきっかけに、長年公開されてこなかった遺髪が、佐藤彦五郎新選組資料館にて期間限定で一般公開されています。

 4月21日(日)に来館してきたので、紹介させて頂きます。






 市村鉄之助に託した遺髪


 会津戦争、箱舘戦争に土方に従って参戦した新選組隊士・市村鉄之助

 彼は、五稜郭が陥落する直前の1869年4月に土方に呼ばれ、自分の写真や毛髪、愛刀などを形見として日野の義兄・佐藤彦五郎に届けるよう命じられました。 

 新選組を物心両面で支えた佐藤家は、幼くして両親を失った土方が寄宿していた家で、姉の嫁ぎ先でもあり、このような伝言を残したそうです。

 「われ、日野佐藤兄に対して何一つ恥ずることなきゆえ、どうかご安心を」



[出典] 『青天を衝け!』第27回「篤太夫、駿府で励む 



 メディア初公開


 館長の佐藤福子さんは、30年前に家の仏壇の中から土方歳三の遺髪を見つけましたが、先代の遺志を尊重して、その存在を公表しないでいました。

 そんな折、『奇跡体験!アンビリバボー』で、超能力者ジャッキー・デニソンが土方歳三資料館所有の土方の愛刀「和泉守兼定」に残る土方の残留思念をリーディング。

 その結果、現存しないと思われていた土方の遺髪が存在しているという衝撃の事実が判明。





 それをきっかけに、佐藤館長は「市村の功績と佐藤家の歴史を、自分の代できちんと残し、正しく伝えよう」と、メディアで紹介し、一般公開することを決意。

 一般公開は2024年3月末から4月の毎週日曜と祝日の6日間だけで、「遺髪の公開は今回限りと考えている」とのことです。






 整理券の配布


 資料館のXには「朝8時から整理券配布を始めます」と書かれていたので、念のため約1時間前の6時50分に資料館に到着したんですが、その時は20人くらいが並んでいました。

 その後、7時15分頃になると60人を超える人数になり、人数もどんどん増えていったため、急遽整理券の配布が始まりました。





 ちなみに、並ぶ場所は資料館前の歩道で、整理券の配布は資料館前に移動した後、係員に入館料を払って整理券を受け取る形になります。

 入館料は500円 (小中学生300円) で、私が整理券を受け取ったのは7時20分頃でしたが、整理券に記載されていた時間は初回の「9:00~」でした。

 なお、整理券の他に、日野市の新選組ゆかりの地マップや資料館のパンフレットももらえます。






 整理券の受取時間と入場時間


 整理券を受け取った時間と入場時間を観察してみると、下記のような感じでした。

 ただ、GWに入ると全国から新選組ファンが大挙して訪れると思うので、整理券が無くなる時間は少し早まるかもしれません。





 なお、資料館の閉館時間は17時ですが、13時過ぎに17:00~の回を受け取ることができた人がいたとのこと。(17:15~の回もあるようです)

 資料館に入館できるのは1回当たり35人ほど。観覧できる時間は15分なので、1時間当たりでは35×4で140人。

 開館時間が9時から17時までなので、その人数を8倍した1120人+17:00~と17:15~の回の人数=1190人がおおよその整理券の総数だと思います。






 佐藤彦五郎新選組資料館


 日野市にある「佐藤彦五郎新選組資料館」は、佐藤家の子孫の方が住宅の一部を改造して資料館にしている建物です。

 資料館の裏手には、佐藤家の屋敷兼本陣(大名や幕府役人など身分の高い人の宿泊所)があり、土方も屋敷に寄宿していました。(明治天皇も来訪された)

 幕末当時は新選組のメンバーも通っていた天然理心流の剣術道場もあり、現在は日野宿本陣として観光名所になっています。







 資料館の館内は、下記のような構造になっています。

 近藤勇や土方歳三、沖田総司永倉新八などの書状 (なぜか佐久間象山の漢詩の書もあります) を始めとした資料が展示されています。





 基本的には、時計回りに資料を見て行って、最後にガラスケースに入って展示されている土方歳三の遺髪を見る流れです。

 ただ、見る順番はどこからでもよく、最初に土方の遺髪を見るのもありです。

 一番印象に残ったのは近藤勇が書いた漢詩の書で、豪放磊落さと繊細さを兼ね備えた魂が込もった筆跡に圧倒されました。





 なお、資料館の前の歩道に並ぶのは警察から禁止の通達が出ているようで、開館後に歩道に行列を作ると係員から注意されるので注意。

 (早朝に整理券待ちで並ぶのは大丈夫なようです)

 車道を挟んだ反対側の歩道で待機して、係員から「〇〇時〇〇分からの方~」と声がかかるまで待ちましょう。





 声がかかったら、資料館前に並んで整理券を係員の人に渡して、時間になったら靴を下駄箱に置いて入館する形になります。

 ただ、館内は狭くて入館者で渋滞し、さらに遺髪の前は人だかりになる上に、残り時間が5分を切ると退館を促されるので、ゆっくりは見れません。

 なので、退館後に整理券を再度もらって、初回は全資料、2回目は気になった資料、3回目は土方の遺髪を重点的に見るなど、鑑賞の仕方を工夫した方がいいです。(私は3回見ました)





 資料館の前に土方歳三グッズも売られています。結構な長さの行列が出来ているので、並んで購入しましょう。










・佐藤彦五郎新選組資料館(遺髪公開は、残り4/28(日)と4/29(月・祝)の2日のみ)
 東京都日野市日野本町2-15-5
 ※JR中央線「日野駅」より徒歩8分
  入館料:500円(小中学生:300円)
  開館時間:9時~17時(整理券配布は朝8時予定)








 編集後記

 
 坂本龍馬などの偉人と同時代を生きた歴史上の人物である土方歳三。

 あまりにも偉人すぎてほとんどフィクションというか架空の人物的な存在だったので、目の前に土方歳三の髪があるという現実に、不思議な感覚に陥りました。

 土方の遺髪からは、幕末の殺伐とした空気とは無縁の繊細でしなやかな爽やかさを感じました。

 榎本武揚が土方を”入室伹清風(にゅうしつしょせいふう)“ 「部屋に入ると清らかな風が吹くような、そんな爽やかな人物であった」と評した一端を垣間見たような気がしました。

 そして、何者でもない片田舎の百姓だった歳三が後世に名を残す存在になり、没後155年経っても老若男女を魅力し続けている光景に、改めて土方歳三の凄さを再認識。



【お茶目&破天荒】

 “鬼の副長”という異名から、極度に謹慎でコワモテな印象がある土方。

 しかし、11歳の時に丁稚奉公した呉服店で番頭と喧嘩して、無断で実家に帰ってしまったり、再び奉公に出た店で女性問題を起こして中途退職するなどなかなかの破天荒ぶり。

 さらに、京都時代は芸者や舞妓などからモテモテで、多数の女性からの恋文を“つまらぬ物”と書いた木箱に入れて、日野の親戚に送って自慢するなどお茶目な一面もあったとか。

 この機会を逃すともう一生見れないと思うので、出世運や女性運にあやかるためにも、土方歳三ファンは無理をしてでも行くことをお勧めしますーー。







【出典】「佐藤彦五郎新選組資料館」「歴史人」「新選組データベース
 

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