今日は朝からロビーが騒がしい。なんでもHuntington病に関するシンポジウムが開催されるという話。Phyllis E. Dakeという女性がHuntington病と診断され、それに対する研究助成資金の援助を行っているということで、それに対する感謝と報告という意味もこめて毎年開催されているようです。会場には当事者のPhyllisとその家族、友人が来ていました。日本でこういう会に出たことは無いのですが、アメリカでは資産家がこういう研究資金援助や寄付をするのは日常茶飯事なのかなぁという気もします(税金控除率の差などもあるかもしれません)。
さて、このシンポジウムでは5人の研究者がパネリストとして参加していましたが、どれも大物ばかり。といっても専門分野ではないので、どれくらい大物かと聞かれても困るのですが、著名な論文に名前を載せているボスたちです。その中の一人、MacDonald MEという女性がいたのですが、どこかで聞いたことがあるような・・・。後で調べたところによると、彼女のグループの見つけたHuntington病の原因遺伝子産物Huntingtinに結合するタンパク質のうち一つを私も研究対象にしていたことがありました。私が書いた論文内でもちゃんと彼女たちのグループの論文は引用してますし、最も敬意を持ってその論文を書き上げました。
さてシンポジウムの内容は研究者向けというより、公開講座に近い形で主にDuke家の人たちに対する現在の研究概要の説明という印象が強かったです。ひたすら英語のリスニング(苦笑)。
昼までかかったシンポジウムでしたが、午後からは一仕事(といってもデスクワーク)。実験に使う細胞を新しく他のラボからもらうということで、その依頼文を書くことに。前日にその話をしていたので、あらかじめ自分宛てに届いたメールの中から依頼文のテンプレートを引き出しておきました。それを基に下書き。大物相手のメールということでいろいろ気をつかって書きましたが、Dooに見せると大幅に変更。私が書いたのはなんとも堅苦しい雰囲気の文章だったようです。
Any results obtained with this cell line will be considered in
collaboration with you.
-この細胞を使って得られた結果はあなた(たち)とのコラボに
するつもりです。
この文章が出てこなかったんですよねぇ・・・。実にすっきりとした教科書にでも掲載されていそうな文章。obtainの後、with? from?とちょっと悩みますけど、イメージとしての違いはありますかねぇ。fromだと方向がきっちり決まるイメージなのに対してwithだとそれに付帯する漠然とした周辺のものといったイメージでしょうか。
ともかく、日本では教授→ポスドクというメールでも「先生のお使いになられている○○という細胞を分与して頂きたく・・・」という感じになるのですが、逆にこちらではポスドク→教授ですら「先生が使ってる○○細胞をちょっと使いたいんですけど?」という軽い感じで許容されています。実験材料の依頼文、英語で書くと楽かもしれませんね。
その後はCoryとラボ内見学。昨年の面接時にざっと見せてもらってましたが、詳細にいろいろと見学。こちらでWestern Blot(実験手技の一つ)をやるときはPO発色やAP発色は使わず、全部Chemi-rumiで発色させているようです。そのための暗室もありました。Chemi-rumiでの発色だと再染色が可能ですので、同じmembraneで数回ブロットできるという利点がありますね。PO発色、AP発色では一回やるとバンドがくっきりとmembraneに残るので、同じmembraneを切り分けたり2つに分けて電気泳動したりと手間でしたが、そういった心配もなさそうです。
さて、このシンポジウムでは5人の研究者がパネリストとして参加していましたが、どれも大物ばかり。といっても専門分野ではないので、どれくらい大物かと聞かれても困るのですが、著名な論文に名前を載せているボスたちです。その中の一人、MacDonald MEという女性がいたのですが、どこかで聞いたことがあるような・・・。後で調べたところによると、彼女のグループの見つけたHuntington病の原因遺伝子産物Huntingtinに結合するタンパク質のうち一つを私も研究対象にしていたことがありました。私が書いた論文内でもちゃんと彼女たちのグループの論文は引用してますし、最も敬意を持ってその論文を書き上げました。
さてシンポジウムの内容は研究者向けというより、公開講座に近い形で主にDuke家の人たちに対する現在の研究概要の説明という印象が強かったです。ひたすら英語のリスニング(苦笑)。
昼までかかったシンポジウムでしたが、午後からは一仕事(といってもデスクワーク)。実験に使う細胞を新しく他のラボからもらうということで、その依頼文を書くことに。前日にその話をしていたので、あらかじめ自分宛てに届いたメールの中から依頼文のテンプレートを引き出しておきました。それを基に下書き。大物相手のメールということでいろいろ気をつかって書きましたが、Dooに見せると大幅に変更。私が書いたのはなんとも堅苦しい雰囲気の文章だったようです。
Any results obtained with this cell line will be considered in
collaboration with you.
-この細胞を使って得られた結果はあなた(たち)とのコラボに
するつもりです。
この文章が出てこなかったんですよねぇ・・・。実にすっきりとした教科書にでも掲載されていそうな文章。obtainの後、with? from?とちょっと悩みますけど、イメージとしての違いはありますかねぇ。fromだと方向がきっちり決まるイメージなのに対してwithだとそれに付帯する漠然とした周辺のものといったイメージでしょうか。
ともかく、日本では教授→ポスドクというメールでも「先生のお使いになられている○○という細胞を分与して頂きたく・・・」という感じになるのですが、逆にこちらではポスドク→教授ですら「先生が使ってる○○細胞をちょっと使いたいんですけど?」という軽い感じで許容されています。実験材料の依頼文、英語で書くと楽かもしれませんね。
その後はCoryとラボ内見学。昨年の面接時にざっと見せてもらってましたが、詳細にいろいろと見学。こちらでWestern Blot(実験手技の一つ)をやるときはPO発色やAP発色は使わず、全部Chemi-rumiで発色させているようです。そのための暗室もありました。Chemi-rumiでの発色だと再染色が可能ですので、同じmembraneで数回ブロットできるという利点がありますね。PO発色、AP発色では一回やるとバンドがくっきりとmembraneに残るので、同じmembraneを切り分けたり2つに分けて電気泳動したりと手間でしたが、そういった心配もなさそうです。