「キムン・カムイ(羆 ひぐま)」
アイヌ語のキムンは「山」、カムイは「神様」ということ。すなわち北海道の動物界の中のトップにあるヒグマが「キムンカムイ」なのです。
アイヌが最高の神としてあがめまっていたヒグマは「天から肉や毛皮を携えて降りて来たつかい者」としていました。アイヌにとっては最も大切な神様なのでした。
半田菜摘さんの写真展の一枚 写真使用は許されています。
ところが、この頃はどうしたのでしょうか?、熊が人を襲う恐ろしい存在となっています。人を襲うなんて神様でなくなっています。
島牧村では家にも侵入し食べ物を食い荒らしていたとか、クマが後ろから襲ってきた、顔面を熊の手で殴られ大怪我をとたとか、市街地区に熊が出たとか、人と熊との距離が近くなりすぎています。
今年はドングリも実ら様な天気が続き、山の幸も少ない事からクマが里に姿を見せることが多くなっているようです。
先日は滝野すずらん自然公園(札幌市)の近くでもクマが出たとかで、人との接触は事故につながります。
※カムイラビツトは「キムンカムイ」という本を大学4年の時出したことがあります。私の本の「本づくりの第一作目」でした。ずいぶん前の事ですので、すでに手元には残っておりません。
★ 10月28日の 「創立40周年」札幌放送合唱団OB会 さよならコンサートの楽曲の中に 「ひぐまのうた」(キムンカムイ)組曲「カムイの森で」がありました。
混声合唱組曲「カムイの森」は1972(昭和47)年の芸術祭「合唱部門」で札幌放送合唱団が初演し、優秀賞を得たものだそうです。
雪が降り ふりつみ みんな純白の 長い長い冬 キムン・カムイはコタンの夢の中・・・・・。
※ 「熊祭り(クマの霊送り)」の主役、アイヌの世界観にはキムン・カムイは、天上から肉や毛皮を携えて降りてくる、と言い伝えがあります。
その仔をとらえて大切に養育し、神事を行って酒や食べ物を供えて丁寧にもてなしながら、その霊魂を天上へ帰るという儀式が「熊祭り」です。
そして熊は再び同じ贈り物を持ってコタンに訪れてくれるのです。このように信じアイヌは熊祭りを行いました。