「アイヌネギ」
春一番にいただく山菜の王様は、行者大蒜(ギヨウジャニンニク)です。道産子は「アイヌネギ」と呼ぶことが一般的です。
山菜好きな私も結婚した当時はまだ採取して食べたことはありませんでした。
それがいつの間にか好物の一つになり、春になればなんとか手に入らないものかと思うようになり、春の道の駅などに出向いては買い求めるようになりました。
5月に入れば郊外の店に並んでいます。
料理の好物は「アイヌネギの醤油漬け」ですが、ニラやアサツキやネギ、タマネギなどの代用になります。卵と和えも美味しく、いろいろと利用価値があります。
人の中にはこの植物の匂いをまったく受け付けず、食べた次の日でもそばに寄らないでと拒否をされる人もいます。
通称は「アイヌネギ」と言い、醤油に付け込むと長い事楽しめます。
口中に広がる独特の味が何とも言えません。強烈なにおいの為に大好きな人とまったく受けつけない人に分かれます。
口中のにおい消しに牛乳を飲むと良いと言いますが、効果は食べた本人には分かりません。
野で「ジンギスカン」をするときに鍋に投げ込めば相性が良く元気の素になります。このようなことが出来るのも北海道ならではのものがあります。
いまでも、都市から離れた山合や裾野では容易にアイヌネギをゲットできます。
種子が落ちてから2枚葉に成長するには、最低でも5年~6年かかり、花を咲かせる子孫を残すまでには10年かかると書いてあるものを見ますが、
私は実際に植えてみていませんので、はっきり申せません。他の植物の生長から考えるとしっくりしません。
山菜取りのマナーとしては根こそぎとるのは次の年を考えると禁止事項です。一枚葉のものも取るのも止めにしたいものです。
後々の楽しみのために自然を大事に見守りましょう。
アイヌネギはユリ科ですが、同じ仲間のネギに近いニンニク、タマネギ、アサツキなどとともに元気の素になり病気の予防にもなります。
アイヌ語では「キト」。アイヌにとっては大事な食べ物でした。「キトウシ」は「キト・群生する・所」で、地名に今でも残っています。
呼称は、キト、キトピロです。
今年は積丹半島方面に出向いた友人から、立派なアイヌネギを沢山いただきました。ありがたい事です。さっそく卵和え、醤油漬けにしました。