【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2020・11〜

2020年10月24日 07時52分10秒 | 「俳句界」今月の秀句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

 

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2020・11〜

 

◆俳句総合誌『俳句界』11月号が発行されました。

◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」2019年1月号から毎月連載しています。

◆ 向瀬美音氏は日本語訳の改善に着手している。五七五の17音の和訳は、HAIKUをただ端に日本の俳句の五七五の17音にしただけではなく、原句のHAIKUの真価を再現するものであり、国際俳句の定型化に一歩近づくための有効な手立てであることを強調しておきたい。

◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「飢えた難民の/前に口元に差し出す/マイクロフォン一本」のような三行書きにしただけで散文的な国際俳句が大会大賞、或いはある国際俳句協会のコンクールで「古い振り子時計―/蜘蛛の巣だらけになっている/祖父のおとぎ話」のような切れがあっても三段切れで冗漫な国際俳句が特選を受賞しているように、三行書きの国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。

◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。そして、6号では2020年11月初旬に出版する予定です。また、2020年3月1日には「国際歳時記」の第1段として【春】を出しました。「HAIKU」6号と「歳時記」は原句の内容を損なうことなく五七五に訳出しています。

◆総合俳句雑誌「俳句界」2118年12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」が3頁に渡って書いています。

◆「華文俳句」に於いては、華文二行俳句コンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日にニ行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。

◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行している。

◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載している。

◆『俳句界』2020年3月号の特別レポートにおいて、熊本大学で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。

◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

 

novembre aout de 「HAIKUKAI俳句界」!

〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜

◆L novembre de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.

◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata. 

◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

 

The November issue of 「HAIKUKAI俳句界」!

〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜

◆the November issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published. 

◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata. 

◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

 

Haiku Column(俳句大学国際俳句学部)

今月の秀句(「俳句界」R2.11月号)

 

【今月の秀句(monthly excellent

Haikus)】    

永田満徳選評・向瀬美音選訳

(Facebook「Haiku Column」より)

 

レカ ニトレ

  •  

子規忌かな雨の匂ひに開く薔薇

〔永田満徳評〕

「雨の匂ひ」によって、「薔薇」が開花したとの捉え方は斬新で、時代の雰囲気を感じ取った正岡子規の俳句革新と似通うものがあり、「子規忌」にふさわしい句である。

 

Reka Nyitrai

  •  

Shiki's death day‐

roses open to the smell of rain

〔Commented by Mitsunori Nagata〕

The idea that the "rose" has blossomed due to the "smell of rain" is new, and there is something similar to Shiki Masaoka's haiku innovation that sensed the atmosphere of the times, and it is a phrase suitable for "Shiki's death day "

 

 

マリン ラダ

  •  

葉に落つる雨粒秋の涙とも 

〔永田満徳評〕

秋の雨はどこかうそ寒く、寂しい。殊に葉っぱに降ってこぼれる「雨粒」は「秋の涙」にふさわしく、写生の効いた、秋雨の風情をよく捉えた句である。

Marin Rada

  •  

lacrima toamnei ‐

prima picătură de ploaie pe frunza galbenă 

 

larme d'automne‐

la première goutte de pluie sur la feuille jaune

〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕

La pluie d'automne est en quelque sorte froide et solitaire. En particulier, les «gouttes de pluie» qui tombent sur les feuilles conviennent aux «larmes d'automne», et sont une phrase qui capture le goût de la pluie d'automne avec un bon croquis.

 

 

フェテン フルティ

  •  

述べずして心の呼吸俳句かな

〔永田満徳評〕

いい句ができることを「賜る」と言い、だれしも経験することである。「心の呼吸」でできた句はまさに句を「賜る」と言ってよく、作句の機微を言い当てている。

Feten Fourti

  •  

haikus

respiration du coeur en peu de mots

〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
On dit que pouvoir faire une bonne phrase c'est «donner», et tout le monde en fait l'expérience. Une phrase composée de «respirer le cœur» peut être considérée comme un «cadeau», et c'est la subtilité de la phrase.

 

 

【今月の季語(Kigo of this month)】 

永田満徳選評・向瀬美音選訳

 

(Facebook「Haiku Column」より)

 

 

【 秋の暮 あきのくれ akinokure / autumn evening / soir d'automne 】

アグネス キナシュ 

  •  

裏庭にブランコ軋む秋の暮

Agnes Kinasih

  •  

autumn evening

the creak of the swing in the backyard

 

タンポポ 亜仁寿

  •  

振り向いて母に手を振る秋の暮   

タンポポ 亜仁寿

  •  

turning around and waving a hand to mother 

autumn evening

 

 

【 秋深し あきふかし akifukashi / deep autumn / automne profonde 】

アブダラ ハイジ

  •  

深秋や砂のショールにくつつきぬ 

Abdallah Hajji

  •  

automne profond

des graines de sable collées à mon châle

 

ミレラ ブライアン

  •  

ひとりでに軋む揺椅子秋深し

Mirela Brailean

  •  

deep autumn‐

the rocking chair squeaky into the void

 

 

【 秋惜しむ あきおしむ akioshimu / to regret autumn / regretter l'automne 】

アンジェラ ジオルダノ

  •  

わが髪に触るる祖母の手秋惜しむ 

Angela Giordano

  •  

grandma's hand in my hair

autumn regret

 

モハメッド ベンファレス

  •  

秋惜しむペンは夕日にかかりたる

Mohammed Benfares 

  •  

la plume s'accrochant aux derniers rayons 

regrets d'automne 

 

 

【 カシオペア かしおぺあ kashiopea / cassiopeia / cassiopée 】

オルファ クチュク ブハディダ

  •  

空にある私の手紙カシオペア 

Olfa Kchouk Bouhadida

  •  

cassiopée‐

dans le ciel la première lettre de mon prénom

 

イサベル カルヴァロ テレス

  •  

カシオペア君がいないと北失ふ  

Isabelle Carvalho Teles

  •  

cassiopée 

sans toi j'ai perdu le nord






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