この病気のやっかいなところは、波があるところだ。
調子がよくなったり悪くなったり、何時間単位の小さな波から、数ヶ月単位の大きな波まで、これを船乗りのように上手く操縦しなければならない。
もちろん、薬、睡眠、休養といううつ病回復のための3原則があるのだが、それでもなかなか治らない。一度脳に受けたダメージはそう簡単には回復してくれない。
私の同僚で同じく休職をして復帰した人はこんなことを言っていた。うつ病にかかったというのは、樹でいうと折れてしまったのと一緒だ。休養したり、薬の効果もあって回復してきたと思っても、それは折れたところから新芽が出てきただけであって、もとの太さの樹の負荷には到底耐えられない。耐えようとすると、こんどはいとも簡単にまた折れてしまう。しっかりと心に肥料や水を与えて新芽の成長を年単位で見守ってあげないと、簡単に再発するのだと。
その話を聞いたらなんだかとってもストンと心に落ちた。
私の心は新芽が生えているのだろうか。きちんと肥料や水を与えられているだろうか。
自分の心に問いかけてみる。