走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

バカなくらい一生懸命

2020年02月10日 | 仕事

昨日の続き

準備期間が短いのは十分わかっている。しかし社会復帰をして初めての海外旅行を楽しみにしている希望を奪えば、彼はやさぐれた生活に彼は戻ってしまうかもしれない。最後まで望みは捨てたくない。可能性を模索して奔走する。それが自分の性分だろう。誰か処方してくれそうな依存医を紹介してください、と頼んでも教えてくれない。なので私は級友に連絡を入れることにした。NP同士ならこのバカなぐらい患者に一生懸命になる状況をわかってもらえるだろう、と。

この級友は薬物依存の専門を売りにしているNP。BC州の薬物依存依存センターによる半年の研修も終了(1年に2人しか受けることができない超難関)している。彼女に相談すると複数の案を提案してくれた。薬物依存医療医の中でも最前線で新しい事に取り組んでいるチームやリーダー的な医師も紹介してくれた。彼女は言う。保守的な医師もいれば改革的な医師もいる。そうなればお互いに良いようには言わない、と。ギリギリの危ない橋を渡るなんてナンセンスだと言う側とそんな保守的では画期的な治療は開発できない、と。納得いく。

彼女の助言と励ましで随分問題が整理されたように思えた。出発まであと4週間。患者と私も安全に且つ彼の希望が叶うように挑戦したいと思う。

冒頭写真: このスキー場は靄がかかる事で有名。晴れるとすごいけれど靄や雪に当たると何も見えくなってしまう。気温が低ければその靄の湿気がヘルメットもゴーグルもスキージャケットにも薄氷を作るのだ。何度それらを削り落としたことか、、、





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。