走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

国公立病院の再編成- 総合診療科

2019年11月07日 | 仕事
シリーズ6日目

シリーズ1日目にチョコっと書いたマルチプレヤーについて書きましょう。日本では総合診療医という名前で呼ぶようです。

日本が急性期病院依存型の医療に移行した時に同時に起こったのが医療の専門化。もちろん海外でも同様の事が起こりました。しかし諸外国はプライマリーケアと呼ばれる家庭医を確保しつつ専門化が広がったところが日本と異なるところです。

町医者、家庭医と言えばなんでも出来るお医者さんでした。それが今は総合診療医と新たな名前をつけて専門科に並ぶようにしたのでしょうか?

こちらは医師不足に悩む帯広で総合診療科を作って功績を収めた記事。

専門科は体を臓器ごとに分けその専門に診る。海外ではプライマリーをまず習得し医学免許を取得する事が義務付けられており、その後専門科を目指す人は更に勉学と実習、専門科への試験を受けるとなっています。専門家は追加の履修にかかる時間と学費がかかるわけですから、その分給与も高くなるのは納得です。専門科への道は人数が限られていて全員が行けないようにしてあります。そうする事で家庭医と呼ばれるジェネラルプラクティショナー(GP)を確保しているわけです。それに全員が望む訳ではなくGPに憧れる人もいるのですが、GP不足が発生するのはやはり給与や名誉が関連している事は否めません。日本も同じような理由も診療報酬体系(病床を持った方が儲かる)と共に町医者が消える原因となったと思います。しかし諸外国ではGPは不可欠な職業だと言う認識が高いので日本のように町医者が消えてしまうことはなかったのです。

さて、GPつまりプライマリーケアは医療においてどうして必須なのでしょうか?

続く



スプリットの街を高台からパチリ。クロアチアで2番目に大きい都市です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。