走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ユニオン

2018年12月16日 | 仕事
昨日の続き

このような経緯でカナダの看護師さんの給与はかなり良い。で、ここで小話を。

地域で精神科疾患がある方をケアするセンターがあります(日本みたいに入院歴20年30年なんて言う仕組みは遠の昔に撤廃しましたから)。ここで働くケアマネさんたちの背景は色々。精神科看護師、カウンセラー、ソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士。で、基本やっていることは同じ。患者のケースマネージメント。しかし給与が違うのだ。その理由はそれぞれが属するユニオンが違うから。

面白いでしょう。同じ業務内容なのに、このような事が起こるのです。ま、精神科看護師さんは注射薬の投与がありますが。患者全員が注射薬を処方されているわけでもないので、そんなに仕事量が変わるわけではありません。

で、もう一つ。私の地域のセンターではこれらのケアマネ達をまとめる上司が3人いて(日本で言う師長さん的な存在)その上司がマネージャー(部長)となるわけです。で、この師長さんの1人と話していて知った事実。

カウンセラーもソーシャルワーカーも理学/作業 療法士もユニオンに属し昨日見せたようなグリットがあるのです。部長になるまではそれに沿って昇給される。と、言う事で師長レベルで同じ業務をしていてもどこのユニオンに属するかでお給料が違うのです。これをとても嫌がっていました。看護師が背景の人は、この立場になっても給与が特別高いと。

これは完全なマスルール。母体が大きい団体が交渉時に強く出れる。その為好条件を取得する。そしてそれは中間管理職までに及ぶのだ。不満は仕事に現れるのでしょうか?わたしにはわかりませんが、ユニオンの長所でもあり短所でもあるってとこですかね。


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