走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

多様化の必要性

2019年06月20日 | 仕事
こちらの学校のシステムを。

公立学校と私学があります。もう一つ。ホームスクールと呼ばれるもの。ホームスクールは自治体がしているものからプライベートなど様々。姪っ子3名がホームスクールをしています(2人は既に卒業)。何せカナダは日本の23倍の国土の広さに日本の1/5の人口が住んでいるような土地ですから、家の近くに必ずしも学校があるわけではありません。そう言う過疎対策として始まりましたが、都会でもホームスクールができます。スクールの種類学年にもよりますが、年に数回はクラスに参加されていることが義務付けられたり、オンライン系の形など様々。

公共の教育費を使っていない、理由もあり補助金が出る場合もあります。特に家庭では体育の授業などはできませんから、スポーツ関係のクラブ費などに支給がでます。税金対策になる時も。特に低学年の時は親が指導者になるわけですから、その分の補助金です。

ホームスクールを選ぶ理由は様々。過疎以外では、旅行を沢山する家族(旅行中に学業が中断されない。ここで言う旅行とはスイスに3ヶ月とかそう言う桁の話)。音楽やスポーツのプロ養成校に通うから (半日専門に費やし、半日を学業に費やす特別校もありますが、そのカリキュラムよりホームスクールを望む時)、そして学校へ行けない。つまりいじめとか障害や疾病など。

色々な形で高校卒業ができる仕組みになっています。そのあと大学に行くことだってできます。学校は級友や教師と社会性を養うところと考える人もいるでしょう。しかし家族やご近所、はたまた旅人として、いくらでも社会性を伸ばす機会はあふれています。姪っ子の3人は水泳クラブとバレエを通して沢山の交友があります。

中途退学した人にも通信や夜学で高校卒業も資格を取る制度も様々あります。あちこち寄り道をしながら学歴を高めていくことがちっとも珍しくない国です。

日本の引きこもり問題は重篤ですね。どこが重篤って対策が遅れているところ。一色しかない日本の教育システム。多様化を考える時期が来たのではないでしょうか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。