『パスカルはこうも言っている。
理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。
それを知るところまで行かなければ、理性は弱いものでしかない。
ただし、気を付けよう。
これは理性を徹底的に行使し、理性によってとらえられる限界までものごとを追求することを前提として述べられているのである。
その上で、理性は自らの限界を認め、限界を超える領域については、心情のはたらきにゆだねる
―― これこそ、すぐれて理性的行為と言うべきだろう。
警戒すべきはむしろ「理性を排除すること」と「理性しか認めないこと」という「二つの行き過ぎ」である。 』
(戸口 民也 エッセー より「信仰と理性」)
心は、知、情、意でできている。
いずれも欠かすことなく、バランスが大事だ。
正誤、善悪ばかりに囚われていると、見えなくなるものがあるよ。