第3巻が出版されたのを機会に読み始めたこのシリーズの第1巻が「妖精の身代金」です。
父親は行方不明、母親はそれが原因で精神に変調をきたしているという家の主は、12歳の天才少年アルテミス・ファウル。しかし彼の生まれた家は伝説的な犯罪一家だったのです。
アルテミスVS妖精、それも互いにハイテク技術を駆使しての戦いを繰り広げます。地底警察偵察隊のホリー・ショートがアルテミスの標的となり捕らえられ、身代金が要求されます。妖精(ケンタウロス)の天才科学者フォーリーと偵察隊司令官のルートはホリーを救助に向かいます。そして壮絶な戦いが・・・。
というストーリーに比べ、読後感がちょっと甘い。アルテミスは悪に徹しているわけではなく、また時々12歳の少年の部分が顔を出します。また、妖精側も古いしきたりに縛られたりしていてハイテクとの落差があるわけです。また妖精が非常に人間くさい。このあたりがSFぽくありながら、ファンタジー的なのでしょうか。
また読んでいてちょっと気になるのが、作者の人道主義的姿勢です。第2巻以降は薄まってきますが、この巻では日本の捕鯨船が超悪者として描かれています。その割には妖精も種類によってはもともと知能が低いという設定になっているのは、ちょっと疑問。へんな人道主義的姿勢はないほうが読み物としては面白いと思います。
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アルテミスVS妖精、それも互いにハイテク技術を駆使しての戦いを繰り広げます。地底警察偵察隊のホリー・ショートがアルテミスの標的となり捕らえられ、身代金が要求されます。妖精(ケンタウロス)の天才科学者フォーリーと偵察隊司令官のルートはホリーを救助に向かいます。そして壮絶な戦いが・・・。
というストーリーに比べ、読後感がちょっと甘い。アルテミスは悪に徹しているわけではなく、また時々12歳の少年の部分が顔を出します。また、妖精側も古いしきたりに縛られたりしていてハイテクとの落差があるわけです。また妖精が非常に人間くさい。このあたりがSFぽくありながら、ファンタジー的なのでしょうか。
また読んでいてちょっと気になるのが、作者の人道主義的姿勢です。第2巻以降は薄まってきますが、この巻では日本の捕鯨船が超悪者として描かれています。その割には妖精も種類によってはもともと知能が低いという設定になっているのは、ちょっと疑問。へんな人道主義的姿勢はないほうが読み物としては面白いと思います。