三毛にゃんこごくろうさん

日々のよしなしごとを・・・

災い転じて飼い猫となる(彼が飼い猫になるまで⑤)

2010年04月30日 12時00分00秒 | 猫のこと
ホームレス君と我が家の関係は相変わらずでした。

朝になると窓の外から「ご飯くれ~、くれくれ~」とご挨拶。

エサを食べたら、ダンボールハウスでお昼寝。

時々近所のボス猫に喧嘩を挑むが、連戦連敗・・・。

(庭には、季節はずれの綿雪が何度も降りました・・・)

家でくつろいでいるのを見計らって戸を閉めると、鳴き叫び、

寝てると思って背中を撫でると飛び起きて、猫パンチ・・・

(何か、綾小路きみまろ調になってきたぞ・・・)



このまま、こんな関係が続くのかもしれないね。

でも、さすがに去勢手術だけはしないとね(どうやって捕まえよう)。



そんなある日、

仕事中に母から電話がかかってきました。

当時、祖母が入院中だったので、「とうとう・・・(すまん婆ちゃん)」と思い電話に出ると、

「ホームレスがね(半泣き)・・・何か大人しいと思って、

エサも食べんとハウスで寝てて・・・(若干混乱中)・・・・

どうしたんかな思って、覗いたら・・・



大怪我しとる・・・・(本泣き)・・・・」



予想外の展開に、何が何やら分からなくなり、

その日の仕事はとっとと切り上げて帰宅しました。

彼は、今まで絶対に乗らなかった私のベッドの上で箱座りしていました。

怪我は頭部でした(足や胴に損傷は、無し)。

鼻や口の周りは固まった血がこびり付き、口で息をしている状態、

さらに片方の目は瞬幕が出っぱなしになっていました。



こんなになっても、家に帰ってきてくれたんだ・・・・。

ありがとうありがとう。

絶対助けてあげるよ。絶対。



それにしても、これは猫の喧嘩レベルじゃない、事故か、人間に何かされたか・・・。

「素人の手には負えない・・・・」

今まで獣医さんとは縁のない生活をしていましたので、どこに病院があるかなど知りません。

さらに、時間はもう19時、普通の病院なら閉まっています。

電話帳に載っている病院に片っ端から電話を掛けました。

やはり時間外の上、「野良猫」と聞いた途端、反応薄・・・。

最後の望みをかけて、一番近所(だけど午後休診)の病院に掛けてみました。

「今他の患者さんの手術中なのですが、終わったら診れます。」

(T▽T)ウウウ・・・ありがとうありがとう、未だ見ぬ先生よ、ありがとう・・・。

早速連れて行かなければ!!




・・・・どうやって?




抱き上げると鳴き喚きますが、幸いジタバタ動くことはありませんでした。

キャリーケースなどあるはずもないので、洗濯カゴに入れて上からタオルを掛けました。

高さがあるので、今の体力なら飛び出ることは無い、と思う。。。

病院までの車中、まるでサカリのように鳴き続けました。

痛いのか?それとも「てめーこんなところに閉じ込めやがって、ただじゃおかねぇ~」という怒りなのか・・・

よかよか、鳴く元気があれば、よか鯛。

約10分で病院に到着。

「臭い・・・・」

車中でビビッて、ちっこ漏らした模様・・・・。



病院の中に入ると、獣医さんは女性でした。

そして嫌な顔をするでもなく、普通に診察を始めて下さったのです。

母「すみません、時間外に、こんな汚い(しかも臭い・・・)

  猫を診てもらうなんて、ホントにすみません(泣きながらペコペコ頭を下げる)」

先生「いえいえ、野良猫ちゃんもよく来るんですよ。(と言いながら診察開始)

  あらー、酷いわね~(笑顔で言われたので、逆に安心する母と私)」

私「(おずおず)助かりますか?」

先生「大丈夫ですよ(え?(゜ロ゜ノ)ノそんなあっさりと・・・)。

  レントゲンは撮りますけど、内臓は大丈夫そうですから。

  ただ頭を打っているみたいなので、障害が残るかもしれません」

私「鼻が・・・つぶれてるみたいなんですけど」

先生「あ、これ?(といいつつかさぶたを「べりっ」と剥がす)。ほら」

私「え!!!!(゜ロ゜ノ)ノ(←こればっかり)」

先生「口の中が出血してるだけですから、鼻は大丈夫(先生、豪快ですね・・・・)。

  さて、今すぐには、どうこうできませんから、

  明日検査して、悪いところを手術しましょう、それと・・・・

  野良ですよね?ついでに去勢手術もしますか?」

私「お願いしますお願いします。もう何もかもお任せします(ペコペコ)」

先生「わかりました。お預かりします。

  ご心配でしょうが、今日はお引取りください」



母と私は、振り子のように頭を下げまくって診察室を後にしました。

そして受付にて。

受付嬢「今日は診察代は要りませんが、カルテを作ります。

  猫ちゃんのお名前は?」

え・・・・?猫の名前ですって・・・・?(3秒逡巡する私)



私「ホーム(レス、が言えない)・・・・ホームちゃんです!」



遂に彼は正式に我が家の飼い猫として認定されました。

ヘタレ飼い主が、正式な飼い主となった瞬間でもありました。



(ちなみに、次の猫もこの病院の受付での母の「柄が雀っぽいから『すずめ』ちゃんでいいです」という一言で命名されました・・・)



一件落着・・・・・と言いたいところですが、若葉マークの飼い主には、最後の修行が残っているのでした・・・・

(続く・・・・すみません・・・もう1回だけで終わりますから・・・)



(このときに右前のキバを失くしました)

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猫、出奔する(彼が飼い猫になるまで④)

2010年04月28日 12時00分00秒 | 猫のこと




ココロを許したというより、世渡り上手なのか・・・

ホームレス君は少ーしずつ家に入り始めました。

最初は片足だけ(窓辺に置いたいりこを「ぱしっ」と引っ掛けて退却する)

次は両前足(窓辺に置いたちくわを「ぱしっ」と両手ではさんで退却する)

その次は上半身(家の中に置いたエサ皿に首を突っ込む。食べ終わったらもちろん退却)



そのうち窓を開けておくとおずおずと入ってくるように・・・「ご飯ちょーだーい・・・」

さらには食事後退却せずにくつろいで帰るように・・・・

徐々に滞在時間を延ばす作戦です。(作戦というほどでは・・・)

しかしこの作戦も頭打ちになりました。



ある程度の滞在時間まで来ると、外に出たがります。

寝るときは、相変わらず庭のハウスでした。

そして一番肝心なトイレももちろん外、というより「どこか知らない所で」。

せめてトイレは・・・・と思い、ハウスの傍に猫砂を敷いた箱も用意しました。

・・・・使ってくれない(泣)。

ああ・・・いつもどこをトイレに使ってるんだろう・・・・。

家に閉じ込めたら使ってくれるんだろうか・・・

でも、出してほしい時の鳴き叫び方は尋常ではないし。

まだ無理強いはできない。

ああ、近所からトイレの苦情が来たらどうしよう。



と、まあ人間が勝手にあれやこれや考え込んでいたある日、

ホームレス君は丸一日姿を見せませんでした。

その次の日も、そのまた次の日も、そしてその次も・・・・



「消えた・・・・」



全然懐いてもいない、触らせてもくれない猫でした。

それが、居なくなるとこんなに寂しいなんて・・・

遠くへ行って帰ってこれなくなった?

人間に捕まって捨てられた?(首輪してないし・・・)

誰かいいヒトの飼い猫になった?(なら良いけど・・・)

それとも縄張りを変えたの?

そもそも、生きているのか・・・?

考えて分かるものでもなく、彼は本当に全く姿を見せなくなりました。



また猫のいない生活に戻りました。

それでもエサ皿は捨てられなかったけど・・・



・・・・2ヶ月経過・・・・



その日は、母が旅行中で、私と父が二人で留守番をしていました。

明け方、起きる時間のまだまだずっと前、夢の中で猫の鳴き声を聞いたような気がしました。

猫が鳴いてる・・・・鳴いてる・・・・鳴いて・・・・



「ほんまに鳴いとる!!!(起床!!!!)」



飛び起きて居間のカーテンを開けると、そこにホームレス君が待っていた。

「ご飯ちょーだーい・・・」



ありがとう、ありがとう、帰ってきてくれてありがとう。

2か月もウチを忘れないでくれてありがとう。

残っていたキャットフード(これも捨てられなかった)をたっぷりやると、

がつがつ食べ始め、そしていつものように縁台で眠り始めました。

その日は後ろ髪引かれる思いで会社へ・・・・

本当ならこのまま家に閉じ込めてしまいたい。

またどっか行っちゃうんじゃないか・・・・(渦巻く不安・・・・)



心配で心配で、ぶっ飛んで家に帰ると、ちゃんと待っててくれたホームレス君。

ありがとう、ありがとう。

どこで何があったのか知る由もないけど、

白い毛が茶色に煤けてるけど、すごい埃っぽいけど、

怪我もしてないし、とりあえず、良かった。

また、よろしくね。



でもさ、せっかく帰ってきたんだから、

ちょっとくらい触らせてくれたっていいじゃん・・・・(T▽T)ウウウ



これで、彼は正式な飼い猫になったのか・・・・

いえ、実はまだ続くのでした・・・・(長い・・・)


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へたれ飼い主(仮)、初めてキャットフードを買う(彼が飼い猫になるまで③)

2010年04月27日 12時00分00秒 | 猫のこと
まだまだ昔話は続くのであります。。。。





ホームレス君は、すっかり我が家に居着きました。

こちらも毎日エサをやらなければいけません。

最初はいりこ、かつお節など適当にやっていたのですが、

「人間の食べ物でいいのか?」と気になり始めました。

とは言え、彼は相変わらず家の中には入ってきません。

どうしても外でエサをやることになります。

実家は当時新興住宅地で、猫が庭に糞をしたとか、植木に悪さしたとか、

野良猫はそれはそれは嫌われていました。

エサをやる→飼い猫→猫の不始末→飼い主の責任・・・・

エサをやっているところを見られては、ましてやそれがキャットフードでは、

「猫を野放しにしてトイレは外でさせているダメ飼い主」の烙印が押されるのです・・・・。

もっと深刻なのは、去勢が出来ていないことです。

もうここまで来たら戻ることなど許されません。

いや、戻る必要など無い。

だって、ホームレスは「うちの子」って決めたんだから。



ある日、会社帰りに近くの大型スーパーに立ち寄りました。

ふと、「キャットフード買おうかな・・・」

銘柄は、猫を飼っていなくても知っている(というかコレしか知らなかった)、

猫大好きフ○スキー。



いつ居なくなるとも限らないから(←この期に及んでもまだ往生際が悪い・・・)、

大袋じゃなくて、1食分づつの個別包装にしましょ・・・・

フリス○ーの箱を、ショッピングカートに入れた瞬間、



「あらー、こんにちは!お買い物?」

(!!!!(゜ロ゜ノ)ノ びくぅぅぅぅぅっ!!!)



振り返ると、お向かいの家のご婦人・・・・

お互い○リスキーの箱に目が釘付けになってしまいました。。。。

うちは(まだ)猫を飼っていないことになっているのに!!!

しかし、おばさまは何事もなかったかのように「じゃあ、また」と去っていきました。

(でも、野良猫にむやみエサやってるって思われたかも)



ここでついに腹を括りました。

あの子はうちの子!そして近所に迷惑を掛けないように躾る!

せめて、トイレは家でお願い。

・・・できれば完全室内飼いに。



何て他力本願な飼い主なんだろう・・・

このシリーズのサブタイトル「彼が飼い猫になるまで」っていうより

「私が飼い主になるまで」かも知れない・・・

ところが、「飼い主」になるまでが長かったんです、これが・・・



続く・・・(きっと)

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窓の隙間から猫パンチをくらう(彼が飼い猫になるまで②)

2010年04月26日 12時00分00秒 | 猫のこと
先日の日記からだらだらと昔話が続きまして・・・(前回の話→









彼(↑こいつです)は、一日の大半を実家の庭で過ごすようになりました。

庭のプチ・バードサンクチュアリ崩壊です。。。。
ああ・・・「とりぱん」が・・・

いつも外の縁台で昼寝しているので、鳥なんか寄ってきやしません(泣)

私には次の野望が芽生えました。(飽きっぽいのだ・・・)

「このまま手なずけて憧れの猫生活を手に入れてやろう( ̄m ̄)」



ちくわ、いりこをエサに与えました。

食欲旺盛なところはあきらかに野良です。間違いありません。

しかし彼は決して家の中には入りませんでした。

窓を開けていりこをちらつかせても、絶対に一線は超えません。

業を煮やした私は、いりこを持つ手を徐々に窓に近づけます・・・・



猫ぱ~んちっ(たまに、あーんどキッ~ク)!(いりこ強奪)」

ええええっ!!!!(((( ;゜Д゜)))

猫ってホントに恩という言葉を知らないのね・・・



といいつつ、いそいそと縁台に毛布で猫ベッドを設えるイエのヒト。

手なずけるところか、こっちが手なずけられてしまった。。。

外で寝ているとはいえ、どう考えても「うちの子」です。

名前も付けました。

外で寝ているので「ホームレス」君・・・



ぉい。。。



つづく(・・・恐らく)

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ひっくり返すと変

2010年04月23日 12時00分00秒 | そらみみ
昔、世間話の最中、
役人批判をしようとして、



日の丸親方


と言った人がいた。

ひっくり返すと、可愛い


非難轟々も、


ゴーゴー非難


にしちゃうと、
血沸き肉踊る感じ。






下らないわ・・・



・・・すいません(汗)
では、お口直しに・・・





さて、問題です。
これはうちで咲いている花なのですが、
何の花でしょうか?





答えは「ブルーベリー」でした。
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