三毛にゃんこごくろうさん

日々のよしなしごとを・・・

猫、出奔する(彼が飼い猫になるまで④)

2010年04月28日 12時00分00秒 | 猫のこと




ココロを許したというより、世渡り上手なのか・・・

ホームレス君は少ーしずつ家に入り始めました。

最初は片足だけ(窓辺に置いたいりこを「ぱしっ」と引っ掛けて退却する)

次は両前足(窓辺に置いたちくわを「ぱしっ」と両手ではさんで退却する)

その次は上半身(家の中に置いたエサ皿に首を突っ込む。食べ終わったらもちろん退却)



そのうち窓を開けておくとおずおずと入ってくるように・・・「ご飯ちょーだーい・・・」

さらには食事後退却せずにくつろいで帰るように・・・・

徐々に滞在時間を延ばす作戦です。(作戦というほどでは・・・)

しかしこの作戦も頭打ちになりました。



ある程度の滞在時間まで来ると、外に出たがります。

寝るときは、相変わらず庭のハウスでした。

そして一番肝心なトイレももちろん外、というより「どこか知らない所で」。

せめてトイレは・・・・と思い、ハウスの傍に猫砂を敷いた箱も用意しました。

・・・・使ってくれない(泣)。

ああ・・・いつもどこをトイレに使ってるんだろう・・・・。

家に閉じ込めたら使ってくれるんだろうか・・・

でも、出してほしい時の鳴き叫び方は尋常ではないし。

まだ無理強いはできない。

ああ、近所からトイレの苦情が来たらどうしよう。



と、まあ人間が勝手にあれやこれや考え込んでいたある日、

ホームレス君は丸一日姿を見せませんでした。

その次の日も、そのまた次の日も、そしてその次も・・・・



「消えた・・・・」



全然懐いてもいない、触らせてもくれない猫でした。

それが、居なくなるとこんなに寂しいなんて・・・

遠くへ行って帰ってこれなくなった?

人間に捕まって捨てられた?(首輪してないし・・・)

誰かいいヒトの飼い猫になった?(なら良いけど・・・)

それとも縄張りを変えたの?

そもそも、生きているのか・・・?

考えて分かるものでもなく、彼は本当に全く姿を見せなくなりました。



また猫のいない生活に戻りました。

それでもエサ皿は捨てられなかったけど・・・



・・・・2ヶ月経過・・・・



その日は、母が旅行中で、私と父が二人で留守番をしていました。

明け方、起きる時間のまだまだずっと前、夢の中で猫の鳴き声を聞いたような気がしました。

猫が鳴いてる・・・・鳴いてる・・・・鳴いて・・・・



「ほんまに鳴いとる!!!(起床!!!!)」



飛び起きて居間のカーテンを開けると、そこにホームレス君が待っていた。

「ご飯ちょーだーい・・・」



ありがとう、ありがとう、帰ってきてくれてありがとう。

2か月もウチを忘れないでくれてありがとう。

残っていたキャットフード(これも捨てられなかった)をたっぷりやると、

がつがつ食べ始め、そしていつものように縁台で眠り始めました。

その日は後ろ髪引かれる思いで会社へ・・・・

本当ならこのまま家に閉じ込めてしまいたい。

またどっか行っちゃうんじゃないか・・・・(渦巻く不安・・・・)



心配で心配で、ぶっ飛んで家に帰ると、ちゃんと待っててくれたホームレス君。

ありがとう、ありがとう。

どこで何があったのか知る由もないけど、

白い毛が茶色に煤けてるけど、すごい埃っぽいけど、

怪我もしてないし、とりあえず、良かった。

また、よろしくね。



でもさ、せっかく帰ってきたんだから、

ちょっとくらい触らせてくれたっていいじゃん・・・・(T▽T)ウウウ



これで、彼は正式な飼い猫になったのか・・・・

いえ、実はまだ続くのでした・・・・(長い・・・)


コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする