新潮文庫
2013年6月 発行
解説・高山なおみ
290頁
川上さん、初読みです
気に入りました
食わず嫌いだったようです
以前、週刊ブックレビューで西加奈子さんだったか池澤春奈さんだったかが紹介されていて、熟年オジサマに酷評されていました
そうだろうなぁ~、オジサマ方には理解し難い内容かもしれませんねぇ
ま、紹介者が池澤春奈さんだったとしたら説明不足があったかもしれませんが
(夏樹パパのコネで出演出来ていただけかもね)
22編の短編集
冒頭の「海石(いくり)」
人間の女性に姿を変えた海のいきものが陸の男と暮らすのだけれど結局海のいきものと陸のいきものがまじわりあうことは出来ない、という昔話の奇譚もののようでゾクリときました
他で気に入ったのは
コロボックルの山口さん・42歳と独身・32歳の原田誠子の控えめな恋模様を描いた
「ナツツバキ」
山口さんを慕いながらも山口さんと原田誠子との恋が成就するよう祈る年上の女性の切なさが伝わる
「庭のくちぶえ」
職場の同僚からみた原田誠子を描いた
「ゴーヤの育て方」
他のどれも恋に嵌まった女性の気持ちを上手くとらえていて飽きることなく読めました
次の川上さんは
姉妹篇の「ざらざら」にしましょうか (^_^)
私も、まさに本作を読んで、川上さんが好きになった一人です。
それまで読んだ本が、たまたまあまり合わなくて、苦手な作家さんだと思っていたので、目からうろこでした。
一番お気に入りなのが、まさにその山口さんのお話です。
つい最近、娘がこの本を読んで、やっぱり山口さんがすごいツボで気に入ったみたいで、うれしく思っていたところでした。
ざらざらも、本作とつながっている(アンコちゃんとおかまのしゅうぞうちゃん)お話がありますよ♪
正解で良かったです!
山口さん、異界の人かもしれないけれど真面目な生き方に何の違和感もなく受け入れOKでした。
原田さんのような女性も、同僚からみたら異界の人なのかもしれませんねぇ。
「ざらざら」楽しみ♪
おかまのしゅうぞうちゃん、頼もしいです。^^