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夏川草介「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」

2022年08月26日 | な行の作家


角川文庫
2022年3月 初版発行
解説・佐藤賢一
338頁

松本市郊外の梓川病院に勤めて3年目の看護師・月岡美琴
風変わりな研修医・桂正太郎や先輩、同僚看護師、癖の強い医師たちと、地域医療ならではの患者との関りを通じて、悩みながらも前向きな毎日を送っています

高齢者医療とは何か
生きることと死んでいることの差は何か

作中、桂正太郎は患者の家族に告げます
病院近くに群生するカタクリに例えて
カタクリは根を地中に深く張る
しかし、その大事な根が切れれば、すぐ枯れてしまう
人間もこの世界に張る根が切れていなければ、まだ生きられるし、生きるべきだ
しかし、患者さんは違う
だから「このままこの病院で看取りませんか?」

大変わかりやすい例えです
自分がその場で患者の家族という立場だとしたらストンと腑に落ちる言葉ではないでしょうか

「神様のカルテ」の栗原一止が登場?と思ったら…
心憎い演出です^^
安曇野の美しい自然風景の描写にも癒されました
控えめながら、プロサッカーチーム・松本山雅に注目しているような場面があって少し嬉しくなりました
美琴と正太郎の恋の行方も気になるところ
続編あり、でしょうか



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2 コメント

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あらっ! (kei)
2022-08-26 22:35:54
こんばんば。
書評を読んで、書店で手に取りましたが、
ザンネン! 
戻してしまいました。
返信する
keiさん (こに)
2022-08-27 09:30:52
戻しても後悔するほどの作品ではないかと…(#^.^#)
高齢者医療の現実を知ることができたのは収穫でした。
返信する

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