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丸谷才一「女ざかり」

2010年02月20日 | ま行の作家

南弓子
45歳
「新日報」の新任論説委員
弓子が書いた論説が物議を呼ぶ
政府の圧力により配置転換を告げられるが
母、娘、伯母など周囲の人間に助けられながら強い意志で理不尽な圧力と闘う

圧力との攻防
情報収集
その辺りは面白いとは言えないし
伯母と首相の過去など話が上手く進みすぎの感あり

ただ丸谷才一という作家の文章の上手さでしょう
ぐいぐいと読ませます

大正天皇の奇行
朝鮮の唐辛子と豊臣秀吉
などの雑学がたくさん出てきて面白いし
弓子の娘とボーイフレンド達の食事風景や
娘がサラダを作るところなど眼前に見えるようです

上手いなぁ~

弓子は才色兼備
女ざかり
周囲の男性が放っておくはずがない
特に同じく新任の論説委員、弓子に言寄るも軽くあしらわれる浦野が可愛い


弓子と不倫相手の哲学者が大声を出して喧嘩しているホテルの隣の部屋の宿泊客が
「大変ですね、一時間ばかり散歩してきますから、その間に万事解決せられよ」とわりに上手な字で書いた手紙をドアの下に滑り込ませて廊下をゆったりと遠のいていく
声に出して笑ってしまいました
大人のウィット
いいですねぇ

上質な一冊です


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