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小川洋子 河合隼雄 「生きるとは、自分の物語をつくること」

2011年12月15日 | 教養・学習本

新潮文庫
2011年3月1日発行
151頁



小川洋子さんと故河合隼雄先生の対談集

第一回目 魂のあるところ
第二回目 生きるとは、自分の物語をつくること
それと、小川さんによるあとがき 二人のルート
あとがきでは、河合先生との出会いが小川さんにとって大きな転機となったことなど、先生への感謝と尊敬の思いが綴られています



小説家と臨床心理学者
一見、関係なさそうなお二人にシンクロする部分があり、それが人が生きるうえでの基本であることが対談という形をとることでわかり易く描かれています
私などが考えればうんと重苦しい気持ちに沈んでしまいそうな内容も、お二人にかかれば高度な知的会話を通して、さらりと結論が出てしまいます


「頑張って」という言葉を発した時点で、自分は降りた、と宣言したことになる
頑張れよ=さようなら
日常の中で何気なく人を励ましているつもりでも全然励ましたことにはなってなくて、むしろ中途半端に放り出している、ということがある


自分は人に「頑張れ」と言われるのも言うのも嫌です
頑張っているのに、さらに頑張ってと言われるのが辛い、という思いだったのですが、上に引用したような思いもあったのかもしれませんね

先生の死により実現しなかった第三回目の対談
もし実現されていたら、どんなにか素晴しいものになっていたでしょう
残念でなりません



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