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大島真寿美「結 妹背山婦女庭訓 波模様」

2022年11月15日 | あ行の作家


文藝春秋
2021年8月 第1刷発行
319頁

直木賞&高校生直木賞W受賞作「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」の続編


江戸中期の道頓堀
前作の主人公・近松半二の娘、おきみを中心に操浄瑠璃に魅せられ、その為に生きた人々の喜怒哀楽や浮き沈み、人間模様をいきいきと描きます

登場するのは大半が実在した人物で、Wikで経歴を調べながら読みました
自分が活気溢れる道頓堀にいて、登場人物たちが目の前で会話をし、浄瑠璃や歌舞伎芝居の演目を拵えているかのような熱気が伝わってきます
努力を惜しまず自分の道をまっしぐらに走り切った人々の熱い人生に圧倒されました

おきみが女性であるがゆえ立作者の道へ進まなかったのは本当に残念
そういう時代だからと片づけるにはあまりに惜しい才能です


半二が門人の徳蔵に語った言葉
思いついたのがまだまだ形にならないものでも「種」として腐らせず枯らさぬよう大事にとっておけばいつか芽吹く、その日まで土をかぶせて寝かせておけばよい
最近、どなたか脚本家の方が同じことを仰っていました
心に留めておきたい言葉です

あー、まだ国立文楽劇場に行けてません…



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2 コメント

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良いですよね。 (todo23)
2022-11-15 14:52:05
『渦』を書く時に余りに魅力的な脇役が出来、『渦』の完成後も著者の中で彼らが蠢き続けた為に、書かれた作品だと思いながら読んでました。

http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/27981543.html
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todo23さん (こに)
2022-11-16 07:48:55
大島真寿美さん、良いですね~♪
大島さんのお気に入り、瑞穂区の七五書店、時々行くのですが大島さんコーナーをチェックしながらご本人が来ないかな、なんて思っています。
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