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松本清張「砂の器」

2010年07月01日 | ま行の作家
東京・蒲田駅の操車場で男性の扼殺死体が発見された
迷宮入りかと思われた事件だったが男性の身元がわかり、徐々に犯人の姿が浮かび上がってくる


随分前ですが加藤剛ファンの友達に薦められて映画を観ました

加藤嘉さん演じる本浦千代吉が息子を連れ自己の業病を治すため信仰を兼ねて遍路姿で放浪する姿
美しい桜と厳しい冬の海岸風景

それと
刑事に問い詰められた加藤剛演じる犯人が号泣するシーンが忘れられません

観た後で友達に感謝感謝
邦画の中ではマイベストテンに入ります


原作は、映画の犯人側の人間性や社会問題(ハンセン氏病問題)よりは
事件が起こり、犯人を追うベテラン刑事の艱難辛苦に重きが置かれています
ミステリーとしては勿論充分楽しめますが、父親がハンセン氏病患者だという犯人の心の闇を描いた文学としても読み応えのある作品だと思います



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4 コメント

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映画 (hi-lite)
2010-07-01 09:53:46
本浦親子の過酷な旅を映像と音楽で見せたあの後半部分は映画ならではの表現方法だと思ってます。
映像詩とでも言っても良い感じ。
昔、松竹の関係者に聞いた話ですが…
あの後半、音楽の芥川さんと効果音のスタッフでもめたそうです。
ちゃんと映像に合わせた風や海鳴りを音として付けるか、音楽のみで表現するか…
結果ああいう風になったらしいですけどね。

私は小説としては松本清張氏より水上勉氏の方が好きかな(^。^:)
最近、水上勉氏の「飢餓海峡」を読み返したくなってます。
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hi-liteさん (こに)
2010-07-01 14:27:39
そういう裏話があったのですか
初めて聞きました

水上勉さん
映画などでタイトルだけは知っていますが読んだことがありません
m(__)m

貧しい
辛い
厳しい
そんなイメージがあります

最近
松本清張氏、三浦綾子氏を何冊か読んだし
山崎豊子氏も初めて読んだし
水上氏にも挑戦しようかしら
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Unknown (ロビタ)
2010-07-02 16:44:29
「人生の書、この一冊」を紹介して、と言われたら、洋書ではジェフリー・アーチャーの「ケインとアベル」、
邦書では山本周五郎「樅の木は残った」か、「砂の器」
で迷うなあ~、というくらい、この作品は大大大好きな
作品です。
清張のスタイルといいますか、犯人が捕まってめでたしめでたし、
では終わらない、そこはかとなく漂う寂寥感・・・
「ゼロの焦点」もそうでしたね。
野村芳太郎監督は、清張の原作ファンも納得させてくれる
映像作品を作ってくれて、ちょっと前にTBSでやった、
間違った演出しか知らない人には是非野村版を見てほしいです。
個人的には、緒方拳主演「鬼畜」、あと清張原作ではありませんが、
「拝啓天皇陛下様」(渥美清主演)もオススメです。
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ロビタさん (こに)
2010-07-04 09:37:04
映画と原作共に素晴しいのは珍しいですよね
中居君主演のドラマは全く興味がありませんでしたけど、見なくても構わない出来だったのかしら

山本周五郎さん
20歳前後で殆ど読んだのですが
大作・樅の木~は未読です
次回購入リストに入れました
世間一般評価の高いものはやはり良いものなのだ、と改めて認識しているこの頃です
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