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ヨハン・テオリン「夏に凍える舟」

2022年01月09日 | 海外の作家


訳・三角和代
ハヤカワ・ミステリ
2016年3月 発行
525頁

エーランド島四部作の完結編です

島のリゾートを経営するクロス一族
その末っ子、ヨーナス・クロス
島へ帰ってきた老人・アーロン
主人公・元船長のイェルロフの少年時代の恐怖体験に始まり、クロス少年の幽霊船との遭遇、アーロンと継父が向かった『あたらしい国』、夏のリゾート地の賑わい
複数の人間の視点で語られる物語は、序盤は遅々とした展開にどこに向かうのかもわからずやや退屈ですが、これはいつものパターンで我慢して読み進むうちに、いつしか惹き込まれている自分に気づきます

老体にムチ打ち頭をフル回転させ事件を解決に導くイェルロフ
経験の積み重ねが物を言いました
いかにも年寄りだと嫌う向きもあるでしょうが今回は嫌がらず着けていた補聴器が役立ったようです^^

面食らったのはアーロンが向かった『あたらしい国』がかの社会主義国家だったこと
普通はアメリカ合衆国だと思いますよねぇ
アーロンの苦難の人生こそが、この物語の重要な鍵を握っていました

エーランド島四部作を締めくくるに相応しい傑作でした

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2 コメント

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Unknown (a0qza1548)
2022-01-09 16:12:50
友達の勧めでオカンもシリーズで読みました。
その国の風土というのか、北欧物が初めてだったので、とても新鮮でした。
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a0qza1548さん (こに)
2022-01-10 09:17:21
北欧独特の空気感が好きで、ハヤカワミステリで色々と読んでいます。
エーランド島シリーズ、派手ではないけれど面白かったですね。
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