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森沢明夫「青森ドロップキッカーズ」

2013年08月25日 | ま行の作家

 

小学館

2010年2月 初版第1刷発行

287頁

 

青森を舞台にしたカーリング小説

 

いじめられっ子の中学生・宏海

宏海の幼馴染だけれど距離を置く雄大

トップを目指して氷上で闘うアスリート姉妹、柚香と陽香

4人がカーリングホールで巻き起こす爽快で泣ける青春小説

 

宏海のいじめの部分は読んでいて辛かったです

雄大の態度ははっきりしないし

柚香と陽香のカーリングチームは解散してしまうし

前半は希望が見え隠れしながらも重苦しい話が続きます

重苦しい中で希望の種といえるのが宏海の祖母が残してくれた四葉のクローバーで、これが最後まで宏海たちの背中を押してくれるのです

いじめられっ子だった宏海がカーリングと出会い少しずつ自分に自信を持ち始め、雄大との友情も復活

柚香と陽香もまた新たなチームを作り練習を始めます

 

知り合いでも何でもなかったはずの人たちが、不思議な縁で結ばれ、そこからさらに広がる人の輪

なかでも、アイステクニシャン見習いの桃子さんが「津軽百年食堂」のお姉ちゃんだったとは!

気付きませんでしたね~

 

読み終わるまで何回泣いたことか

ベタだけれど爽快で泣ける小説を読んだ後は心の底からスッキリして

また明日から頑張ろうという気持ちになれます

 

カーリング精神

カーラーは、不当に勝つなら、むしろ負けを選ぶ。

カーラーは、ルール違反をしたとき、自ら申告する。

カーラーは、思いやりを持ち、常に高潔である。

 

 

途中までタイトルは「青春ドロップキッカーズ」だと思っていました

「青森」でございました

 

 

 

 


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