2001年 日本
複雑・数奇な人生を歩み若くして自死した詩人・金子みすゞの生涯を描いています
みすゞ・田中美里さん
従弟(実弟)・加瀬亮さん
大好きなお二人が演じておられるので観てみました
1919年
妻(母の姉)を亡くした叔父の後妻となった母と共に下関で暮らすことになったテル(田中美里)
彼女は小さな本屋で店番をしながらみすゞというペンネームで詩を書くようになり、西條八十の力添えもあり次々と雑誌に掲載されていきます
そんなテルの一番の理解者が彼女に秘かな思いを寄せる従弟の正祐(加瀬亮)
ですが、実は正祐は幼い頃、子のない叔父の家に養子に出されたテルの実弟だったのでした
世間体を憚った叔父はテルを奉公人と無理やり結婚させてしまいますが、彼女の結婚生活は不幸なものでした
悲恋、『家』を守るためには世間体を第一に考える男、それに従わざるをえない女、離婚、一人娘の親権問題、自殺
時代とまだまだ因習の根深い地方とはいえ、金子みすゞの詩の背景を想像するに悲しい話です
美しい自然風景と、田中美里さん、加瀬亮さんの醸し出す透明感がさらに観る者の悲しみを募らせます
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