映画・奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ

 

原題　Les Heritiers
2014年　フランス

 

 

貧困層の多いパリ郊外の高校で歴史を教えるアンヌ・ゲゲン（アリアンヌ・アスカリッド）
担任になったのは中でも人種も宗教も家庭環境も違い、最もレベルの低い生徒たちを集めたような落ちこぼれクラスでした
学級崩壊の様は「ストリート・オーケストラ」と似たようなものです
そんなことではめげないゲゲン先生
自己紹介でも『つまらない授業はしない』と言い切ります

 

生徒たちにゲゲン先生が提案したのは
“アウシュヴィッツ”をテーマび全国歴史コンクールを目指すというものでした
最初は、自分たちには関係のないこと、と聞く耳を持たなかった子供たちでしたが強制収容所の生存者の話を聞いて悲惨な状況を知り少しずつ意識に変化が表れ始めます
ゲゲン先生を信頼し、ついていったことで歴史の重みを知った生徒たちが『Les Heritiers』である自覚を持ったことは大変に素晴らしいことです

 

表情にあまり変化を見せないアリアンヌ・アスカリッドですが、だからこそ彼女の教師としての芯の強さが伝わってきますね

 

歴史をメインに、人種、宗教、移民、貧困
フランスが抱える様々な問題を上手く取り込んでいます

 

コンクールの後
ゲゲン先生を中心にKFCを買い込んで広場で打ち上げパーティをする生徒たち
皆、明るくて、希望に溢れていました
ラストも良いですよ♪

 

 

原題を直訳すると相続人
邦題では副題になっていますが
主題と副題をひっくり返してもいいのでは？