2011年 日本
人里はなれた山間の村
キコリの無骨な男・岸克彦(役所広司)と映画の撮影にやって来た気弱な映画監督田辺幸一(小栗旬)
偶然出会った不器用な二人が少しずつ親交を深めていく過程をユーモアを交えながら割りとゆっくりとしたテンポで丁寧に描いています
2年前に妻を亡くし、フリーターの一人息子浩一(高良健吾)とは会話もままならず自分の思いを伝えられない克彦
しかし、他人の幸一とは茶目っ気たっぷり、素直に話が出来るのです
役所広司さんに意外と田舎のオヤジが似合っていて可笑しかったです
田舎のオヤジさん、都会から来た若者たちに振り回されて最初のうちは怒っていたのが、風邪をひいたと嘘をついてキコリの仕事を休んでまで、エキストラの手配をしたり積極的に映画製作に参加するようになります
監督として全く存在感がなく、スタッフや俳優からも軽んじられ、すっかり自信を無くした幸一が克彦との会話を通して少しずつ少しずつ自信を取り戻し、大きな声が出せるようになり、劇中劇の大物俳優(山崎努)からも誉められます
さらにスタッフや地元エキストラとの一体感が深まりし、劇中劇「UTOPIA」は見事クランクアップの日を迎えることが出来ました
劇中劇「UTOPIA」
近未来、人口が6000人余りに減った日本ではゾンビと人類の闘いが続いていた
C級映画ですが、案外面白かも???
幸一の次回作は海が舞台のようです
克彦や山村の人々との触れ合いで少しだけ成長した幸一
今度はどんな映画を作るのでしょう
克彦の息子・浩一は父親の仕事を継いでキコリの修行を始めました
朝食のシーンで味付け海苔を指先にくっつけて取る仕草が二人とも同じ
多分、喧嘩しながらも仲良くやっていくのでしょうね
ほんわか温かみが伝わってくるハートフルな映画でした
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
役所さんと小栗クン、なかなか面白かったですよね~
映画が進むにつれ、二人の距離感が
微妙に近くなったり、遠くなったりで(笑)
それはあの温泉のシーンに上手く表現されていましたね^^
高良さんとの不器用な親子関係もお二人が上手く演じてました。
若手日本人監督、頑張ってますね!
今後が楽しみです。
繰り返しの変化がいいのですよね。
監督の逃亡は失敗したけれど、代わりに別の人物が逃げてしまったり・・・。
冒頭の咬み合わない会話もなかなか。
何といいますか、日本的“間”のとり方がすごくいいように思いました。
やっぱり私も日本人・・・と、納得しております。
パッパと言葉が行き交わない。
都会と山村に暮らす人の『ズレ』が上手く表現されていましたね。
主人の実家が岐阜の下呂市で、お墓の近くには映画のワンカットにあったような木材の集積場があり、方言も馴染みがあってより身近に感じられた映画でした。
裸の付き合い、温泉なんかもザ・日本人ですよね~。