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おうち映画(海外)を5本

2021年06月24日 | 映画(海外)
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」
原題 DARKEST HOUR
2018年 イギリス
【ムービープラス】

ウィンストン・チャーチルの絶体絶命の状況下でのイギリス首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描きます

1940年、ナチスドイツによってフランスが陥落寸前まで追い込まれ、イギリスにも侵略の脅威が迫っていました
連合軍が北フランスの港町ダンケルクで窮地に陥る中、就任したばかりのイギリス首相、ウィンストン・チャーチル(ゲイリー・オールドマン)の手にヨーロッパ中の運命が委ねられることになります

戦争そのものについてやイギリス政府、王室、庶民らが実際どのような動きをしていたのかは、これまで観てきた数々の映画「ダンケルク」「英国王のスピーチ」「つぐない」「ガーンジー島の秘密」「わたしが愛した大統領」「人生はシネマティック!」やTVドラマ「刑事フォイル」で得た情報のお陰で大体把握できていたので、本作ではチャーチルその人に集中して観ることができました

オールドマンの特殊メイクを担当した辻一弘さんらがアカデミー賞でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したことで話題になりましたね
確かに、オールドマンの素顔はどこへ消えたのかと思うほど素晴らしかったです
でも、見どころは、やはり映画そのもので、特に地下鉄に乗って庶民の意見に耳を貸し自分の役割を見出すところなどは政治家として“脱皮”したチャーチルの姿を見事に描き出していたと思います

リリー・ジェイムズ演じるところの秘書・エリザベス
当時の女性蔑視には憤懣やるかたないですが、めげずに頑張った彼女の存在も大きかったと思います
          



「日々は、うたかたに」
原題 KAGITTAN PAYATLAR
英題 PAPER LIVES
2021年 トルコ
【Netflix】

イスタンブールの街で重い腎臓病に苦しみながら廃品回収業を営むメーメット(チャガタイ・ウルソイ)
ある日、弟分のゴンザレスが回収してきたゴミ袋の中に入れられていた少年・アリを保護します
メーメットはアリの面倒を見始めるのですが自身の子どもの頃の暗い記憶に心を蝕まれていきます

イスタンブールの街の風景、日常生活の様子が新鮮でした
が、重いです
とても重い物語でした
ゴンザレスの回想で全てが明らかになるラストは衝撃的です

体調の良い時に観ることをお勧めします
          



「ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-」
原題 HILLBILLY ELEGY
2020年 アメリカ
【Netflix】

原作 J・D・バンス「ビルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち」

名門イエール大学に通うバンス(ガブリエル・バッソ)は希望する職に就こうと就活の真っ最中
恋人ともうまくいっており明るい未来が待っていたのですが…
ある日、故郷に暮らす姉から突然の連絡を受け帰郷
オハイオの田舎町で3世代で暮らした家族との過去を思い出します

薬物依存症に苦しむ母(エイミー・アダムス)
母親に代わりバンズに深い愛情を注いでくれる祖母(グレン・クローズ)
この2人の演技が凄いです
怪演です

親を捨てられないバンスの苦悩が観ていて辛かったです
バンスの一生が決まる大事な時に自分を優先する母や姉が理解出来ません
母親は薬物依存症なので百歩譲るとして姉はどうなのかなぁ
自分の家族が大事なのはわかるけれど…
家族の絆というより束縛、呪縛としか思えませんでした

よく出来た恋人のお陰で、無事就職することができたバンス
ハリウッドらしい終わり方でした
単なる貧しい白人家庭の物語で、アメリカ社会の断絶や格差があまり伝わってこなかったのは残念
ご本人が回顧録を出していることからも後に成功されたようですね
『生まれは変えられないが未来は変えられる』
確かに

とにかくエイミー・アダムス&グレン・ローズには恐れ入りました
          



「野のユリ」
原題 LILIES OF THE FIELD
1963年 アメリカ
【WOWOWプラス】

生活用具一式を車に積んで気楽な旅を続けているホーマー(シドニー・ポワチエ)
アリゾナ砂漠の外れでエンストをおこし、荒地を耕してこの地に教会を建てるという望みを持つ東ドイツから亡命してきた修道女たちに出会います
マリア院長(リリア・スカラ)に水を貰う代わりに雨漏りの修理を申し出るホーマー
修理が終わったら旅を続けるつもりだったのですが…
マリア院長は神の導きでホーマーがやってきたに違いないと信じ込み、彼に教会建設の準備を命じます
気のいいホーマーは院長の熱意と信念に押し切られる形で仕事を手伝うことに
修道女たちに英語や霊歌を教え、車で日曜礼拝に送っていくなど何かと頼りにされそこでの暮らしが次第に楽しいものとなっていきます
やがて教会建設が地元の人々の知るところとなり、建築会社社長から資材の寄付があったり、多くのヒスパニック系住民たちが手伝いにきてくれるようになって教会は無事完成します
教会の次は、病院、学校とキリのないマリア院長
信念の人もここまでくると持て余しますねぇ
そして、教会の完成を見届けたホーマーは静かにその場を立ち去るのでした

宗教についてはわかりませんが、人を信じること、人種を越えて協力し合うこと、見返りを求めない奉仕が助け合いにつながるetc
人生において大切なことが多く描かれていました
          



「ボビー・フィッシャーを探して」
原題 SERCHING FOR BOBBY FISCHER
1993年 アメリカ
【Netflix】

原作 フレッド・ウェイツキン

実在のチェスプレイヤー、ジョシュ・ウェイツキンの少年時代を描きます
7歳のジョシュ(マックス・ポメランツ)はある日公園でストリートチェスに出会ったことからその天才的な才能を見せるようになります
父親のフレッド(ジョー・モンテーニャ)は息子の才能に驚き、70年代に初めての世界チャンピオンになったボビー・フィッシャーに匹敵するものと考え、往年のチャンピオン、ブルース(ベン・キングスレイ)にジョシュのコーチを依頼します
チェスは真剣勝負と言うブルースですが、ジョシュの才能を認め一対一のレッスンを開始
ジョシュの才能は開花し全米の少年チェストーナメントを次々に制覇していきます
幼少期から英才教育を受けた子どもにありがちな挫折や迷い、そこからの再出発を描いているのですが、父親の教育方針が柔軟で実に心地よい内容になっています
プレッシャーからライバルであるジョナサンに負けた後、ジョシュは考えます
『姿を消したボビー・フィッシャーは再び現れる日のために力を蓄えているんだ』
父親からチェスだけでなく野球や釣りなどを通して人との関わり方や物事への対処を学んでいたジョシュは自ら道を切り開く力を蓄えていたのです
強い心で再びジョナサンと対戦するジョシュ
ブルースの教えも守りながら見事勝利を収めます

ラスト、トーナメントで知り合った少年と肩を組んで歩く後ろ姿からはジョシュの優しさと強さが伝わってきます
素敵な映画でした

本作、以前に体調でも悪かったのか、観始めて30分位で挫折しています
再度鑑賞してみたら高評価なこと、ままありますよね
再挑戦して良かったです♪
          


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4 コメント

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チャーチル、野のユリ (narkejp)
2021-06-24 18:30:47
「チャーチル」、面白そうですね。観てみたい。
「野のユリ」は高校で英語のサブテキストで読みました。後に映画を観て感激。
ホーマーは祈りのあとに「エイメン」と言いますが、修道女は「アーメン」と譲りません。教会を建てて見えないところに名前?を残すホーマー。修道女たちも「エイメン」と言うようになっていたのだったか。異なる文化の相互理解を意味していたように記憶しています。もう一度、観てみたい作品です。
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narkejpさん (こに)
2021-06-25 08:31:22
「野のユリ」高校の教材に使われていたとは驚きです。採用した学校?英語教師?ナイスです。
最後は「エイメン」になっていたと思います。
マリア院長も色々と学んだのではないでしょうか。

「ウィンストン・チャーチル~」
機会があったら是非鑑賞してみてください。
いつも思うのですが、ヨーロッパの戦況をタイムリーに把握していれば日本も長々と悪あがきせず、ひいては原爆を投下されることも無かったのかもしれません。『かも』ですけど。
返信する
ゲイリー・オールドマン (小米花)
2022-07-17 21:57:51
素晴らしかったですね。
いい映画を見た、という感想を持ちました。

「野のユリ」昔ビデオで見ました。
シドニー・ポワチエがこの時代に活躍したことの意味は大きかったでしょうね~と思っています。
返信する
小米花さん (こに)
2022-07-18 10:01:26
記憶に残る作品ですね。
よく扱われる素材なのであまり期待していなかったのですがとても良かったです。

「野のユリ」
ご覧になっていましたか。
これも宗教が絡むので距離を置いて…でしたがとても良い作品でした。
実力ある俳優さんでも人種差別は受けていたのかしら…。
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