2021年
【伏見ミリオン座】
都内のキャスティング会社で働く佐田紀夫(前原滉)、30歳
交際3年目になる恋人・茉莉(奈緒)ともうまくいっており同棲中です
ある夏の日、仕事から帰ると茉莉の姿は無く、部屋にいたのはマリと名乗る見知らぬ女性(天野はな)でした
マリは紀夫の部屋に来るまでの記憶を全て失っており気が付いたらここにいた、行くところが無いから住まわせて欲しいと言います
マリという名前も、紀夫が「茉莉は?」と聞いたことでそれなら「マリってことで」みたいに適当に答えたみたいです
不穏な空気に満ちていて背中がざわざわします
何が何だか混乱するばかりの紀夫
警察に電話しても取り合ってもらえません
茉莉の姉に聞いても「大人なんだから心配することはないでしょう」と軽くあしらわれます
茉莉はどこへ消えてしまったのでしょう
茉莉が紀夫に対して違和感のようなものを持っていることは序盤の2人の様子から何となくわかるのですが、入れ替わるようにマリが部屋にいるってのには驚きました
茉莉が部屋の鍵をかけずに出て行ってたまたまマリが入り込んでいたのか…
いや、でも紀夫と茉莉だけが知っているはずのあの歌をマリが知っていた…
唐突に消えた恋人を探しながら、別人との奇妙な関係に迷い込んだ紀夫
紀夫の目にだけ茉莉の顔かたちが変わって見えるだけなのかしらなどなど色んなことを考えながら観ていたら91分はあっという間でした
ひとつの恋が無理矢理終わり次の恋に進むステップを描いているにしてもキツかったです
過去の恋人に執着する『普通』の男として紀夫の同僚の失恋話も出てきますが、彼は紀夫ほど辛い思いはせずに済んでいるみたい
でも、彼も意識せずとも紀夫みたいな感覚でいるのかもしれません
人と人の繋がり、関係性は常に不安定なものなのでしょうか
結末にはっきりした説明を求める方には向いていない作品と思います
昨年8月以来、10ケ月ぶりの映画館
やっぱり映画は映画館で観るものですね~
何か満ち足りた気分(#^^#)
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