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アンソロジー「朴」

2018年05月15日 | アンソロジー

 

ポプラ社百年文庫91
2011年 9月 第1刷発行
143頁

 

木山捷平「耳かき抄」
東京の家が戦争で焼失
家族と故郷に身を寄せる“私”は自転車で町へ繰り出して酒を呑むのが唯一の楽しみ
終戦後のあてどない暮らしを飄々と描きます

 

新美南吉「嘘」
都会から太郎左衛門という古風な名の転校生がやってきます
始めのうちは目新しい彼の言動に惹きつけられますが徐々に彼の虚言癖が知れ渡り戸惑う級友たち
子供たちの微妙な心の動きを的確に捉えています

 

中村地平「南方郵便」
九州山脈を望む入江の村にある旧家に長年仕えてきた源吉爺さん
彼が亡くなった後、村に遺したものとは…
まさかの顛末は苦笑いものでした

 

木山は岡山県、新美は愛知県、中村は宮崎県の出身で、収録3作品はいずれも各作家の出身地が舞台になっています
人間の営みと土地を見つめる三者三様の「朴」でした

 

 

百年文庫は全部で100巻
各巻に3人の作家の短編が収録されており完読すれば300人の文豪と出会えるわけです
ボチボチ集めていこうと思います(*^^)v

 

 


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