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「シダの群れ 港の女歌手編」 シアターコクーン

2013年12月03日 | 演劇
 今年もあと一月になってしまいました。
 いったい私は何をこの1年してたのか? 特に後半の半年は自分の時間は無かったような感じで、ここに来ても未だ落ち着かない気分です。

 というのも、自分の行事を入れても、自分ひとりで行動しているわけじゃないので、常に人に見られている感じがしてしょうがない。

 それでも前から楽しみにしていた芝居を見られて、少し感情を出せるような気がしていたのだが・・・。やはり誰かと一緒だと素直になれない自分がいる
 

 今回は「シダの群れ」として第3弾。1番目のとき、なぜチンピラの森本役に阿部サダヲを持ってきたか?
 こうして連作としての流れを考えていたからだったのだと、ようやく気がついた。岩松了の脚本、演出は、森本というやくざを通して、人生の哀しみ不条理さを描き出す。 
 2回を見ていないので詳しくはわからないが、1回では、慕っていた兄貴分を亡くし、2回では信頼していた若頭の水野も殺されてしまう。
 近い人を亡くしていく喪失感を常に漂わせる森本と、やくざな世界から自分の夢を持ち、それを叶えようともがく女歌手ジーナ(小泉今日子)が、少しだけ心通わす瞬間もつかの間。夢は裏切られようとしているし、モリモトの喪失感は深まり爆発する。

 人生は楽しいこともあるけれど、みんなその笑顔の陰に何かを背負って生きている。そして色々な人と出会いながら少しづつ、変わっていくこともある。でも自分ではどうしようもない環境にいる今だから、今回の芝居は、心に少し棘を残していった。

 

 
 

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