久しぶりに旅行らしい旅。初の伊勢神宮は外宮から参拝。いくつものお宮を巡る。秋の日にまだ早い紅葉がさざめき、鬱蒼とした古木はその香りと木の内側から溢れる湿潤な空気で、訪れた参拝者に、神様の気配を届ける。外宮は場所そのものが神々しい光に満ちて、原始神の時代を思いおこさせる。
内宮は、来年の式年遷宮に備えた準備が始まっていて、また観光地らしい団体客も多くなんとなく落ち着かないが、本宮の見えない空間にはその場所にいなければわからない何かを感じることができ、日本人であればこその幸せをかみしめる。
かわって、海を左手に近鉄特急に乗り賢島へ。伊勢とは打って変わって明るい日差しと煌めく波が心を弾ませる。ここにも神々はいることを感じる。人間は自然環境の一部でしかないのだ。
