「セミオトコ 」 ドラマ

2019年10月06日 | 映画・DVD・テレビ
終わってしまって、とても残念。
この夏の素敵なファンタジードラマでした。

脚本もキャストも演出も、不思議な設定をいとも容易く飛び越えて、見る人に優しいひとときをあたえてくれました。セミオの優しさにキュンとした方は多かったでしょう❗
こういうドラマは万人受けはしないけれどなくてはならないドラマです。刑事物や恋愛ゴタゴタ物、妙に作りすぎた複雑な脚本より、人を暖かくする優しいドラマは今の時代は必要ですね✨

それから最近の一押しはNHKの「これは経費では落ちません」でした。

多部未華子さんは素晴らしい女優です。舞台もみていますが佇まいも発声もパワーも凄い❗
実力派と言われる若手女優さんが多いなか、品があり悲劇も喜劇もできる方は彼女だけかとおもいます。
これからも楽しみです🤗

「蜜蜂と遠雷」 恩田陸

2019年10月06日 | 読書
「羊と鋼の森」を読んだ時もそうだった。

音楽を文章にすることで、こんなにも頭のなかにその時の音楽と情景が、鮮明に思い出すことがあるなんて。作者の筆力に圧倒される。

調律師とピアニストの違いはあっても自然の中から浮かび上がる人それぞれの音たちを、どうやったら自分のものにできるか、又は人の心に届けられるか。
そこに至るまでの葛藤、困惑、情熱、絶望などが描かれる過程で、自分のあらゆる感情がさらされ試されるような気がした。

人が持つ音楽や芸術への尊敬や憧れは小さな頃からの環境にもよるけれど、誰しもあり、それがあるから人生は救われているのだろう。
人も自然、地球の一部でありそこから生まれ土に帰るから畏敬の念を持って作り出す音楽や芸術は心を揺さぶられるのだ。

ずいぶん前に読んだが、最近映画が公開されたので再読。映画も見たら又感想書きます。

島津亜矢/山田涼介

2019年05月28日 | 音楽
あまり演歌は好きじゃないけど、この人は何を歌っても凄い❗
美空ひばりは好きじゃないけど、この人が歌うのは好き。本当にうまい歌手ってジャンルじゃないと思う。

今日は珍しくNHK歌番組みたら、なんと山田涼介君もソロで出てるとは❗
彼は演技もいいし(「グラスホッパー」の蝉は最高)グループとしても楽しい。Hey !Sey!JAMPでは中島裕翔君(「ピンクとグレー」をみて下さい!)もいいし。
最近のNHKは色々と冒険してるらしい。なんか得した気分の火曜日でした。(^○^)

「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」

2019年05月21日 | 美術
イギリス、グラスゴーでしか公開されていないバレル・コレクションが改装工事のため一時的に日本にきている。

印象派のドガ、セザンヌ、ルノワール、など有名な作家はもちろんだが、
ブーダン、ヤーコブ・マリス、アンリ・ファンタン=ラトゥールの作品はウィリアム・バレルの審美眼の賜物でどれも素晴らしく、当時の生活を切り取ったものだったり経済的に発展していたイギリスの勢いだったり、小さな生物への慈しみだったりを丁寧に描いている。
また、ここで、大好きなドーミエの政治や時世を切り取ったような絵に出会えたのも喜びだった!

海運で財を成したバレルがこの作品たちをグラスゴーより他に出さないのも、それぞれの作品に思い入れがあるからこそ。
今でこそ自宅にいて美術館の作品を見られる時代に、そこに行かなければ感じられないものが自然だけではなくあることの大切さを感じる。

この貴重な機会をゆっくり堪能できて本当に幸せ。《一人》で自由な時間を持てることが私には絶対必要なんだと思う。

ヤーコプ・マリス《ドルドレヒトの思い出》

映画「ビル・エヴァンス タイムリメンバード」

2019年05月13日 | 映画・DVD・テレビ
ジャズピアノで一番好きなピアニスト。

繊細で美しい旋律と、トリオでのベースやドラムとの一体感。独特な進行のインプロビゼーション。
天才には天才の苦悩があり、薬物依存となってからも素晴らしい作品と演奏は続けられたが、身体はもたず51才で亡くなった。

彼の人となりを、関わった人々のインタビューで綴られたドキュメンタリーで、彼がどれだけ愛され尊敬されていたか、彼の音楽が、今もあらゆる人の心を揺さぶり続けていることかがわかった。亡くなるまでの過程はとても悲しいけれど、しみじみと愛と音楽に溢れた映画でした。

初めて聴いたアルバムは「Portrait in Jazz」。《Spring is Hear》《いつか王子様が》《Blue in Green》が大好き💕
「Waltz for Debby」は《My Foolish Heart》《My Romance》など。
これからチック・コリアやゲーリー・バートンを聞き出してマイルス・デイビスやジョン・コルトレーンに広がりジャズにはまった。
私のジャズの先生は永遠です。

そうそう、もうひとつ怒り

2019年04月28日 | 日記
友人と会うだけなのに、それが相手によって喜ばれたり、なんだそんな相手みたいな顔されたり。

いったいあなたの私の友人に対する基準はなんなんだ。

私の友人はどんな人でもあなたには関係ないだろう❗

お疲れ様です

2019年04月28日 | 日記
ようやく終わったことなのに、やはり落ち着いたとはいえない。

今回は特に王さまが、一人相撲に疲れて(自分でしきらないときがすまない性格のための自業自得)切れまくりお疲れモード。自分のお気に入りを侍らせたものの、仕事は回らず自分自ら自爆みたいな、、。

毎度のことながら回りの方々には感謝感謝の日々。皆様いなければこちらが暴走してどこかへ飛んでしまったかも。やはり人間関係は穏やかに明るくが、一番です。

これからの日々が、ずっと穏やかに過ぎますように。神様仏様におねがいしたい。ささやかな願いもかなかな聞き入れてはくれないけど、自分が自分でいられる時間を大事にして、平和な人生を祈ろうと思う。

「ベルリンは晴れているか」 深緑野分

2019年03月12日 | 読書
自分は平和な戦後に生まれたが、、祖母や父から色々と戦中戦後の暮らしの話は聞いてきた。テレビドラマや映画でも国内の戦中戦後の話は幾度となく語られ映像化されてるから、知ることも想像することも難くない。

しかし同じ敗戦国のドイツはどうだったのか?アメリカ映画ではドイツ軍は徹底して悪に描かれナチスの残虐さや冷酷さを強調していた。
でもドイツ国内には生活があり市民は日本の戦時中と同じように厳しい暮らしを強いられていた。

この小説を日本人が書いたのは、知識や調査では得られることはあっても、それだけでは表現できない。その同じ状況に共感できる精神的なものがあるからこそだったに違いない。
読み進めていくと、自国が他国の、それも主義の違う国々に分割されるという混乱した状況の中で力強く生きていかねばならない一人の少女の気持ちに、幾度となくおしつぶされそうになる。困難な旅を行く中で知る真実の悲惨さ。最後は悲しいけれど少しの希望もある。

筆者の圧倒的な表現力にぐいぐい引き込まれて最後まで一気に読んだ。
まだまだ知らないこと、知らねばならないことが多くあると考えさせられた小説だった。

「カササギ殺人事件 」 アンソニー・ホロヴィッツ

2019年03月06日 | 読書
古典的な英国ミステリーが好きで、カーター・ディクスン(ディクスン・カーとも)、アガサ・クリスティー、コナン・ドイルは勿論、ディック・フランシス、コリン・デクスター、P・Dジェイムスなど夢中で読んでいた時期があった。最近はごぶさたしていたが、ベストセラーだというのでよんでみた。

出版社の編集者がミステリーの人気作家の最新作をよむところから始まり、その作品がひとつの話になっていて、入れ子構造なので、後からもう一度読むとよく分かる。少し疑問もあるけれど複雑な話を良くまとめたもので、後書きにあるように、かなりの時間をかけて書かれた大作労作である。
小説内の探偵がすこし類型的で魅力に
乏しいのも、後から納得する事ができるほどに上手く考えられている。
どうすればこんな作品を考えつくのか愚鈍な頭ではわからないが、読んだあとが又楽しめる、二度美味しいミステリーだ。

最近はミステリーもすぐにドラマや映画になってしまうが、これを映像化するのは難しいだろうし、やはりミステリー小説を読んで想像を廻らす楽しみは読書でしか味わえないと思う。




「屍人荘の殺人」今村昌弘

2019年02月01日 | 読書
少し前だが、積ん読本の中に埋もれていて最近読んだ本。
鮎川哲也賞を受賞し《このミステリーがすごい2018年版》第1位のミステリー。
確かに題名からして、また、大学映画サークルの夏合宿でおきた殺人の本格ミステリーとのことだったので、最初は有栖川有栖や綾辻行人のような期待をしてたのだが、読み進めていくと、、、密室ものではあるのだがその展開があまりに突飛で途中から(^◇^)が。
映画化したらさぞやホラーやスプラッターものが好きな観客が来そう、と思っていたら今回神木隆之介で映画になるらしい。
グロが苦手な私は映画版は行けないかも(^^;
トリックも設定も本格?なのだが、動機については少し甘いところが新人なのかな⁉️少々物足りなさはあるが、面白かった。
この探偵コンビはシリーズ化もありそう。

「マルセル・デュシャンと日本美術」東京国立博物館

2018年12月06日 | 美術

久しぶりの東博。それもデュシャンなんて!終わる前にと、時間作っていきました。

以前キュビズムの美術展のなかで、《階段を降りる裸体No.2》が展示されたことはあったが、こんなにまとまって作品が公開されるなんて❗フィラデルフィア美術館との交流企画なので、説明も時系列で「デュシャン 人と作品」(マシュー・アフロン著)に添ったものが展示されていてわかりやすい。

じっくりと見るほどにデュシャンの特別な感性と思考、知的なエッセンス、何事にもとらわれない表現の幅に驚かされる。2度の戦争を挟んで混乱の世界の混沌を自由にいきた人。
老いて高みに取り上げられても、密かに制作されて死後に公開された《遺作》で投げかけられた表現の衝撃のなんと大きかったことか!

中学生のころにデュシャンに出会い芸術は自由なんだと思わせ、自身を表現する事で解放したいと思わせてくれた。
描くことだけではない、演じること、時に性を越えても自由でありたいと。

窮屈な田舎の暮らしから都会に憧れていた陳腐な女の子が少しだけ大人になった瞬間にデュシャンがあった。

懐かしさと嬉しさと驚きと感情がごちゃ混ぜになった一時でした。

それにしても日本美術との対比は面白かったけど取って付けたようで、別にいらなかったかな?と思う。


映画「プーと大人になった僕」

2018年10月17日 | 映画・DVD・テレビ
なんと言ってもプーさんが動いてしゃべっている❗
決してディズニーアニメではない、「くまのプーさん」の本のまま。子どもの頃に頭で描いたそのままに、あの挿し絵のプーが、イーヨが、コプタがトラーが、(岩波少年文庫のまま)ルーもカンガもフクロも!
なんて幸せな時間。100エーカーの森は今も頭の中にある。

大人になって仕事に忙しく家族ともゆっくり過ごせないクリストファー・ロビン。そこに現れたプー。プーと一緒に仲間たちを探すうちだんだんと昔の気持ちを取り戻していく。そして森に忘れた会社の書類を届けにきた娘のマデリンとプーと仲間たちの(トン・ケン)探検によって家族も一つになっていく。

少し意地悪な上司が、「シャーロック」のマイクロフト役のマーク・ゲッティスなのもご愛嬌。

昔の自分に会える。蔵の中で過ごした思春期の自分に少しだけ戻れた時間だった。

「ゲゲゲの先生へ」 東京芸術劇場

2018年10月15日 | 演劇
水木しげるへのオマージュとかで、どんな筋書きかも知らずに予約してみたが、
妖怪(人間がそうよんでいるだけ)たちから見た人間の強欲や傲慢をシニカルに、また楽しそうに笑いを混ぜつつ描いていて、とても哀しくも楽しい芝居だった。

ねずみ男の佐々木蔵之介、砂かけ婆ぁの白石加代子、雪女の松雪泰子がピッタリとはまって秀逸!
役者が揃えば脚本も面白い。
場面転換も、パーカッションと照明、舞台装置の障子だけを使ったシンプルな舞台でみせる。

久しぶりの芝居でとても楽しい休日だった。


「建築の日本展」 森美術館

2018年09月04日 | 美術

《住居(丹下健三邸)模型》

森美術館で「建築の日本展」を観賞。というよりは体感してきた。

はじめの展示から巨大な木組。伝統的な日本建築の美からはじまり、陰影、侘びさび、出雲大社、外国から発見された様式美、海外建築家の作品の模型、今は無い丹下健三自宅の模型、SANNA、安藤忠雄などの現代建築家に至るまで、盛りだくさん。

あらゆる視点から見ることができ一部は写真撮影も可能。建築のすばらしさをじっくり堪能できる。古代から現代まで日本人の美意識のDNAはどこかで受け継がれていることを体感できた。

国内にあるその建築物(例えばイサム・ノグチ、安藤忠雄らの)を自分の目で見に行ってみたくなる展覧会だった。

映画「溺れるナイフ」

2018年08月30日 | 映画・DVD・テレビ
テレビで途中からの視聴なのだが、菅田将暉と小松菜奈の演技にひきこまれた。
都会から転校してきたモデルの仕事をしていた小松と和歌山の地元有力者で神事の踊りにも携わっている菅田将暉との恋。と言えば簡単なラブストーリーと思いがちだか、思春期の痛いような感情のやり取りが、二人の体当たりの演技によって、突き刺さるように画面から伝わってくる。
和歌山の言葉、空気、山と海、二人と他の役者とのバランスもよく、心に残る映像だった。

偶然見たのにとても得した気分。