緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

中央リニア新幹線の大阪延伸を前倒し 新成長戦略に明記へ

2014年06月03日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


中央リニア新幹線の大阪延伸を前倒し 新成長戦略に明記へ
2025年に東京~名古屋間で開業が予定されている中央リニア新幹線ですが、2045年の大阪延伸が前倒しされる可能性が高くなってきました。現在の政権与党が、国費の投入も視野に含めた「国家介入」路線を打ち出したためです。報道発表では大阪延伸の「前倒し」ですが、名古屋~大阪間の2025年の同時開業もあり得えます。東京~名古屋間はJR東海の自己負担によって建設し、名古屋~大阪間は国費で建設することになるかもしれません。

中央リニア新幹線がなぜJR東海の全額自己負担になっていたかというと、政治介入による路線ルートの変更を防止するためでした。東京~名古屋間のルート設定で、様々な政治的思惑があったのはご存じの通りです。

…このリニアのルートを北側に捻じ曲げてまでも誘致しようとした長野県諏訪市の上諏訪や下諏訪を、以前に私「緑」は訪れたことがあります。市内唯一の百貨店は閉店し、駅前商店街はシャッター通りと化して壊滅状態、市内には産業もほとんど無い状態でした。中央政府から受け取る補助金で生き伸びている状態の、まさに日本が衰退した元凶である「国と地方の無責任なもたれ合い体質」そのものの構図でした。苦し紛れにリニアを誘致しようと頑張っていたのですが、仮にリニアを誘致したとしても何も解決しません。

リニアは地方経済活性化のためにあるのではなく、東京~名古屋~大阪間を最短で結ぶ大都市間輸送のためです。リニアに頼ろうとした上諏訪のようにではなく、地方は中央に頼ることなく自立することが求められています。このリニア問題は、今まで日本が抱えてきた「地方への過剰なまでの甘やかしと、大都市軽視」の風潮を見直すいい機会になってほしいと思います。

<新成長戦略>リニア中央新幹線 大阪延伸前倒しを明記へ
5月31日(土)15時1分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140531-00000056-mai-bus_all

政府は6月にまとめる新たな成長戦略に、リニア中央新幹線の大阪延伸前倒しを明記する方向で最終調整に入った。現行計画のままでは、大阪など関西経済圏の地盤沈下が進みかねないと判断。2045年に予定してきた名古屋-大阪間開業を、可能な限り東京-名古屋間の27年に近づけるため、国が支援する姿勢を打ち出す。JR東海の単独事業から、政府支援の「国家プロジェクト」に格上げすることで、3大都市圏の均衡発展につなげたい考えだ。【永井大介、宮島寛】

リニア延伸の前倒しについては、政府側がすでにJR東海幹部に接触し、支援の意向を伝えた。安倍晋三首相も「国家プロジェクトと言っていい」などとリニア新幹線への支援に前向きな考えを示している。

具体的な支援内容は、成長戦略を決めた後、本格的に検討する。前倒しに必要なお金を無利子で貸し付けたり、名古屋-大阪間を国が建設した上で同社に引き渡し、元本分だけ負担してもらったりする案が有力だ。東京-名古屋間は計画通り、同社負担で建設する。

JR東海は、ルートや駅の選定に対する政治介入を避けたいとの思惑から、国からの支援受け入れに慎重な姿勢を見せてきた。ただ、早期開業を求める声が、政府・与党内で高まっていることを踏まえ、支援策が提示された段階で「健全経営と安定配当を前提に」(柘植(つげ)康英社長)検討する方向だ。

課題は財源をどうひねり出すか。名古屋-大阪間の事業費は約3兆6000億円にのぼる。政府内には、無利子融資の場合、国費支援は総額1000億円規模になるとの試算がある上、今後、金利が上昇すれば支援額が膨れ上がる可能性がある。さらに、政府・与党は北海道、北陸の両整備新幹線の開業前倒しを検討中。公共事業費の膨張を警戒する財務省の抵抗や、「リニアに使うお金があれば整備新幹線に回せ」との与党議員からの反発も予想される。

前倒しを推進する政府・与党関係者は、東京-大阪間の開業で、17兆円もの経済効果が生まれるとの民間試算も示しながら「経済効果がコストを上回れば、将来の税収増などで国費負担は回収可能」と理解を求めていくことにしている。

政府は元々、リニア中央新幹線を、全国新幹線鉄道整備法に基づき国費を投入して建設する予定だった。しかし財政難で実現のメドが立たなかったため、JR東海が07年、総事業費9兆円のリニアの全額自己資金での建設を表明。健全経営を維持するため、東京-名古屋間の先行開業を決めている。

◇リニア中央新幹線
最高時速500キロで、東京(品川)-名古屋間を最短40分で走る新幹線。車両に搭載した超電導磁石と軌道に並べた磁気コイルの間の磁力で車体を約10センチ浮かせることで高速走行を実現した。東海道新幹線開業前の1962年に次世代高速鉄道として開発が始まり、97年から山梨県の実験線で走行試験を続けている。


記事を読んでみると、大阪延伸の前倒しは、現在の政権与党による強い意向であることが伺えますね。東京~名古屋間はJR東海の全額負担で、名古屋~大阪間は政府支援で国費投入もあり得ます。国費投入となると、納税者である国民への配慮の観点から、ルート選定にも何かしらの影響があるとも考えられます。…理想論としては、名古屋から西進して三重県の鈴鹿山脈直下を長大トンネルで進み、奈良盆地北端部に新駅を設置し、生駒山地を貫いて新大阪駅へ足るルートが最短距離となります。

奈良盆地を通るのか、京都盆地へ迂回するのかの利害調整が一番の「政治的判断」になりそうですね。



東京スカイツリーのフロア450から撮影した東京です。東京側の起点駅は品川に設置されます。




あべのハルカスのハルカス300から撮影した大阪です。関西経済を上向かせるためにも、大阪延伸の可能な限りの前倒しは必須です。今回の新成長戦略盛り込みの方針も、現政府による「政治的判断」もしくは「政治的方針」なのでしょう。

リニア詳細、全ルート・6駅の位置が明らかに ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20130918/632629/?P=1

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更なる都市化の進む東京(4):2016年に誕生する水上公園「海の森」

2014年06月02日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


2016年に誕生する水上公園「海の森」
1973年(昭和48年)から1987年(昭和62年)の期間に埋め立てられた1230万トンのゴミによって造成された東京湾状の埋立地「中央防波堤内側埋立地」。その埋立地の一部で、水上公園「海の森」の造成工事が進められています。このプロジェクトは、陸地に苗木を植え、森へと生まれ変わらせる構想となっています。

2007年から本格的に植樹を開始し、スダジイやタブノキ、エノキなど48万本です。今後30年をかけて完成させる予定となっていて、面積は約88ヘクタールです。「海の森」では2016年までに90ヘクタールのうち、47ヘクタールの部分が開園することになっていて、全面開業は2030年を予定しています。

2020年東京オリンピックで、馬術競技、カヌー競技、ボート競技、自転車競技の会場として利用する予定となっています。



東京都港湾局のホームページからお借りした、「海の森」の完成予想図です。広大な森林地帯の中には散策道や広場、池などが整備されることになっています。また、海の森の広大な緑地帯が、東京の市街地のヒートアイランド対策にも役立つことが期待されています。




現在整備工事中の「海の森」は、2020年の東京オリンピックの競技会場の一部としても活用されます。中央防波堤内側埋め立て地と、外側埋め立て地の、二つの埋立地の間の運河地形を活用した競技会場です。カヌー(スプリント)とボートの競技会場となります。




中央防波堤内側埋め立て地内に整備される競技会場の一つで、馬術(総合馬術:クロスカントリー)の競技が実施されます。東京湾内では、最も新しい埋立地の一つが競技会場として活用されることになります。




自転車競技(マウンテンバイク)の競技会場にも活用されます。東京オリンピック後に中央防波堤埋立地周辺は、緑地帯やスポーツ公園などが集まる「海の森クラスター」として再整備されることになります。

東京都港湾局 海の森(仮称)構想図
http://www.kouwan.metro.tokyo.jp/jigyo/plan/uminomori/zumen.html

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更なる都市化の進む東京(3):豊洲新市場の建設計画

2014年05月31日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


東京都中央卸売市場築地市場の、築地から豊洲への移転計画「豊洲新市場」
築地市場の、築地から豊洲地区への移転計画が2015年度を目途に計画が進められています。現在の築地市場は東京ドーム5個分にあたる23ヘクタールの敷地の規模を有し、ここで連日、水産物や青果などの取引が実施されています。築地市場が、取り扱い数量の拡大(2005年に2140トンで日本最高)により施設が手狭になったことや1935年(昭和10年)開場の施設の老朽化や違法駐車増加、銀座などに近い築地という立地条件の良さの他目的への利用価値の観点から、道路条件や駐車スペースなど2012年をめどに東京都江東区の東京ガスの工場跡地の豊洲新市場への移転が検討されていました。

その後、2015年度を目途に移転を進めるという流れになってきています。移転先の場所が、もともと東京ガスの施設があったことから、国の環境基準を大きく上回る有害物質(鉛・ヒ素・六価クロム・シアン・水銀・ベンゼン)の6種類が国の環境基準を超えており、土壌汚染対策工事が実施されているためです。

新しい「豊洲新市場」の概要
新しく建設されることになる豊洲新市場の特徴は以下の6点です。

1.他市場への転配送施設を設置するなど、首都圏のハブ機能を確立する。
2.搬入から搬出までの一貫した物流システムを確立するなど、取引・物流両面の効率化を図る。
3.高度な衛生管理、よりよい品質管理が可能となる施設整備や体制づくりを行うなど、安全・安心の市場づくりを行う。
4.買い回りの利便性の向上及び商品や取引情報の提供など、顧客サービスを充実する。
5.環境負荷の低減、省エネ・省資源を実現する。
6.賑わいゾーンの設置や魅力ある都市景観に配慮するなど、まちづくりに貢献する市場とする。

新市場内には、既存の築地市場内での壮観なマグロのせり、新鮮な食材を味わえる飲食施設の伝統を引き継いだ「千客万来施設」が設けられることになります。2014年2月19日、豊洲新市場の本体施設に隣接する「千客万来施設事業」の事業予定者として、喜代村と大和ハウス工業を選定したとプレス発表がなされました。



豊洲新市場の配置図です。新しく建設された2本の道路を挟んで、3ブロックの区画に分けられていて「水産仲卸売場棟」「水産卸売場棟」「青果棟」となっています。千客万来施設棟部分は、水産仲卸売場棟に隣接して設けられることになります。




豊洲新市場内に併設される商業施設「千客万来施設事業」の完成予想図を、東京都中央卸売市場のホームページから拝借しました。東京の新しい新名所、観光名所になりそうですね。




約140店舗を擁する「"豊洲"場外市場」等が整備されることになります。

豊洲新市場まさかの入札不調、大手がそろって辞退 2013/11/20 ケンプラッツ
千客万来施設事業事業予定者の決定について 東京中央卸売市場



勝鬨橋の左岸側(晴海ふ頭側)から撮影した築地市場の全景です。手前を流れているのは隅田川です。




お台場・フジテレビ本社ビルの展望台「はちたま」から見下ろして撮影した、豊洲新市場の敷地となる場所です。




豊洲新市場の敷地の地図です。ゆりかもめの「市場前駅」は既に完成しています。

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更なる都市化の進む東京(2):押上-泉岳寺間の新路線と「新東京駅」

2014年05月30日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


押上-泉岳寺間の新路線と「新東京駅」
JR東京駅丸の内口の西側100メートルの地点、丸の内のオフィスビル街の中を通っている丸の内仲通りの直下に「新東京駅」を建設する構想が持ち上がっています。この新しい鉄道路線構想は「浅草線短絡新線構想」と呼ばれています。京浜急行電鉄本線泉岳寺駅から都営地下鉄浅草線に並行して東京駅を経由し、京成電鉄押上線押上駅を結ぶ鉄道路線の構想です。「都心直結線構想」とも言います。

国際空港と都心部を結ぶアクセス交通の整備は、今後の日本の国際競争力を高めていく上で絶対に必要な施策です。冷戦終結と、経済のグローバル化やIT化によって、世界経済は「国家対国家」の時代から「都市間競争」の時代に移行しています。外国からの投資や、有能な人材を日本に呼び込むことが出来るか。大阪でも、関西国際空港から大阪都心部への新鉄道路線の建設計画が立ち上がっています。特に、東京駅周辺や梅田周辺は今後、法人税減税の「特区」に指定される可能性が高いエリアでもあり、外国企業の誘致に有利な施策が施されなければなりません。

2020年の東京オリンピックに向けて動き出した新路線計画
この「浅草線短絡新線構想」は羽田空港~東京都心部~成田空港を短時間に、ダイレクトに直結することを目的としています。京成線および北総線、成田スカイアクセス(成田空港線)の各方面から本路線を経由し、東京駅を介して泉岳寺駅で京急線との相互直通運転を行う予定す。現在の都営地下鉄浅草線の西側に新線(バイパス)を建設します。

成田空港と羽田空港、双方の空港から都心部へのアクセスの悪さは、以前から指摘されていたことでした。特に成田空港は、東京駅まで電車で約1時間かかります。また国際線(成田)と国内線(羽田)の鉄道での乗り継ぎ(内際接続)も不便で、約1時間半程度かかっています。この新路線構想も決して古いものではないのですが、2020年に開催される東京オリンピックへ向けて、その実現に向けて現実味が帯びてきました。

都心アクセスや、内際接続の利便性は飛躍的に向上することになる
この路線が完成すれば、いずれも最短で、羽田空港国内線ターミナル-東京間が22分、成田空港-東京間が37分、羽田空港国内線ターミナル-成田空港間を59分で結ぶことが可能となります。また、京成線や京急線などの通勤電車も乗り入れる予定で、併走他社線の混雑緩和や所要時間短縮も期待されています。




「首都圏空港における国際航空機能拡充プランの具体化方策についての懇談会」に設置された「成田・羽田両空港間及び都心と両空港間との鉄道アクセス改善に係るワーキンググループ」(座長:山内弘隆・一橋大学商学部長)がとりまとめ2009年5月15日に公表したルート案です。

都心部内は、大深度地下(地下40メートル)に新路線のトンネルを建設する
現在の都営浅草線(泉岳寺-押上間)は、第一京浜(国道15号線)と昭和通りの真下を通るルートとなっていて、短絡新線はその西側に建設されることになります。ケンプラッツからお借りした上の地図を見ていただきたいのですが、泉岳寺から新東京駅を経由して押上駅までまっすぐ結んでいるレッドラインがトンネルの通るルートとなります。

ルートだけを眺めると慶応義塾大学三田キャンパス、愛宕山神社、虎ノ門ヒルズ、内幸町付近を通って新東京駅へ向かっています。ご存知のように東京都心部の市街地やビル街のど真ん中であり、多くの地下鉄路線や地下高速道路が密集しているエリアです。そこで、地下40メートル以上の「大深度地下」にトンネルを建設する手法が採用されることになります。

「大深度地下」とは何か
2001年に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(通称:大深度法)による地下利用の新概念となっています。深さの基準は地下40メートル以深であり、基礎杭の支持地盤上面から10メートル以深です。公共使用の場合は原則として補償が不要です。



「新東京駅」の設置場所は3か所が候補に挙がっていて、

1.丸の内仲通りの直下
2.東京メトロ丸ノ内線の直下
3.八重洲通りの直下

となっています。新幹線やJR在来線との乗り換えを考慮すると、最も利便性が高いのは丸ノ内線東京駅の直下ということになります。丸の内仲通りの直下だと、オフィスビル街の中心になります。オフィス関係者にとっては便利ですが、観光客にとっては中途半端ですね。




短絡線を整備するに当たっての注意点としては、既存線の本数が減って不便にならないよう、短絡線の両側で輸送力の増強が必要です。A駅、B駅は押上と泉岳寺を表しています。


成田-羽田の本命はリニア新線か既存線改良か 6ページ目 ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20090604/533117/?P=6

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更なる都市化の進む東京(1):地下鉄8号線の延伸計画(豊洲~住吉間)

2014年05月29日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


2008年(平成20年)6月14日に東京地下鉄副都心線(池袋~渋谷間)が開業して以来、東京始め首都圏では新たな鉄道路線の新設工事や延伸工事は行われてはいません。日本がこの先、人口減少社会が進むことによって、首都圏では急激な人口増加は今後は起こらないので、それはある意味合理的なことです。しかし、東京始め首都圏内では毎日のように、慢性的な通勤ラッシュの混雑や遅延が発生しています。東京都の人口は約1300万人、首都圏全体でみると3400~3700万人の世界一の大都市圏が形成されていますが、東京の地下鉄は13路線です。大阪始め、近畿圏の人口は約2400万人ですが、大阪市内に地下鉄は8路線しかありません。

これが多いか少ないかは、皆さん個人の主観になってしまいますが、日本一混雑がひどいので有名な私鉄路線である「東京地下鉄東西線」利用者である私から見ると、東京13路線、大阪8路線は不当に少ないと感じます。人口の少ない地方部に、不自然なほど立派な高速道路が整備されてきたことと比較すると、今まで日本では大都市部へのインフラ投資が極端までに軽視されてきました。

そして、近年になってその風潮が見直されつつあります。現在の首都圏では、2020年に開催される東京オリンピックに向けて、今まで進展してこなかった鉄道の延伸・新設計画が動き始めています。1960年代の高度経済成長期のような「国土の均衡ある発展」は、もはや現実問題として不可能であり、今後は「大都市が国家の成長を牽引する」時代へとなってきています。

地下鉄8号線延伸計画(豊洲~住吉間)
上の画像の路線図の延伸計画です。東京地下鉄有楽町線の豊洲駅から北へ向かって分岐して、東京地下鉄半蔵門線の住吉駅への短絡線となっています。豊洲駅と住吉駅間は約5.2キロであり、途中の東陽町駅で東西線と連絡するほか、途中に2駅が新設されます。

この延伸計画は以前から存在していたのですが、収益性が疑問視されていたことからずっと凍結されていました。しかし、開業から30年以内に累積資金の収支を黒字に転換できると確認したことから、最近になって計画が動き始めました。東京都江東区は事業化に向けて2013年度中に国や東京都などと協議を進める方針です。2015年度に事業に着手し、2025年度の開業を目指す考えです。

2000年代後半以降に発展を続ける豊洲地区
1990年代までの江東区の豊洲地区と言えば、石川島播磨重工業(現IHI)などの工場、新東京火力発電所(東京電力、廃止→新豊洲変電所)などの他に、種々の流通設備が立地し、さらに関係者向けの商店、社宅等が建ち並んでいるだけでした。しかし、2002年(平成14年)に石川島工場は閉鎖され、跡地には巨大商業施設や高層タワーマンション群の建設工事が始まりました。

また、住宅街だけではなく、豊洲地区ではオフィスビルの誘致も同時並行的に行われていて、現在では「副都心」のような街並みとしても発展してきています。ここ15年程の間で、豊洲地区の東京の中におけるアドバンテージは急激に上昇してきていて、新たな鉄道の延伸の必要性を後押ししています。



東京スカイツリーのフロア350展望台から撮影した豊洲地区の全景です。JR東京駅周辺のオフィスビル街まで鉄道で約5分ほどの立地であり、近年はオフィスビル街も形成され始めています。

住吉駅からさらなる延伸計画も
地下鉄8号線には、住吉駅から東武野田線の野田駅まで延伸させる構想が存在します。また、半蔵門線を、押上駅から四ツ木経由で千葉県松戸市まで延伸させ、JR常磐線や東京地下鉄千代田線の混雑を緩和させる構想も存在していますが、いつ実現するかについてはまだ決まっていません。

東京に地下鉄新線なるか 江東区が計画、30年で黒字 ケンプラッツ
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20130820/628674/?P=1

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