時の旅人 ver.02

旅のこと、食のこと、そして我らがユーミンのことなどなど。日々思うことをつらつらと綴っていきます。

タイムマシーンに乗って

2018-09-25 22:31:27 | ユーミン
タイムマシーンツアー。


伊坂幸太郎の作品、
みたいだなと思ったのが、このショーを見終わった後に感じたことでした。

いろんな伏線を散らばせといて、最後にパズルがはまっていくようにストーリーが完結していく。

一見、ヒットパレードのようなセットリストでたたみかけるようにしておいて、実はストーリーがあったことを最後に気付かせてくれる。

そんなショー。

オリジナルアルバムのコンセプトを具現化させるいつものユーミンのショー同様、
ユーミンにしかできないな、と思いました。


「派手さに涙が出ると思う」
と、ユーミンは以前言ってましたが、ただそれだけではない涙の元がたくさんありました。

「懐かしい気持ち、切ない気持ちは、宝物」
これまたユーミンがずいぶん前に言っていた言葉です。ユーミンはこれまでのショーでは、これをイマジネーションで訴えようとしていました。人々のイマジネーションは無限。そこに感動や元気や勇気をそっと手渡してくれていたのだと思います。
しかし今回のショーでは、懐かしさが目の前にリアルにある、目や耳を通してダイレクトに伝わってくる、過去を振り返りながらも新しい前を見る、そんな演出がほどこされていました。

チャレンジング

だと思います。

ほんとにすごいです、ユーミンという人、ユーミンというプロジェクトは。


このショーの中で語られた言葉でひとつ、印象的だったものがあります。
「この曲がこんなふうになるとは思わなかった。けど、この曲にとって、これで幸せだったのだと思います。」
そして歌われたのは「春よ、来い」でした。

いろんな場面で人々に励ましを与えた曲です。もちろん僕も受け取りました。
そんな曲を創った自分が幸せなのではなく、曲自体が幸せな運命を辿った、と。

なんだか、ジーンときてしまいました。


「セシルの週末」の間奏で衣装チェンジし、80年代のソバージュユーミンが現れた時には、仰天。あれはたぶん演出家も頭の中で笑いながらプランニングしたに違いないです。

言い遅れましたが、
象に乗って登場シーンは、まるで学芸会(失礼!)。でも、これもこれで、演出家の思う壺だったはず。ユーミンへの愛を感じます(笑)。

などなど、ネタバレはこのくらいにしておきます。


これから観にいく方もたくさんいらっしゃると思いますが、コアなファンも、並なファンも、そうでもない人も、ユーミンの世界観を強烈に体感できて、ユーミンを知ることになる、素晴らしいショーであることに間違いありません。

ぜひとも楽しんでいただきたいと思います。プロデューサーに代わりまして、オススメいたします(笑)。