ギルのヘヴィ-メタル、プログレ系音楽室

ヘヴィ-メタル、プログレ系、ハ-ドロック等、幅広く音楽CDの感想を書きます。

WUTHERING HEIGHTS

2006年10月27日 | Weblog
WUTHERING HEIGHTS / The Shadow Cabinet 2006

ザ・シャドウ・キャビネット

オフィシャルHP

試聴先
オフィシャルHPのSoundから新作2曲聴けます。

活動は地味だが、着実に新作を送り出しているデンマ-クのkey含む6人組民謡メロディックパワ-メタルバンド4th。

2ndを初めて聴いて、なかなか面白いバンドだと思い、聴き続けているバンド。あまり知名度が上がらないのでやきもきしていたら、今回の新作。コンスタントに作品を送り出していますね。

どれどれ新作はどうかな?

おお!勇敢なメロディックスピ-ドパワ-メタルサウンドに↓のような民謡風メロディ-

たらららった~♪たらららった~♪たりらりらりらりらりら~♪ 

クサクサなメロディ-に笑ってガッツポ-ズの1曲目。なかなかやるな!

アルバム全編、展開&起伏付きのメロディ-ックスピ-ドパワ-メタルと濃すぎない程度のクサクサ民謡を融合して若干プログレッシブふりかけをまぶした味付けの音がとても心地よい。期待した以上の出来にニンマリ。インパクトもかなり強いと思う。

でも、よく聴くと同じような中粒程度の曲が多く、この曲が神の領域に突入した!と皆さんに強くお勧めできるような代表曲が見当たらない。何度も聴いているうちに飽きてしまうだろうと思われる。ドラゴンフォ-スと同じ運命か?(笑)

もうひとつ気になるのは、ボ-カルがかなりクドイ。力が入りすぎです。もっと肩の力を抜いて歌ってくれたらいいのにと思うのは私だけか?

贅沢な文句を書いてしまったが、この手のバンド新作群の中ではキラリと光輝いている。
普通にお勧めできる嬉しい新作。

どこかで見かけた文句
“メタル村の住人なら間違いなく85点は確実”

私は自称メタル村の住人ではない?が
評価8.5/10

アングラ、ラプソの新作を蹴落とす勢い。

ANGRA

2006年10月25日 | Weblog
ANGRA / AURORA CONSURGENS 2006 ビクタ-

AURORA CONSURGENS

日本語ファンサイト

新オフィシャルHP(未完成)

ビクタ-宣伝文句
その緻密な創造力はとどまることを知らない
進化し続けるANGRA、2004年のメタル・マスターピース「テンプル・オブ・シャドウズ」に続く2年ぶりの新作完成!

2001年「REBIRTH」で文字通りの再生を果たし、2004年の「TEMPLE OF SHADOWS」ではその十字軍騎士と現代をクロスオーヴァーさせたコンセプトとその独自の音楽性が高く評価されたANGRA。1991年の活動開始から今年で15周年を迎える。日本ではキコ・ルーレイロ、エドゥ・ファラスキ、フェリッペ・アンドレオーリのソロ作のリリースに続き、遂にマスターピース「TEMPLE OF SHADOWS」に続く新作が完成した!

サウンドも一介のヘヴィ・メタル・バンドにはとどめきれない自由な発想と豊かな音楽的素養を根幹にその緻密な創造力はとどまることをしらない。進化、進歩に富んだ本来の意味で”モダン”なアルバムとなっている。

みんな大好きアングラの新作。

ドラムがドタバタ、ギタ-がレロレロし、歌い上げているバラ-ドもあり、中型花火はいくつか上がっているのだが、なぜか地味目。

まるで財政難になってしまった地方都市の盛り上がりに欠ける花火大会のようだ。
今までのアルバムは最低1発以上の大型花火があったのに…

評価7/10
悪くはないが、あまり印象に残らない。モダン過ぎたのでは?

ZERO HOUR

2006年10月20日 | Weblog
ZERO HOUR / Specs of Pictures Burnt Beyond 2006

Specs of Pictures Burnt Beyond

オフシャルHP

試聴先(フルで1曲聴けます。過去作も試聴可)

試聴先(myspace.com)

USA4人組硬派系プログレメタルバンドの5th。ボ-カルが変わった。

テクニカルな中毒系繰り返し重音リズムに乗る灰色パワ-メタル調の歌メロ。まるでToolのようだが、Toolよりも暗くなく、テクニカルな演奏部分は更にヲタク度が高く、硬派系プログレメタル好きな人は彼らの匂いに釣られるだろうと思われる(笑)。リズムを最重視する所はアメリカのバンドらしい。メロディアスなギタ-が弾けないのか、嫌っているからなのかは不明。

1stから続くこの独特な音楽性はほぼ不変。目新しさはあまり感じられず、かなり保守的。だが、安心感は抜群なので、今までの彼らの音が好きなら何も問題はない。ボ-カルが変わってしまったが、違和感は何もなく上手い。このような音に歌メロを乗せるのは難しいはずなのだが、何事もなかったかのように歌っている。彼は只者ではありませんね。

Toolが有名で、彼らが無名なのはヲタク度が高すぎるからなのか?Toolも十分ヲタクだと思うのだが。

評価7.8/10
もう少し良い意味で変化してくれ。

Heavenly

2006年10月18日 | Weblog
Heavenly / Virus 2006

ヴァイラス

オフシャルHP

試聴先
オフシャルペ-ジの右側にジュ-クボックスがあります。

フランスの5人組メロディックメタル4th

過去に大流行した産業ロックや、売れに売れたメロディアスハ-ドロックのように、メロディ-のツボをうまく押さえながらも、甘くなり過ぎず、ハ-ド過ぎないメロディックパワ-メタル加減がすばらしい。

更に、コ-ラスやキ-ボ-ドをコテコテになり過ぎない程度に挿入された聴く人をあまり選ばない親しみやすい音。沢山の人に自分達の音楽を広く受け入れて欲しいと訴えかけているようなアルバム内容は好感度抜群。もちろん昔からのクサメタル好きも満足させてくれるだろう。ちょっと疾走感とパンチが足りないけどね。

各楽曲の出来具合や安定感は高い。渾身の力を振り絞ってコツコツと丁寧に仕上げた様子が手に取るように伝わる。このような内容のアルバムなら、沢山の人にお勧めしたい。

唯一の欠点は、ジャケがダサい…..

評価8/10
ガンマレイに似た音だと言うレビュ-が続出しているが、私はガンマレイがどんな音なのかあまり知らない。そうなのか?

Divinefire

2006年10月16日 | Weblog
Divinefire / Into a New Dimension 2006キング

イントゥ・ア・ニュー・ディメンション

オフィシャルHP

試聴先
ない…

レコ社宣伝文句
超劇的美旋律と完全符合する熱血メタル・スピリット噴出!!
メロディック・メタルの新たなる最高水準がここに創られた!!

前作「ヒーロー」以来1年ぶりスウェーデンのメロディック・パワー・メタル“ディヴァインファイア”のサード・アルバム!一言でいうならば「よくぞやった!」と快哉を叫びたい凄すぎる完成度!クリスチャン・リヴェル(Vo.)を中心とする熱血メタル魂炸裂の初来日公演を経て、その美旋律・疾走感・パワー、そして劇的にシンフォニックなアレンジ、その全てが度肝を抜く濃度に達した!ALWAYS IN THE METAL MODE!メタル・フロンティア大推薦アルバムだ!!

【メンバー】
Christian Rivel (クリスチャン・リヴェル:Vo)
Jani Stefanovic (ヤニ・ステファノヴィック:G, Key, Ds)
Andreas Olsson (アンドレアス・オルソン:B)

あちらこちらで評判の高い彼らの新作。この宣伝文句を見ると、まるでメロディックパワ-メタルの激お勧めアルバムのように感じる。もちろん私もこのような音は大好きだ。

アルバムは壮大なシンフォニックイントロで幕を開ける。これは凄そうだと思わせる。

肝心な内容は、平凡な王道ネオクラタイプのメロディックパワ-メタルに、メロデス薬味を追加したサウンド。これにkeyで装飾をしているのだが、楽曲があまりにも平凡すぎてつまらない。まったく煮詰めていない楽曲にkey装飾を追加してごまかしているだけなのかな?という印象。ボ-カルはパワフルそうに思えるが、ただ雑なだけに聴こえる。

自分の感覚がおかしいのかと思い、何回も聴いたが、やはり同じ印象。

評価4/10
がっかり

LOUD PAEK 06 初日 簡単に報告

2006年10月15日 | Weblog
LOUD PAEK 06初日に行ってきました。簡単に報告です。

朝からもの凄い人の行列。10時の開場待ち。会場は広く、大画面スクリ-ンもあり、なかなか良い環境。トイレ、喫煙所も使いやすい。

音もかなり良いし、トラブルもなくほぼ時間通りに進行。難を言えば、バンドの持ち時間が少ない事くらいかな?

観たバンド。

FLYLEAF
女性ボ-カルのヘビィロックバンド?
エヴァネッセンスからゴス度を抜いたみたいと聞いて、さらっと観ました。
う~ん...女性ボ-カルはステキ。

Opeth
初来日で期待と不安でしたが、彼らの存在感は凄い。観客もかなりの数。これほど人気があったとは知らなかった。

すばらしいステ-ジに圧倒されました。危険な観客がいて序盤はどうなるかと思いましたが、無事に終了。彼らを観れただけでも今日行った価値がありました。

次回は単独公演希望。じっくり2時間は観たいな。今回のライブで日本でも人気が出てくれる事を期待。それだけの実力は十分あります。

DRAGONFORCE
序盤がちょっとバタバタしていましたが、中盤から問題なし。
前回(2006)観たライブのように、観客を乗せながら激速で演奏する彼らのパフォ-マンスは最高。自然に手を上げたくなります。堂々としているな~

DIR EN GREY
日本のバンド。海外でも人気があるらしく、ビジュアル系らしい。観客もビジュアル系の方々が沢山いた。音はかなりインパクトの強いメタルサウンド。でもメロディ-が薄くて私にはどうも.....

ANGRA
先頭で観ようとして前のバンド(DIR EN GREY)から前位置を取りに行く。いざ本番前に先頭2列目ゲット。待ち時間の間、隣ででARCH ENEMY が演奏している時に立ち寝してしまい、2列目を取られて3列目に。

いざ始まるともみくちゃ...後悔しました...疲れも出てきてライブに集中できず。演奏は完璧でした。観客も大盛り上がり。さすがの人気。

でも、彼らのライブはCDより音数が少なく不満。CDでの音をライブで再現して欲しいと思った。彼らのライブを観るのは2回目だが、同じ感想。

今日お会いできた皆様ありがとうございます。お疲れ様でした。

残念ながらお会いできなかった皆様もお疲れ様でした。次回何かのライブでお会いできれば嬉しいです。

明日(も)行かれる方、フェスを堪能してください。

これだけ沢山の人が集まればきっと来年も開催されると思います。

しかしこんなに大人数のメタラ-が動員された事は驚きです。日本のメタルファンはかなり多いのか?

噂の女性ボ-カルプログレメタル

2006年10月13日 | Weblog
To-Mera / Transcendental  2006

Transcendental

オフィシャルHP

試聴先

元Without Faceの女性ボ-カル擁する5人組プログレッシブメタルバンド1st。

ヤードバーズのリズムギタリストと同郷で、元 Extreme Noise Terror のベーシストを含む、サリー州サービトン出身のプログレゴスロック5人組、ト・メラの一発目
(ア-クライトオンラインより)

女性ボ-カルのプログレメタルバンドは珍しい。発売前から巷のプログレメタラ-では注目されていた新バンド。

マイナ-調の歌メロで、サビメロも盛り上がりそうで盛り上がらない。感情も意識的なのか、かなり抑えて歌い続ける姿はまるでアンドロイドのように機械的で冷ややか。

自己満足系ゴシックメタルに、同じく自己満足系プログレメタル特有サウンドの演奏陣。ジャズの要素も所々取り入れている。

ゴシックメタル、プログレメタル、どちらとも言えないようなミックス加減はチャレンジ精神旺盛?で、各ジャンルから注目されそうだが、玄人好みになり、うまくまとまっていない印象。早い話が、これだ!という部分がない。楽曲の練り不足が浮き彫りに。

一瞬だけ面白い展開もあるが、これも不発気味。起伏の少ないゴシックメタルサウンド好きな人なら楽しめるのかな?

でも演奏力はありそうなので、今後もチェックはしないと。

評価6.5/10
もうちょい感情を入れて、メロディアスになればな~

Cradle Of Filth

2006年10月11日 | Weblog
Cradle Of Filth / Thornography 2006 ロ-ドランナ-

ソーノグラフ

オフィシャルHP

試聴先

レコ社HP

イギリスのヴァンパイアメタルバンドと呼ばれる(レコ社より)5人組みシンフォニック狂気ブラックメタルバンドの7th。

凶暴でシンフォニック&ドラマティックブラックメタルサウンドが魅力的な彼らの音だが、前作Nymphetamineでシンフォニック度合いが減少し、変化球も少ない直球重視の音になった。それでも楽曲の良さがあったため、彼らの魅力は衰える事はなかった。

1曲目のシンフォニックなイントロから一気に高速で畳み掛けるDirge Inferno(試聴曲)は圧巻。これが最近のCradle Of Filthの凄みだという事を再確認させられる。が、後が続かない….あれれ、地味でミドルテンポ中心だぞ。

新作は前作Nymphetamineからの流れを汲み、更に直球重視のシンプルで薄い音。シンフォニック加減はどこに消えてしまったのかと思えるくらいの地味なメロディックブラックサウンドを聴かせると同時に凶暴加減も衰退し、迫力も減少。楽曲もあまり起伏がなく、過去作からの使いまわしメロディ-も一部にあり、ゲンナリ。いつものように美しく怪しい凶暴音はいったいどこへ?

彼らの強烈な特徴が薄くなってしまった新作。まるで牙を抜かれたドラキュラのようで、血を吸うために人を襲っても、撃退されそうな勢い。

評価6/10
今年は大好きなベテランバンドの新作がことごとく….