暖かくても寒くても、ときどき食べたくなるのは「おでん」の持つ和食文化なのでしょうか?
おでんといえば、寒い夜に屋台で燗酒を飲みながら・・・ですが、
我が家でつくるおでんは、
あれもこれも食べたいと購入した練り物をすべて鍋に投入するものだから、
温めるうちに鍋の蓋が盛り上がるほど具が膨れたりします。
その点、野毛おでんのランチ・おでん定食はバランスよく品よく出てくるので、
「おでん食べたい!」
と思ったら、一押しです。
それでも、常連と思われる
若者は本日のおすすめランチ、年配者は焼魚定食がお決まりのようです。
おでん定食のおでんは、
玉子、さつま揚げ、焼き豆腐、大根、ちくわぶ。
脇付けは、右から、しらす、香の物、マカロニ、みかん。
それに、しじみの味噌汁と味付けごはん。
実に、職人仕事といえ、美味いです。
(店内)
(外観)
伊勢佐木町の裏手、吉田町に店構えがあり、
なぜ「野毛おでん」なのか聞かれることが多いのでしょうか、
店舗横に説明看板が出ていました。
湯飲み茶碗の意匠は昔のまま、
人は年齢を重ね老いるものの、こればかりは歴史の証人として時空を超えるのですね。
伊勢佐木モールでは、春の交通安全運動キャンペーンをしていました。
1日警察署長として、
演歌歌手の小金沢昇司さんがラジオ日本の公開生放送に出演中でした。
その歌声に、ティラノサウルスも聞き惚れたようです。
その理由はなんなのでしょうか?
オデン種に蕪は入っていないのにね…
蛸、湯葉、聖護院大根、海老芋は、お決まりでした。
かといって、聖護院大根の意匠とは考えられませんし、
そもそも関西では「関東炊き」というので、
江戸が発祥の地だといわれれています。
おでんの由来は、
田楽豆腐の「田」で下文字を略した呼称から、
豆腐がコンニャクに替わっていったようです。
以前、刃物を扱う店に、なぜ「菊」がつくのか?というお話がありましたが、
身近なところでは銀行=両替商は分銅のマークの看板を出す例がわかりやすいと思います。
メタ坊に「過去から続く今ある疑問は、江戸を調べなさい」と教えてくれた史家の方がいます。
江戸は「自由」なのではなく、厳格な身分制度があり、
「禁止」の中で「許容」をうまく利用する時代だったと考えられ、少ない手がかりから考証するのが楽しいですね。
おそ松くんのチビ太の持っているおでんは、
三角、丸、四角で、五輪塔のようなものが串に刺してありますが、
コンニャク、大根、ちくわ(ぶ)?で、
コンニャク田楽が発展、芝居小屋や勧進興業などで出る屋台売りが進化していったものと思われます。
常設になるにつれ、具材もにぎやかになり、燗酒つきの風情が定番になりました。
練馬大根に象徴されるように、大都市江戸が輩出する糞尿と交換され、大根はなくてはならない食材です。
蕪と大根は、近い親戚同士。
大根役者が嫌うので、蕪のしるしにしたのかなぁ。
それとも、大根は味を含ませるのに結構な手間ひまがかかるので、すぐ味が付き、火もすぐ通る蕪を使っていたのかも。