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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

矛盾する物語

2018-02-12 12:19:45 | 毎日コラム
近くのスーパーでも電子マネーによる決算のサービスを少し前から始めた。
その数ヶ月前からキャンペーンを打ち、うるさいくらいにその電子マネーを勧めていた。
私は必要がないと判断して未だに利用していない。

その様子を見ていて違和感を持った。
彼らはノルマや目標があるのだろう。
熱心に、毎回レジを通るたびに、勧めてくれた。
こちらのほうがお得ですよ、と。

しかし、この流れはレジの無人化、人件費の削減へとつながっていくことは言うまでもない。
言ってみれば、彼らは自分の仕事をなくすために熱心にその目標を達成しようと努力していたのだ。
買い物客が完全にその電子マネーを利用し始めれば確実にシフトは減らされるだろう。

もちろん業務命令なのだから仕方がない。
彼らを愚弄する気は無い。
むしろ私は妙な親近感というか、自分の姿を見せられたよな悲しさを覚えた。

努力をすればするほど、自分を苦しめることになる。
私たちがどこか息苦しいのは、そうしたことが原因ではないのか。
ご飯を食べるためには、働くしかない。

けれども働けば少しの間は生きながらえても、結果自分を苦しめることになる。
これは一企業の問題ではなく資本主義や経済至上主義といったもっと大きな問題を端的に示したものではないのか。

そんなことを思いながら、レジで勧められる電子マネーを断る私がいる。
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