箱のフタを開けると白いチョコレーみたいなものが1ダース。よく見るとカイガラで作られた帽子だと気が付いた時の驚きはいまでも忘れられません。
買ったのはカリフォルニア、ロングビーチのベテランズスタジアムで毎月第三日曜日に開催されるロングビーチアンティークマーケットでした。
入っていた箱に貼られていた紙の模様とか帽子の形から推測すると1950年代に作られたものでしょう。頭の上にちょっこと乗っかったようなデザインの帽子とかクラウンとブリムの境目がはっきりしないカートウィール(車輪)と呼ばれる帽子は1950年代を代表する帽子といえます。
長い歴史から見ればほんの50~60年前の帽子なのに現代の帽子とはずいぶんと違いますよね。真ん中のリボン付きはディオールの帽子。ヘアスタイルの流行と帽子のデザインはとても関係の深いことなのですがこの時代はショートヘアが流行でした。映画「ローマの休日」で主演のヘップバーンがフラッと美容院に入って髪を短く切った場面があったのを覚えている方も多いでしょう。
頭に乗っているという感じのスキャパレリの帽子。帽子が飛ばない様に内側にクシが付いているはず。1954年にはスキャパレリはビジネスをクローズしてしまいましたけれど、ショッキングピンクという色をファッション界に紹介したという業績はすばらしいことですね。
OMAKE