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MC、ナレーターの田口真弓です。
ゆるーく気長にお付き合い頂けましたら幸いです。

お母様からの手紙

2010年07月19日 | ブライダル
披露宴の中で、「お手紙」といえば、一番に思い浮かぶのが新婦からご両親への手紙だと思います。
その他にも、サプライズで新婦から新郎への手紙。新婦からおじい様、おばあ様への手紙、ご兄弟への手紙等、「新婦から大切な人へ」という手紙が多いです。

先日司会をさせて頂いたある新郎新婦の披露宴では、なんと新婦のお母様からのお手紙がありました。
しかも、実の娘 新婦へではなく、新郎へ向けたお手紙です。
とても素敵なお手紙だったので、新婦の承諾を得てこのブログでご紹介させて頂きます。
※お名前等個人情報は架空のものに変更。又文章は中略させて頂いております。

番匠そば屋に、昭和56年7月31日 金曜日、夏の暑い日でした。
体重3230g、身長50cmの小さな娘が生まれました。
一週間が過ぎ退院の日です。28歳の父親は娘を抱き

「この娘を育てて嫁に出すのか・・・」

と一言つぶやきました。
まさにその日が 今ここに訪れました。

娘は幸せを願って法子と名付けられ、私達親は仕事をしていましたのでおじいちゃん、おばあちゃん、叔父さん、叔母さん、いとこのお母さん、職人の竹ちゃんと大勢の人の中でたくさんの優しさを頂き育ちました。

短大時代にお世話になった静岡の寮では、木内ご夫妻に第二の父、第二の母として法子を育てて頂きました。
ご友人にも恵まれ、愛と優しさをたくさん頂きました。幸せなことです。

幼稚園に就職してからも、園長先生を始め、諸先生方には優しさと厳しさの中で、多くのご指導を頂きました。
子供達の個性豊かさを育てる喜びを教えて頂き、子供達を見守り小学校へ見送る大切な時期を一緒に過ごさせて頂きました。
自分の未熟さ、成長をも感じられる時だったと思います。感謝です。


そして、昨年の7月11日 久夫さんが初めて番匠ののれんをくぐった日です。
私達は「法子の短所を2つ言ってください」と問いかけました。
するとずばり答えてくれました。
私達もずばり「よろしくお願いします」と答えを出しました。

今まで生まれてから、おじいちゃん、おばあちゃんを始め、諸先生方、多くの友達、大勢の人達に出会い愛情と優しさを沢山頂き育ってきました。
これらを宝に、これからの人生、中村家の嫁、妻、そして母となれるよう努力していってほしいと思います。
まだまだ未熟者です。
至らない点、不満な点、数多く出てくるでしょう。
久夫さん、指導して下さいね。
一生を2人で 必ず添い遂げてください。約束ですよ。
法子をよろしくお願い致します。

父母


披露宴の一週間前くらいに新婦から
「お母さんがメモ書きのような形で私のプロフィール書いてくれていて、最後は新郎に向けた手紙のようになっているのですが、どこかで少し紹介してもらえませんか」
と相談がありました。
すぐにFAXを送ってもらうと、メモ書きなんてとんでもない。
しっかりとお手紙のように文章が書かれていました。

これは全て読み上げましょうと新婦に相談し、ウェディングプランナーさんとも相談をして、披露宴のクライマックスである新婦のお手紙の前に、私から代読をさせて頂きました。
もちろん新郎はこのことを何も知りません。
どのようなお気持ちでこのお手紙を聞かれたのでしょうか。

手紙を読み上げた後新郎を見たら、ただ「うんうん」と
頷かれていました。

お父様お母様が、自分の娘をお嫁に出す時にはこんな思いなのですね。
このお手紙からも感じるように、披露宴は愛情に包まれたとっても温かい披露宴でした。

この披露宴の司会が務められた事もとても嬉しく思います。
色んなカップルの披露宴司会をさせていただきますが、また1つ私にも温かい思い出ができました。


また、今回無理言って私のご要望を聞いて下さった、ご新郎ご新婦。
本当にありがとうございます。

感謝の気持ちを込めて・・・


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