藤原の「リゴレット」のゲネプロを見せてもらった。シーズン会員限定のご招待で、私は前回の「トスカ」に続いて2度目となる。同じゲネプロとは言え、指揮者により随分違うのだなという印象を持った。前回は舞台上の照明の色合わせ程度で、ほとんど出来上がっていて、「流し」の印象が強かったが、今回はバンダや効果音の音量調整のみならず、オケや合唱、更にはソリストの歌唱にもマエストロから沢山の駄目だしが出て、とても要求が厳しい。このフリッツァという指揮者、新国「マクベス」の再演で話題になったと記憶する。勢いがありつつも表情が豊かで柔軟性に富み、微妙な間を生かしてとても魅力的な音楽が湧き上がってくる。これが徹底されれば素晴らしいことになる予感がする。しかし今回の様子を見るに付け、あと一回のGPで果たしてそこまで行くのだろうか?と不安になってしまう。しかし、そこは百戦練磨の東フィル+藤原だからきっとどうにかなってしまうのだろう。(信頼してます)「火事場の馬鹿力」と言っては失礼だが、多かれ少なかれ本物のプロの本番にはそのような要素があるように思う。金曜日の初日が楽しみである。最後にバックステージツアーがあったのだが、東京文化会館のステージ、オペラのステージの遙か下(地底)に、普通見ることが出来るシンフォニー用の反響板付きステージが潜んでいるとは知らなかった。それらはシンフォニーの時にはエレベーター式に上昇するそうだ!元は反響板を後ろ・左右に押してオペラの空間を作っていたそうだが、それでは狭いのでこうなったとのこと。我々ファンの知らない裏で機能は確実に進化しているのだ!更に、そんな深く沈んだ反響板上部の横手には、頭がつっかえそうな本当に劇場臭い狭く暗いオケピット入口が。この急な階段を登って、小さな扉を潜って、ファブリティースが、ベームが、クライバーが幾度も出入りしたのだなと思うと何とも感慨深かった。
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