マントヴァには「リゴレットの家」というのがある。更に河の渕に「スパラフチーレの家」だってある。そういえば、今回の3幕はこれに似ていた。2幕にはドゥカーレ宮殿のファサードらしきものも登場した。全体に暗めながら実に美しい色合いの写実的な装置と時代公証を経た衣装で、久しぶりでオペラらしい装置を見た思いがして嬉しかった。更にフリッツァのコントロールの行き届き感情豊かな棒に誘われ、歌手・合唱・オケの全てが、有機的に絡みあってこのマントヴァを舞台とする一大悲劇を見事に再現した。ガザーレと高橋はしり上がりに調子を上げた。ガザーレの歪んだ人間描写と輝かしい歌唱は見事。そして、ただ純情なだけではない複雑な感情を見事に歌い上げた高橋薫子の健闘も讃えたい。今回はゲネプロも見たのだが、それにしても、予想したとおりに短期間ここまでに完成度を上げるプロの手腕には関心した。
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