鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

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Seattle Pipe Club - Plum Pudding

2020年07月31日 | パイプタバコ
2020年 8月

今回は久々のラタキアブレンド Seattle Pipe Club - Plum Pudding

今更ながらの シアトルパイプクラブを代表するタバコである この Plum Pudding という事になりますが 以前喫ったことがあるのは Plum Pudding Special Reserve の方なので
その違いもさることながら 以前喫った時からは時間が経っていますので
これらのブレンドについての雑感を交えながら また少し考えてみたいと思う次第です。


ご存知のように このシアトルのタバコは値段が高いことでも有名で
なぜそんなに高いのかは知りませんが それに見合った美味しさがあるか?
というのが気になるところです

しかし 人気は頗る高いようで SPDC の売れ筋ランキングでも こちらの Plum Puddingファミリー と Mississippi Riverファミリー に関しては常に上位にランクインしています
シアトルパイプクラブのツートップといえばこの二つのブレンドになります。

どちらのファミリーも スペシャルリザーヴの方が美味くて 人気も高いのですが
最近では ラムやバーボンのオーク樽に詰めて寝かせて香りづけをした バカ高いブレンドも発売され
人気もすこぶる高い様です
今やこのオリジナルのブレンドも16㌦近くしていますから 倍の量の スペシャルが32㌦未満ということになり 一番お得なのは スペシャル という事になるようです。

ですから 買うなら スペシャル という事になりそうですが味の方の違いも気になりますね


この私 こちらのブランドの中では Plum Pudding が一番好きなのですが
その理由としては 甘さとしてはさほど強くはないと思うのですが 甘さの質がとてもリッチで
洋菓子を連想させるところがあります
ラタキアもしっかりと効いてはいますが 出過ぎることもなくバーベキューテイストを演出する程度で
それよりもむしろ キャベンディシュの甘さと オリエント/ターキッシュのスパイシーな所も顔を出しますが 
いちばん優れているのがブレンドの妙としての そのバランスになります
これがこのブレンドの素晴らしい所になります。

Mississippi の方は こってりとしたダークな甘さは強いと思うのですが それにもまして
ペリクのスパイシーなカラさの部分やラタキアの強さを感じてしまい私的にはあまり好きではありません

ですから私の中の 順位づけでは
1 Plum Puddingファミリー
2 Hood Canal
3 Rainer Levant
4 Mississippi Riverファミリー


という事になります
2に関しては ポップなアメリカンテイストが
3に関しては ダークなラタキアテイストが 気に入ってます
いずれも 甘さがリッチでバランスの良いブレンドになっていると思います。





この様に 5mm幅くらいにカットされたクランブルケーキになっていて
これを小さく指でちぎってパイプに詰めるのですが

このクランブルケーキのほぐし方によって 大きく味わいが異なってくるのを特に今回は
感じることとなりました。

よくほぐして喫ったものと 解さずキューブカットのように詰めて喫ったものとでは
甘さの質もラタキアの効き具合も オリエントの効き具合やスパイシーさも大きく異なり
味わいも全く違うイメージとなります。

前者の場合は いろんな味や香りが雑多に混じり合った雑な味のイメージになり
ラフな所もあり さほど面白いブレンドとは思えないほどで この程度のブレンドならばほかにいくらでもあるな・・・という感じなのですが

後者のように あまりほぐさず詰めて喫った時に このブレンドの本来の旨さが分かると思います
すなわち 雑味の入らない すこぶる上質の甘さや 香りが それぞれ他のコンポーネントを阻害
することなく絶妙なバランスで混じり合い素晴らしい喫い味となっているのが分かります


その原因として考えられるのは
やはり クランブルケーキにする前のカットされた葉っぱの大きさが極めて小さいという事が考えられます

以前 H&Hの フュージリアスレイション にも感じたことですが
このクランブルケーキにする前のカットが小さいのにはそれなりの事情があるとは思いますが
小さすぎた場合 燃焼温度が上がりすぎてしまい
本来の美味しさが損なわれるように思われます

ですからその場合は こうして雑に砕いてそのまま詰めてやると本来の美味しさが得られると思われます  
全く別物のブレンドかと思うほどに変わるようです。


しかし問題もあって 逆に言うとそういった手続きをしないと 美味しくならないということでもあり
そう言った喫い方における ダイナミックな香り立ちや味の広がりや満足感に少し欠けるのかな・・・
というのが私的感想になります

リッチな甘さもラタキアの適度なスモーキーさも オリエントの適度なスパイシーさも キャベンディッシュの甘さも プラムのようなダークフルーツの味わいも
とても素晴らしく バランスよく味わえるのですが

ガツンと来る 満足感 ホッとする安心感に欠けるのかな・・・
というのが このブレンドに対するイメージとなります


素晴らしい甘さですが どこか上品で 洋菓子の様な甘さといえば聞こえはいいですが
バージニア本来のグッとくるタバコ感には欠けるところがあります
ブラックキャベンディッシュの甘さや キャベンディッシュの甘さも感じられますが
なにかこう ピカンティなグッとくるものがないのかな・・・という感じでしょうか



ラタキアにペリクを使ったのもこのブレンドの特徴であり 名前の由来かとも思うのですが
両刃の剣 というところでもあり ペリクが出過ぎてもよくない所です

ラタキアも存分にその存在を効かせますから ペリクとラタキアのバランスもいいところですが
どちらも出過ぎないのがそのキーポイントになります
そう言った意味においてラタキアもペリクもいい働きをしていますね


少しラタキアにウッジーな所を感じますが その辺りは微妙です・・・
なにかオリエント以外の ハーヴィーなスパイシーなものの存在を感じるのですが
それが良く分かりません・・・
リコリス・アニスに似た感じもありますがそうではない・・・
ある方は ブラウンカルダモンと言っていますが それも良く分からない所になりますが
なんとも言われないスパイシーなところを感じてしまいますね・・・
その辺りの味わいがこのブレンドの特徴なのだと思います



ボウルの中盤過ぎから オリエントを感じるのですがそれもまたよく分かりません
イズミルが少し入っているのかな・・・と思われますが それ以外のがよくわかりません



このブレンドは 確かに独特の甘味があってその質という点で他にはない甘さを味わえ
かつ他のコンポーネントとのバランスもよく考えられたそれぞれが出過ぎず
なおかつリッチな味わいの すこぶるおいしいブレンドといえそうですが
あくまで条件付きの美味しさかといわざるを得ません


値段の事もさることながら タバコ本来の持つダイナミズムに少し欠けるのかな・・・
というのが正直な感想になります。
すこし味が遠いのかな と感じるようです


比較の為 ストック分の 例の Pirate Kakeを取り出して来てまた喫ってみたものですが
確かに比べて見ると よりリッチな甘さがあり より複雑な味わいを感じるのは
この Plum Puddinngになり より上等なブレンドといえるのだとおもわれますが

ガンガン喫ってもシンプルな味わいの中にホッとする安堵を感じるのは 後者の Pirate Kakeとなります  同じクランブルケーキですが カットの大きさも違いますしシンプルな造りが
逆にこのブレンドの良さを引き出しているのだと思います
むしろ雑な味わいなのですが 何とも言えない安堵感があります


そう言ったブレンドは他にもたくさんあって 
必ずしも複雑で上等な甘さのあるブレンドが美味いブレンドというか 
常喫銘柄になる訳ではないと思われます

どこかそのブレンドにしかない特徴が その人に馴染んで 
特別の気持ちの落ち着きを得られたならば 
それがその人の常喫銘柄になるのだと思われます

そう言った意味において自分の常喫銘柄を捜すのがパイプスモーカーの一つの目標となりますが
常喫というのではなくても 美味いブレンドはたくさんある訳で
この Plum Puddingも そういった銘柄だと思います

他にはないような美味さの特別のブレンドだと思いますが
この私には少し物足らなさを感じる所となります
たぐい稀なブレンド技術で それぞれのコンポーネントをまとめ上げているのは素晴らしいのですが
この私には難しすぎるのかな・・・というところが正直な感想。


このレギュラーよりも スペシャルリザーヴの方がより甘さがリッチだと思われます
ですから喫うとすればそちらの方になりますね。

久しぶりにシアトルパイプクラブのブレンドを喫っての雑感となります
それでは また
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