松本健史の「生活リハビリの達人」になろう!

超高齢社会の切り札「生活リハビリの達人」になる!講師・原稿依頼は matumomo@helen.ocn.ne.jp まで

生活リハビリの達人になろう!in福知山 通算10回目のメモリアル

2014年02月25日 | Weblog

福知山にて講座『生活リハビリの達人になろう』を開催させていただきました。(写真は前回の様子)

今回で通算10回目となるこの講座。今回は定員の30名を10名オーバーして受講していただきました。

実技を7グループでしたのですが、すこし狭くて申し訳なかったです。

それでも参加いただいた皆さんが熱心に聞いてくださったので私もたのしかったです。なにか感想や質問があればメールくださいね。

明日から役立つことがあればうれしいです。

福知山高齢者福祉課の高岡さんはじめみなさんありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。


おむつはずし学会「三好春樹の死んだあと」in横浜

2014年02月22日 | Weblog

おむつはずし学会にて1時間の講師と50分の鼎談をさせていただきました。

鼎談は不安だったので、三好春樹さんに「なに話したらいいんですか」と聞きに行ったら「高口にまかせとけばいい。アイツが勝手に司会進行するからさ」との返事。高口さんはたしかに名前の中に3つも「口」を持つ女なので、大半は彼女がしゃべっている絵が頭に浮かびました。

「対談はどちらかに本当に聞きたいことがないと成立しない」という言葉があり、僕はとにかく二人に聞きたいことをメモしておきました。写真で左手に握りしめているこのメモ、まったく役にたちませんでした。

それでは鼎談「医療に背を向けたPTたち」をライブ中継してみましょう。どぞ。

鼎談開始、いきなり高口の暴走

「松本くんさ、三好春樹ってさ、インドインドとかほっつき歩いてるけど、もう60過ぎてるし、ありゃもうすぐ死ぬよ」

さらに「三好春樹が死んだとして、来年はこんな『おむつはずし学会』なんてあるのかな?ほんとに惜しい人を亡くしたよ。あの人が死んでなにが残ったと思う?」

いきなり三好春樹が死んだ世界からはじまりました。登壇している3人のうち一人は死んでいるのです。なんちゅうシュールなフリ。考えてたことがガラガラと崩れ、あとは荒馬にしがみつくことに・・・。

度肝を抜かれながら僕も必死にこの笑いの中で言葉を発しました。三好さんの思い出を語りました。「僕は三好春樹に出会ったのはある講演会。爆笑をとりながら、介護の深い世界に引き込んでいくあの話に一気に魅了されたのを覚えています。僕は嫁さんと聴きに行ったのですが、彼女も引き込まれて中毒に。嫁さんの三好春樹を見る目は恋する乙女のようにポーッとしていて、内心やばい、嫁さんとられるかも、なんて思ったことを思い出します。」

高口「え、あの三好春樹に女が恋する?はぁ、信じられないねー」

松本「そうです、村上春樹ならいざしらず、あの三好春樹にです。そして関係障害論、身体障害学とシリーズを一気読みして、そのまま病院を出てNPOで働きはじめるんですから、ほとんど人生まで三好春樹に変えられたんです」(←被害者の会っぽく)

高口「そうか、そうか私たちは現場で試行錯誤してさ、あーでもないこーでもないって頑張てるけどさ、あの人何してるんだろうね?三好さん、アンタなにやってきたの?」

ここでやっと三好春樹が話し始めます。「僕は2流の介護職でした。現場にどっぷりと浸かることができず、少し引いて、介護にできること、できないことを考えてきました」

高口「現場でいちばん嫌われるやつだね。」と一蹴し、さらに続ける「松本くんさ、三好春樹が死ぬときはどんな死に方だと思う」

松本「いや、僕は死ぬ前にボケてほしいんですけど」(笑)

高口「あー死ぬ前にボケるのね。あれだけボケについて偉そうに言ってきたんだ。どんなボケ方か見てみたいね」

松本「今回、『医療に背を向けたPTたち』っていうテーマですが、僕は医療に背を向けたなんて口が裂けても言えないのですが、三好さんは医療はサイエンス、介護はアートと言った。これはすごい功績だと思います。世の中にはサイエンスもアートもどっちも大事じゃないですか?」

高口「私だって医療に背なんか向けてないわよ」

三好「医療に背を向けられたPTだろ!」(笑)そして三好は続けた「介護は採算ではなく、一人を大切にする思想がみえる、唯一の仕事になってきています。世の中、効率効率ばっかりでしょ。お年寄りが墓参りしたいといったら、経路を確かめて協力を求めていくわけです。いまブリコラージュに連載してる植くんっていう子なんかすごいよ。」

松本「効率ではない、関わり方、それで思い出すのが三好さんの入れ歯を作り直した人の話。ぼく、アレ大好きなんで皆さんにも聞かせてあげてください」三好春樹の小話の中で僕が大好きな話をリクエストしてみました。そうすると三好春樹がなつかしい語り口で話してくれました。

三好「食べなくなった婆さんがいて、その原因は入れ歯が合ってないからかも?と介護職が考えたんです。婆さんをおんぶして歯医者に連れて行くんです。入れ歯を作り直すために何度も通い、やっと入れ歯が出来た。やった!とうとう食べてくれた!みんなが喜んでよく見ると新しい入れ歯がチョコンとテーブルに載っていた(笑)。でもこの入れ歯は無意味だったのか?私はそうは考えません。入れ歯をつくりなおしてでも、食べて欲しい、そんな人間が周りにいる、それが婆さんに『もう一度生きてやろうか』という気持ちの変化を起こさせたんではないか、と思うのです」

高口「三好さん、あんたやさしいね~。リクエストしたら、そうやって話してくれるんだね。松本くん、アンタ、三好春樹が大好きなんだね~」

松本「大好きです!」

高口「三好さん、アンタこんな後継者が育って、思い残すことはないね。最後に言い残すことはないかい?」

三好春樹最後の言葉を皆が固唾をのんで待ちました。マイクを持ってはっきりと

「高口にだけは弔辞を読ませない」

 

いや~楽しかった。三好さん、高口さんお疲れさまでした。聞いていただいたみなさん、ありがとうございました!

今回、思ったのは三好春樹の功績はアートとサイエンスどちらも世の中に大切。介護はアートの部分を担うもの、という考え方。それと、そのことが実感できるたのしい小話がセットになってることだと気づきました。僕はこの三好春樹の「ようできた話」を聞きたい時に聴けるそんなボックスセットがあればいいな、と思いました。三好春樹ジュークボックス化計画です。どこか、出版社の方、そんなアイデアどうでしょう?


とりつくろってもしょうがない!横浜で3人でしゃべる「鼎談」してきます

2014年02月14日 | Weblog

16日(日)ウィリング横浜で「おむつはずし学会」があります。

高口光子、三好春樹のご両人と面白いことが話せるといいな、とおもいますが、普段の仕事とか思考回路がたぶんそのままでるんでしょうね。

とりつくろってもしょうがない!という気分です。

当日参加される方、聞いた感想を教えてくださいね!

会場で拙著「生活リハビリ術」も置いてます。僕の仕事と思考回路とどーでもいい家庭ネタが満載です。興味のあるかた、お手にとってみてください。

生活リハビリの達人になれるしおり「虎の巻mini」が付録でもれなくついてます。

それではみなさん横浜で! 

「生活リハビリ術」(来場できない方はAmazonでどうぞ)

~介護現場の理学療法士が提案する21の方法~

松本健史著

発行ブリコラージュ

 


丹後福祉応援団で勉強会 生活リハビリの達人になろう お笑い濃い目に

2014年02月13日 | Weblog

丹後福祉応援団で勉強会。写真は応援団理事長三井のブログより。

応援団ブログ読んでくださいね。

http://npotango.blogspot.jp/

生活リハビリの達人「メデシン仙人」登場。 お笑いに学ぶ認知症ケアで漫才鑑賞ともりだくさんでした。いままでもお笑いからコミュニケーションを考えてきたんですが、今回こうやればいいんやなという実習の落としどころがみつかった気がします。実習として隣の人と対話。一回目はその人が好きなものにツッコミを入れる。二回目はその人の好きなものにノッカリをする。例)「僕ビールが好きなんですよ」「そんなもんアカン!金もかかるし、アル中なるで!」

次にノッカリ。「僕ビールが好きなんですよ」 「ええですね~。僕も一緒です。これ終わって帰ったらクーッと一杯。それを考えるだけでうれしくなります!」

ノッカリの時間は皆さん、とても楽しそうでその場の雰囲気もパッと明るくなった気がしました。実際感想を聞くとSくんも「乗ってもらうと単純にうれしくなってきます」と話してくれました。

認知症のある利用者さんの言うことに突っ込んでしまうのか、受け止めるのか、で次の展開が変わる、そんなことを体験できた楽しい勉強会でした。

 

持ち回りで月イチ勉強会をしていく予定です。先月の笠井STを皮切りにはじめています。施設外の方もだれでも参加OKです。次回は3月12日(水)PT小牧が担当します。みなさんぜひお越しください!