松本健史の「生活リハビリの達人」になろう!

超高齢社会の切り札「生活リハビリの達人」になる!講師・原稿依頼は matumomo@helen.ocn.ne.jp まで

買い物は生活リハビリの宝箱

2010年09月22日 | Weblog
リハビリを10倍楽しくする方法  ~財布を持って街に出よう~

 デイサービス「生活リハビリ道場」では希望者の方にショッピングセンターまでの買物を日課にしています。これが効果的なリハビリになるのです。「えっ、買物ってそんなにいいリハビリになるの?」とお思いの方もいるでしょう。あなどるなかれ、買物は「最強の生活リハビリメニュー」の一つであります。


 まずお店に行くという行為だけでも色んなハードルがあります。バリアフリーの環境で暮らしている人には、段差や坂道が難所となります。また売り場は混雑していたり、狭い通路があったりと厳しい環境が続きます。お客でごった返すなか、おしゃべりに夢中のおばちゃまや急に飛び出す子供たち・・・周囲の人の動きを予測し、的確な状況判断も必要です。これらは訓練室の環境にはない難易度の高い応用歩行(あるいは車いす駆動)練習となります(介助する職員も状況判断を的確にしなければなりません)。


 脳の活性化についても流行の脳トレの比ではありません。「今日は何月何日ですか?」と退屈な質問を投げかけるよりも、陳列された旬の野菜や魚などが発する季節感のほうが何十倍も脳を刺激してくれます。何を買おうかと家に足りないものを思い浮かべたり、おうちの方から食材や日用品などの買出しを頼まれることもあります。店先でその注文を思い出さなければなりません。要介護状態になると世話になるばっかりで「誰かにものを頼まれる」ということがなくなってしまう人も多いです。だから買い物が再び役割を再獲得するきっかけづくりにもなるんです。家族さんから「お醤油が切れたので買ってきて」なんて頼みごとがあったらしめたもの。さっそく引き受けましょう。誰からも頼りにされないと、人って次第に「居場所と役割」がなくなり、元気を失ってしまうものです。頼まれることが生活のハリとなり、自信回復につながるのです。
 

 そして買物の本質は経済活動です。レジに並ぶまでに品物の合計金額とお財布との相談が必要です。こうしてみていくと買物がいかに実践的なリハビリかがお分かりいただけたのではないでしょうか?買いものは生活リハビリの宝箱なんです。さあ、皆さんで買物にレッツゴー!


《買い物のリハビリ効果》
 ♯1 運動機能の向上
    移動(難易度の高い歩行練習あるいは車いす駆動)
    上肢・手指の機能
 
 ♯2 脳機能の活性化
    季節感の刺激
    記憶・比較・選択(買うものを想起し品質や価格を比較する)
    経済活動 (所持金を把握し、合計金額を計算) 
 
 ♯3 居場所と役割の再獲得 
    頼まれごとが役割をつくる
    役割を果たすことで自信につながる

9月18日(土) 生活リハビリ講座in大阪 開催決定!!

2010年09月02日 | Weblog
9月18日(土)明日から使える生活リハビリテクニック講座 ガチンコ現場主義ライブin大阪が開催決定です。介護職さん セラピスト 学生さん 家族さん 毎回いろんな方に参加いただいています。 リハビリ介護について理学療法士が現場で積み重ねてきたアイデア テクニック満載の講座をお届けしようと思います。ぜひお誘い合わせの上、ご参加くださいね!定員50名まだまだ席あり!

日時:9月18日(土)13:30~16:00
場所:松下介護学館
    大阪市天王寺区上本町7-1-24 松下ビル9F
内容:明日から使える生活リハビリ~ 小冊子「生活リハビリ虎の巻」配布あり
講師:松本健史(理学療法士 介護支援専門員 住環境コーディネーター)
参加費:1000円 問合・申込:NPO法人さわやかプラザ TEL06-6774-6013