松本健史の「生活リハビリの達人」になろう!

超高齢社会の切り札「生活リハビリの達人」になる!講師・原稿依頼は matumomo@helen.ocn.ne.jp まで

生活行為に勝る訓練なし 生活リハビリ道場5周年 ありがとうございました!

2009年09月25日 | Weblog
日本の生活期のリハビリに必要な物は何か?それが見えてきました。やっぱり三好春樹氏の提唱する「生活行為に勝る訓練なし」の凄さ です。食事・排泄・入浴をその人らしく行なえるように環境を整える、残った力を大切に介助する。そしてそのひとらしさの核の部分である、「居場所と役割作りのケア」をしていくこと。

こうしてお年寄りが元気になればいろんな眠っていた経験や知恵を活かしてもらえる。すると地域は活気付く、お年よりは尊敬される・・・.。そうなんです生活リハビリは対象者だけを元気にするだけでなく、周囲の人も地域も活気付けるのです!経済的効果も当然UP!(医療費、介護費はお年寄りをどんどん寝たきりにしてしまったらどれだけいるかわかりません)生活リハビリがいきわたった環境、これがこれからの地域像だと考えます。
 
まだまだ未熟な施設ではありますが皆さんにご指導いただき、さらに素敵な施設にしていこうと思っています。これからも道場をよろしくお願いいたします!

10月17日(土) 明日から使える生活リハビリ講座 ガチンコ現場主義ライブin大阪開催!!!

2009年09月14日 | Weblog
10月17日(土)明日から使える生活リハビリ講座 ガチンコ現場主義ライブin大阪が開催決定です。介護職さん セラピスト 学生さん 家族さん 毎回いろんな方に参加いただいています。 これからの高齢化社会に必要な介護についてリハビリについて今までの経験からお伝えしようと思います。ぜひお誘い合わせの上、ご参加くださいね!

日時:10月17日(土)13:30~16:00
場所:松下介護学館
    大阪市天王寺区上本町7-1-24 松下ビル9F
内容:ガチンコ現場主義ライブ~明日からできる生活リハビリ~ 小冊子「生活リハビリ虎の巻」配布あり
講師:松本健史(理学療法士 介護支援専門員 住環境コーディネーター)
参加費:1000円 問合・申込:NPO法人さわやかプラザ TEL06-6774-6013



ブリコラージュ9月号 家族ノケアハ、大丈夫?

2009年09月08日 | Weblog
ガチンコ現場主義 其ノ十五
『家族ノケアハ、大丈夫?』 ~変わってきた「家族の風景」~
 
 僕が病院勤務していた頃、患者さんがリハビリに励み、「さぁ退院だ、いざ在宅復帰!」という段になって大きな壁となったのが「家族」でした。「おばあちゃんはリハビリで元通りになると思ってたのに、歩けんのに帰ってきてもらっても困ります」こう云われて僕は「どうしてこんなかわいいばあちゃん一人、家で見れないんだ!あの冷たい長女のせいで、家に帰れず入院が長引いているじゃないか!」と憤っていました。その頃の僕は「家族」を患者と対立した存在としてとらえていたようです。
 しかし、僕はこの5年間ほど地域でリハビリをするようになり、「家族」とは子育て・仕事・介護といった人生の荒波を航海する一艘のガラスの小舟。少しの負荷で粉々に砕け散ってしまうこともある……そんなイメージをもつようになりました。患者だけでなく、家族にも十分なケアが必要だったのです。今回は「家族」についての考察をしてみます。

ヒストリーを踏まえたケア: ワンマンおやじの場合
 家族のこれまでのヒストリーによって介護のあり方は大きく異なります。脳梗塞を発症した男性Tさん(78歳)の介護は一生懸命、奥さんがしています。しかし、奥さんは小柄なので大きなTさんの介護が心もとない。頼りになるのは同居している息子夫婦。しかし、この息子夫婦がどうもよそよそしい。協力をお願いすると「自分たちが介護をする気はない」という空気をバンバン漂わせる。よくよくヒストリーを探ると、家長であるTさんは昔からワンマンで、なんでも自分で決めてきました。都会に出たいと思っていた息子さんに強制的に家業を継がせました。継いだ家業は現在不況の織物業。つらい生活状況で息子さんには被害者意識があるようにみえました。
 そんな家族の歴史があるので、気持ちよく介護する家族関係がこの家庭ではなかなか期待できない。こんな場合、無理に在宅生活を続けることにこだわっても、関係はさらに悪化していくことが予想できます。現在、デイサービスや在宅系のサービスが家族関係の潤滑油の役割をし、施設入所の選択肢も視野に入れながら関わるようにしています。

ヒストリーを踏まえたケア:テンパリ娘の場合
 ある家庭では娘さんがすぐテンパってしまいます。実父のMさん(88歳)の介護が、あまりにも過保護。いつも無理難題を施設職員に要望します。定期受診で医者から「体重増えないようにちょっと食事制限を」といわれた娘さんは、「食事の油も塩分も制限して、しっかり量を記録してくれ」と言いに来ました。「いままで好きに食べてた88歳のじいさんにそこまで必要?あの娘さんが出てくると大変だなぁ」と職員で言い合いました。しかし、よくよく聞いてみると、この家庭ではお母さんを事故で若いうちに亡くしておられ、この娘さんが一人でお父さんの世話をしてこられていました。早く亡くなった母の分までお父さんに対して責任感を強く持って介護に臨まれていたのです。その責任感が食事制限や記録の要望などに強く出すぎてしまい、いつも言うことが極端になっていたのです。
 この娘さんの場合、「自分がなんとかしなきゃ!」とテンパってしまう時期があるため、うまく付き合いながら、その「テンパリ」の終息を待っていると「もう制限しなくていいです。通常通りのメニューで」と返事を頂くことができました。このように職員は家族さんのヒストリーを考えて関わったり、あるときは混乱に一緒に付き合うことも大事なケアだと思います。

こんな家族には弟子入りすべし!
 だからといって「家族」はいつもケアすべき存在ではありませんね。時にはいろんなアイデアやテクニックを生活のなかから編み出し、僕らをびっくりさせてくれます。
問題です。

Q車椅子の下、謎のダンボールがくくりつけられていた。さて何でしょう?
 
 ある日、デイサービス「生活リハビリ道場」を利用されるNさんの車椅子をみると謎のダンボールが垂れ下がっていました。車椅子に乗っている当のNさんに尋ねても「家内がしたのでなんのことかわからない」との返事。職員みんなで予想し、足の落下防止、だの泥よけだの言い合ったのですが全員ハズレ。じつは、これ「コタツから暖気が出て行くのを防止する仕切り板」だったんです。Nさんと一緒にコタツに入った奥さんが車椅子の下からスースーと寒い風が入ってくることに「もー!」となり、暖気流出防止の水際作戦にダンボールをくくりつけたのです。まぁ一緒に生活してみないと、この発想は出てこない。このように介護生活の中から、「世界でたったひとりのために必要なものを手作りする」、まさにブリコラージュな家族さんはケアが必要などころか、こっちが弟子入りしなければならない存在です。「必要は発明の母」という言葉がありますが、それなら「介護は発明の姑(しゅうとめ)さん」といってもいいんじゃないでしょうか?

舞鶴養護学校にお邪魔してきました

2009年09月04日 | Weblog
舞鶴養護学校にお邪魔してきました。室木校長、小林先生、山口先生はじめ、貴重な授業を見学させていただいた先生方お世話になりました。先生方の子供さんたちへの関わり、大変参考になり、いろいろ勉強になりました。学校も新しく、設備が立派でただただ唖然という感じでした。
研修会も熱心に聴いていただきました。なにか参考になれば幸いです。感想などありましたら書き込んでくださいね。今後の参考にさせていただきます。

子供さんたちへのリハビリの質問に個別にお答えする時間がなく、申し訳なかったです。私も子どもさんへのリハビリは経験が少なく、今の地域リハビリの仕事から得たものでしか、答えられませんが、もし質問などありましたら、以下のアドレスにメールをいただけたらと思います。
本日はどうもありがとうございました!
E-mail:matumomo☆helen.ocn.ne.jp(迷惑メール防止に@を☆に変えてあります)