松本健史の「生活リハビリの達人」になろう!

超高齢社会の切り札「生活リハビリの達人」になる!講師・原稿依頼は matumomo@helen.ocn.ne.jp まで

時事ネタ(あるいはババネタ)

2012年10月29日 | Weblog

リハビリ道場では体操の前に時事ネタをお話しています。

高齢者の方に世間に対して関心を失ってほしくない、失うと元気がなくなってしまうと思うからです。

そのためには時事ニュースや地域の行事を話して関心を持ってもらわなければいけない。それもできるだけ面白く、べしゃりエンターテイメントが重要です。

体操に参加したみなさんとの掛け合いがうまくいけば効果絶大。口々に心に湧き上がってきたことを話してもらえて、どんどん話題は転がって勢いがついていく。

いろんなニュースから、今日はこれを話そう、とがんばってます(すべるときもありますが・・・)。

最近ウケがよかったのは「名前の話」でした。こんなかんじで・・・

最近おかしな名前をつける人がおおいですねー。おかしな名前いうたら怒られるかな。

変わった名前というときましょか。

「きらら」ちゃんとか「るふらん」ちゃんとか「ライム」君とかそういう名前を「キラキラネーム」っていうそうです。キラキラしたかんじ、ありますねー。

ぼくが聞いたのでびっくりしたのは、子供の名前にララ桜桃(ららさくらんぼ)とつけた親がいるそうです。

「え~、なんじゃそりゃ」

でもララさくらんぼちゃんは、かわいいといえばかわいい。もっとびっくりするんがあった。「戦争」とか「犯士(ひろし)」なんてつける親もいるそうです。ちょっとなんぼなんでもぶっそうな名前すぎるでしょ。かいわいそうに。

山田さんどうですか自分の次の孫さんが山田戦争ってなまえになったら

「そんなんいややわー、絶対とめるわなー」

そうですよね。

「そういえば昔、悪魔って届けたけど役場が受け付けなかったいうのがあったわね」と石田さん。

そうですね。役場もちょっとこれは、いうときはそうやって止めてあげてほしい。

「賢一郎」これもおかしな名前ですよね。えっ、ふつうやって?いや普通じゃないんです。この賢一郎っていう名前を女の子につけたそうです。

「え~!よっぽど男の子がほしかったんか、その親」

「それでも育った子供がかわいそうやわ」

「役場はなにしとるんじゃ」

まったく今の親は何を考えてるのか?なんて思ってたら、昔の親もすごい名前つけてはりました。昔は昔ですごかった。

調べてみたらこんな名前の人。「平平平平」これ名前ですよ。しかも苗字と名前。

平平平平とかいて「ひらたいら へいべい」さんだそうです。

「ははは、ホンマかいな、あんたが勝手にいうてんのとちゃうか?」

ほんまです!

あと僕のきいた珍しいのは十(つなし)君ですね。

「なんや十って書いてつなしって」

一から十まで数えたら謎が解けます。ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつと数えていくと「とお」だけ「つ」がないでしょ。「つ」がないので「つなし」と読ませるそうです。びっくりですね。

「つなし君か・・・でもどういう願いがこもってるんやろ」

ほんまですねー。親がしてやれることは名前をつけてやることぐらいだ、なんていいますもんね。名前、だいじですね。

…………………………………………………………………………

さて、体操でもしますか?

昨日テレビで見たけど飛行機にもけったいな名前がついとるで

あ、オスプレイ

あれは怖いね~

ほんまですね~

盛り上がる日は、なかなか体操までたどりつけません。

体操までたどり着けなかった・・・、そんな日が僕の密やかな「成功」なのです。

 

 


100人で実技をすると迫力がありました!

2012年10月24日 | 研修会記録

グループ実習のワンシーン「さぁ、天井に向けた指をいっせいにリーダーになってほしい人に向けます。せーのっ!」

広島は福山で日本通所ケア研究大会 実技分科会の講師をつとめさせていただきました。「生活リハビリの達人への道」と題しまして、100人を超えるみなさんとの実技研修を無事終えることができました。緊張しましたが、大変充実した時間を過ごさせていただきました。
「何かを吸収していこう」というみなさんの熱気がすごく私もおのずと気合いが入りました。内容を盛りだくさんにしたことで案の定、時間オーバーし、消化不良だったところもおありだと思いますが、どうかお許しください。
 微力な私の役割は、「生活リハビリの達人への道」の入口にみなさんをご案内するところまでだと思っております。目と手と心を駆使することでまだまだやれることがある!そしてそうやって日々のケアに向かい合うと、この仕事はめちゃくちゃ楽しい!それだけは感じていただけたんじゃないでしょうか?

筋肉を強く、しなやかに保つストレッチで仕事を続けられるカラダづくりもしていってくださいね。実技に入る前にイチロー体操、ハムストリングスストレッチ、腹筋の入れ方など紹介しました。

 

イチロー体操 介助は股を割って、腰を落とすポーズが必要です。

この研修をヒントに現場で実行されたことがありましたら、また聞かせてくださいね。全国各地の皆さんの熱い取り組みが日本の高齢者ケアを変えていくことを信じています。研修の冒頭に紹介した暗い「ミライ日記」を書き換えていきましょうね!
目と手と心(=視点、テクニック、熱いハート)を磨いて、達人の道をともに歩んでいきましょう!

モデルになっていただいた方、腹筋していただきありがとうございました。動作分析がしっかりできるとメッセージを伝える介助につながります。パッチアダムスの赤鼻を思い出してください。

また大会の運営につきまして、通所ケア研究会会長、妹尾先生はじめ、たくさんのスタッフのみなさんにお世話になりました。それではみなさん、またどこかでお会いしましょう。


生活リハビリの達人になろうin大阪&広島 参加の皆さんお疲れさまでした。

2012年10月22日 | 研修会記録

土日は大阪・広島に行脚し、研修会「生活リハビリ達人への道」と題して講師をさせていただきました。

ご参加の皆さん、お疲れ様でした。大阪の研修ではわざわざ北海道、香川県などからきてくださり、感謝です。

とくにはるばる北海道からのKさんお疲れ様でした。無事帰れたでしょうか?北見の山々はもう白くなってるそうですね。北海道での実践が楽しみです。また今回の感想を教えてくださいね。

翌日の広島、日本通所ケア学会では大きな会場にビビりました。午前は100人以上のかたが参加してくださったとのこと。みなさんの熱気がすごかったです。ありがとうございました!気合を入れて盛りだくさんでお送りしましたが、いかがだったでしょうか?ほんと熱心に聞いていただきました。案の定、時間オーバーし、消化不良が多々おありだと思いますが、どうか堪忍してください。

たくさんの引き出しを持つこと、視点、テクニック、ハート(目と手と心)を駆使するとまだまだやれることがある、そんなことはあの時間の中で感じていただけたんじゃないかな、と勝手に思っております。また現場で実行された結果や感想を聞かせてくださいね。

目と手と心を磨いて、生活リハビリの達人の道をともに歩んでいきましょう!

また大会の運営につきまして、通所ケア学会長、妹尾先生はじめ、たくさんのスタッフのみなさんにお世話になりました。ありがとうございました。

おはなの森田さん、久美浜のジョージ、アウェイの僕に応援の声をかけてくださり、ありがとうございました。かえってプレッシャーになった説もありますが(笑)。ジョージ、ナースの林さんとは帰りに念願だった和田山とんこつで「ラーる」ことができてうれしかった。ほんとうにみなさんお疲れ様でした!今後もよろしくお願いします。


生活リハビリの達人になろうin大阪&広島 開催します 10月20日(土)・21(日)

2012年10月12日 | 研修会記録

できるだけ多くのみなさんにお会いしたいので、研修会の予定再度アップします。

介護現場密着の理学療法士のアイデア・テクニックを伝授します。ぜひお誘い合わせの上、ご参加くださいね!定員50名まだまだ席あり!生活リハビリのことが知りたい方、よいケアがしたいけど施設で壁にぶち当たっている方に、ぜひ!


日時:10月20日(土)13:30~16:00
場所:松下介護学館
    大阪市天王寺区上本町7-1-24 松下ビル9F
内容:生活リハビリの達人になろう! 小冊子「生活リハビリ虎の巻」配布あり (配布する虎の巻が新しくなりました!新2012バージョン、なかなかいいですよ)

講師:松本健史(理学療法士 介護支援専門員 住環境コーディネーター)
参加費:1000円 問合・申込:NPO法人さわやかプラザ TEL06-6774-6013

 

次は広島は福山、通所ケア学会のご案内

10月21日(土)日本通所ケア研究大会 実技分科会の講師を務めることになりました。

明日から使える「生活リハビリ術」を2時間でお伝えするコースです。ぎっちり凝縮してお伝えします。

一、生活リハビリの視点と技術 二、残っている力を引き出す介助法 三、お笑いにまなぶ認知症ケア

ちょっと詰め込みになりますが、ついてきてくださいね。


興味のある方はぜひご参加ください。10月21日 広島であいましょう!

個別リハで使える「生活リハビリ術」(午前の部)10:00~12:00  (午後の部)13:30~15:30 (午前・午後とも同じ内容)

詳しくは大会ホームページ http://www.tsuusho.com/  をご確認ください。(僕も受けたい講座がいっぱいです。)

 

 


雑誌ブリコラージュに原稿書きました お笑いに学ぶ認知症ケア (落語編) 全文掲載

2012年10月10日 | 原稿

僕たちの仕事は相手の問題点を挙げてツッコミ倒すことではなく、受け止めていくことから始まると思うんです。受け止めて人を元気にする技法を最近、枝雀師匠の「代書」から学びました。以前にも載せましたが、今回ブリコラージュに掲載されましたので、再アップさせていただきます。「お笑いに学ぶ認知症ケア(落語編)」ぜひ読んでみてください10月号24ページ。そしてどうか枝雀師匠の名演に触れてみて下さい(ツタヤでレンタル可です)。きっとあなたのケアの考え方をまた新しくしてくれると思います。それではど-ぞ! 

お笑いに学ぶ認知症ケア(落語編) ~よき受け止め手になる方法~

「お笑い」は人を元気にするアイデアの宝庫だというのが大阪人の僕の持論です。以前、お笑いから学ぶ認知症ケア「ボケ編」と「ツッコミ編」を書きました(雑誌ブリコラージュ2011年5・6月号参照)。読んでくれた方から「認知症者との関わり方の参考になった」「お年寄りにツッコミばかり入れてたので反省しました」といった反響をいただきました。今回は古典芸能の「落語」から人を元気にするケアの秘策を学んでみようと思います。

 

「笑いは緊張の緩和である」 ------ 桂枝雀

お笑いに学ぶ認知症ケア「落語編」で、教えを乞うのは桂枝雀師匠(1939―1999)です。師匠はほんわかした語り口、めまぐるしい百面相のような人物の演じ分け、お客をひきつけて離さないストーリー展開で、観客を笑いの渦に巻き込み、爆笑王の名をほしいままにした落語家です。師匠は「笑いとは緊張の緩和である」という言葉を残しておられます。師匠の洞察に「そうか!」と僕は膝を打ちました。「笑いとは何か?」という謎がありますが、師匠の言うように、笑いは緊張が緩和された時に生まれるものだと考えると合点がいきます。もともと笑いとは息詰まる緊張状態から解放された時に思わず洩れる「ハァ~、よかった」、「ホッ、助かった」などの「ため息」が原型なのだと思います(笑いがハハハとかホホホとかハ行なのは、その「ため息」の名残と考えられませんか)。いにしえの昔、人間がまだ原人だった頃、天敵の多い環境では、一難去ってまた一難、身の危険を感じて警戒し、ほっと胸をなで下ろす、そんな場面の繰り返しだったことでしょう。身の危険が去り「まだ生きれる!」という「快」の感覚が笑いには備わっているのです。そう考えると、「笑い」とは我々の生命活動と深い関わりのある感情表現であると言えないでしょうか?

僕らは職業柄、「食欲がない」「尿意がない」といった、お年寄りの生理的不調を心配しますよね。それなら感情表現に「笑いがない」という人も同じように心配しなければいけません。お年寄りが「笑わない」ということは、直接生命に関わる緊急事態といってもおおげさじゃないのです。でも、よく勘違いして「笑わせたら勝ち」的な関わりがみられることがありますが、あれはいただけない。笑いの強制だと思います。ただ笑わせることが目的になってはいけません。オムツにうんこをはさんで人は笑えるでしょうか?(まぁ笑うことも不可能ではないでしょうが・・・)そんな笑いにはなんの意味もありませんね。その人の合った排泄ケアをして、生理的な「不快」を取り除くことが先でしょう。そうして自然と笑える「快の環境」、笑いあえる「快の関係」がそこにあるかどうか、をもっと重視しなければいけないと思います。

名作「代書」を聴く

1.「笑い」は人の生命活動と深くかかわる感情表現である

2.笑わせることではなく、自然と笑える心地よい環境・関係づくりが大事

・・・ということを押さえた上で、落語の鑑賞に入ります。桂枝雀師匠の十八番(おはこ)「代書」にみられるケアの極意について学びます。

「代書」のあらすじ・・・

昔は字を書くことができない人も多く、代書屋という職業があった。現代でいうなら行政書士のような仕事。その代書屋に履歴書をつくりにきたのが40代の学のない男、トメ五郎。履歴書を代書してやろうと代書屋はトメ五郎の幼少時代や過去の職業について質問するが、それに答えるトメ五郎はすぐに興奮して、話を脱線させてしまう。職業経験も書きにくいようなものばかり(たとえば、『夜店を出したが寒くて2時間でやめた!』など)、それをなんとか恰好がつくように仕上げよう、と代書屋は四苦八苦する。あっけらかんとしたトメ五郎に生真面目な代書屋は振り回され、なかなか履歴書はできあがらない・・・。

僕の研修会の人気コーナー「お笑いに学ぶ認知症ケア」でこのビデオを流し、参加者と大笑いしながら見終わった後、僕は質問しました。なぜ、代書屋に来たトメ五郎はどんどん元気になっていったと思いますか?実際、話が進むうちにトメ五郎のテンションは来たときと比べて数倍にも上がっていきます。参加者から「自分の過去の話を代書屋さんが懸命に聞いて、格好良く書いてくれたから元気になったのではないだろうか?」と鋭い答えが返ってきました。代書屋は興奮したトメ五郎の無駄話を聞かされ、仕事なので仕方なく体裁をつけていきます。しかし、この長々とした(どーでもえーような)トメ五郎の経歴が代書屋の手にかかると、かっこいい履歴書に仕上がっていきます。ちょっとそのシーンを抜粋してみます。

ト:トメ五郎 代:代書屋

ト:だいたいは、わたいはガタロだんねん

代:「ガタロ?」何やその「ガタロ」て?

ト:あんたもこんな賢い仕事してて、案外もの知らんな!ガタロちゅうて胸までのゴムの長靴はいて、川へ入ってな、金網でガサ~ッと砂利の中から鉄骨とか、ゴム靴片方とか拾ろてるやつがおまっしゃろ。

代:はぁはぁ、あれガタロちゅうのん。初めて聞いた「ガ、ガタロ~……」こんなん、履歴書にどない書こかな

ト:どないだっしゃろなぁ「ガタロ商を営む」ちゅうのん、あかんか!

代:ちょっと黙ってなはれ。えぇ~ッと(サラサラと筆で書き付ける)「河川に埋没したる廃品を収集して生計を立つ」と。

ト:(嬉しそうな顔で)うまいもんやなぁ、「生計を立つ」そぉ書くと商売がグッとよぉ見える!

 

 

 

よき「受け止め手」は人を元気にする!

トメ五郎が話せば話すほど元気になっていったのだから、代書屋の対応には、なにか人を元気にする秘密があるのではないか?そう考えるうちに、この代書屋の振る舞いが優れたケースワーク技術とケアの黄金則「居場所と役割づくりの3条件」に裏打ちされていることがみえてきました。

《居場所と役割づくりの3条件》

1.かつてやっていたことかそれに近いこと 

2.今でもできること 

3.周りの人に認められること  三好春樹「痴呆論」(雲母書房)

この条件が揃うと人は元気になるので、僕もお年寄りが元気がないときは、この3条件を満たす活動はないかと必死に探します。なぜ、この条件が満たされると元気になるのか?その秘密を代書屋は図らずも教えてくれています。人は自分の過去を肯定されたり、ありのままを受け止められたりすると「今までしてきたことが間違いじゃなかった」そんな気になって元気になるのです。代書屋は、トメ五郎の職歴を格好良く記載し、過去を肯定する存在となっています。言い換えると、トメ五郎の人生の「受け止め手」になっているわけです。ホントカナ?と思うでしょ。代書屋の仕事を以下に分析してみますね。

代書屋の仕事に隠されたケアの側面

1.トメ五郎に過去の出来事を自由に語らせる(←回想法を導入し、一生懸命傾聴している)

2.うまくいかなかった仕事もあるが、どれも否定せずに書き取る(←四苦八苦しながら履歴書に書き、失敗した過去を受容)

3.本人の人生を一枚の履歴書に仕上げ、次の仕事にありつけるように援助する(周囲との開かれた関係の構築)

と、こう考えると、代書屋は自然な振る舞いの中にケースワークの原則を取り込み、「居場所と役割づくり」を実践しているのです。このように人を元気にするケアの実践者は、まず一流の「受け止め手」であるべきなのだと思います。皆さんもよき「受け止め手」になるために、ぜひこの「代書」を聴いてみてください。きっと偉大なる枝雀師匠に弟子入りしたくなるはずです!

 

 

枝雀落語大全(35)
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EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)

川柳に 元気もらって 仕事する 

2012年10月06日 | 生活リハビリ

シルバー川柳の今年の受賞作が発表されたので、今日はリハビリ体操の時間に利用者のみなさんと川柳を味わいました。

川柳ってすごいですね。逆境を笑い飛ばして、状況を楽しだり、しみじみとしたり・・・

五・七・五のたった17文字で、これだけ世界をカラフルに表現できるんだと感動しました。

そして詠む人の老いと向き合う、いさぎよさがまたいい。いつかはこの境地に辿りつきたいな。

とくにみなさんのウケがよかったのをシルバー川柳より新旧織り交ぜて紹介します。

デザートは 昔ケーキで 今クスリ

「食後薬の多いこと自慢したりねー」なんて話していただきました。

 

目には蚊を 耳には蝉を飼っている

「わたしの耳は聞こえるはずのないものが聞こえるんやで」とNさん。

 

フネさんはいくつでワカメ産んだのか

(ほんまにいくつの時の子なんでしょうね、ワカメ?)

はくだけで やせるパンツが はけないの

(はくことさえできればやせるのに、おしい!)

アーンして 昔ラブラブ 今介護

「若いアベックがアーンとかしてんの、いかめーねー(うらやましいねー)」「アンタトコもしてたんと違うか!」

墓仏壇 どちらにいるのです アナタ

(仏壇よ、だからお墓参りにいかなくてもいいの!)

共白髪と約束したのに亭主ハゲ

(僕も抜け毛が多いんです。約束破りそうだ!)

赤ん坊 タマゴで産めたら あと一人 

「赤ん坊 だんなが変われば あと一人!」 といった88歳のばぁちゃんがいました(笑)

 

 

一通り笑った後にしんみりしたのを一句

離れ住む 子に 病むときも 無事と書き

やっぱり子供に心配かけまいとする親心、手紙に元気ですの文字、わたしもグッときました。みなさんも「そうだ、しんどくても隠すときもあるな」「でも子供は様子がおかしいとわかってくれるもんや」なんてしみじみと話していただきました。

こんなに笑ったり、ジンとさせられたり、今日は川柳のパワーに元気をもらいました。

名人の皆さん、ありがとうございました。

 


「ただの歌詩じゃねえかこんなもん」ってたいした歌詞ですよ。

2012年10月03日 | Weblog
桑田佳祐言の葉大全集 やっぱり、ただの歌詩じゃねえか、こんなもん
クリエーター情報なし
新潮社

桑田佳祐のソロワークの詩集とアルバムごとにその時期の出来事なんかをくわっちょ本人が語っておられます。個人的には「孤独の太陽」というアルバムがずっと好きなのですが、あの頃は本当にお母さんが亡くなり、孤独で感覚もマヒしてたそうです。そのなかで締め切りが迫り、お母さんの横たわってるそばで一人ギターを弾いて作曲したこともあったそうです。

桑田は日本語を壊してロックに載せたといわれていますが、古典へのリスペクトもあり、歌謡曲の安さ、軽さ、エロさを押し出してきたり、そんな曲も楽しいです。

僕のブログのタイトルに「砂に書いたブログ」とか「盆の花火は妙に静寂」とかあるんですが、これらは桑田佳祐の歌の一節です。言葉の選択にすごく影響を受けてるんやろな、と感じます。中学生のときに、サザンのベスト「バラッド」を貸してくれた友達があり、マクセルのテープが擦り切れるくらい聴いた覚えがあります。あのときちょうど芽生えた感情にすごくフィットしたんだと思います。たぶんこれから書く文章にも桑田師匠のボキャブラリーからたくさんお世話になるんだと思います。

「お前が目の前にいるならいい」(from 旅姿六人衆)と囁いた嫁に、今は

「情けない男でごめんよ」(from 祭りのあと)とあやまってます、とか。