松本健史の「生活リハビリの達人」になろう!

超高齢社会の切り札「生活リハビリの達人」になる!講師・原稿依頼は matumomo@helen.ocn.ne.jp まで

平井さん、結婚おめでとう!!!

2011年06月28日 | Weblog

生活リハビリ道場で一緒に働く同僚、平井さんが結婚しました。

僕より一つ上でイケメンの平井さんですが、これまで出会いがなく、

結婚せずに6年間道場で働いてきました。

その働く姿はまじめで、真剣、その姿勢には「お手本にせなあかん」と思うことが多々ある男性です。

そしてこのたび、平井さんの高いハードルを飛び越え、めでたくゴールインされたのは新婦のアキコさんです。

披露宴では共通の友人としてスピーチの大役を務めさせてもらいました。

 

平井さんには思いが強く、本当にうれしかったのでついつい力が入り、おふざけも激しくなってしまいました。

新郎にもダジャレを強要するというムチャブリをしてしまいましたが、さすが平井氏、なんなく「ダジャレ返し」を決めてくれました(笑)。

「いままでいろんな結婚式に出たけどアンタのスピーチに一番感動した!」と初対面の酔った方からおほめいただきました。

以下、私の行ったスピーチ(抜粋)

司会者:扉をご注目ください。日本ダジャレ学会会長 松本さんの入場です!

会長登場:白髪で胸に日本ダジャレ学会の勲章つけている

 

お邪魔します。日本ダジャレ学会学会長の松本です。

新郎新婦のお二人、ご結婚おめでとうございます。

私は新郎の同僚でお年寄りのリハビリを一緒にがんばっておるものです。

リハビリをするには、こっちがなにより明るくないと勤まりません。どんなに知識や技術があっても、くらーくしてては、だめなんです。その点、新郎の明るい性格が、人を応援する、我々の仕事にとても合っていると思います。これからもさらに上を目指し、よい仕事が一緒にできるように、と望んでいる次第であります。

そのなかで、職場のみんなからほんとうによく聞くのが新郎のサービス精神です。その代表がダジャレ、です。私の所属します、ダジャレ学会にも毎日のように絶賛の声が寄せられています。

 

今日はそのダジャレを何人かの証言から紹介しようと思います。

最初のダジャレ被害報告、いや、証言はですね

同僚の小川ゆきですね、小川ゆきは・・・現場は車の中ですね。デイサービスでお年寄りの送迎中の車で新郎の一言がさく裂しました。

「バックします、バックします、ガッツ石松」

その場はシーンですね。いまのこの状況と一緒です。あとのフォローに困ったと被害届、いや絶賛の声が寄せられています。

また他の職員、大川みなの証言、現場は玄関ですね。ダジャレ連発事件です。

「車がくるまで待ってちょうだい、

マットのところでまっとって!

(車のカギを持ちながら)気をつけてキーつけて」

など連発され、その場が凍りついたとの報告がありました。

 

日本ダジャレ学会では、このクールビズが推奨される中、新郎のダジャレを部屋の温度を下げる、「エコ活動」と認定しました!

また、松山ひろみも新郎はお年寄りさんに向けてもしっかりエコ活動をしていると絶賛です。

目撃証言ではマッサージ機にのっている人にむかって

「このマッサージ機で血行がけっこうよくなります。」

デイサービスで、入浴してもらう人に、

「え、ニューヨーク行くんですか!パスポートがいりますよ」

とも言っていたという目撃証言が寄せられています…。

 

素晴らしいです。みなさんどうでしょうか、こんなこと言われたら、いまの皆さんのように力が抜けますね。これを日本ダジャレ学会では筋肉の緊張を緩和する「リハビリ効果」として、認定しました。

 

これだけのダジャレを繰り出す新郎には感謝の声が殺到しています。学会では、新郎に、日本ダジャレ学会京丹後支部長のポストについていただくことが決定しました。おめでとうございます。本日は2重に「おめでとう」といわせてください。

 

今の気持ちをダジャレでどうぞ(マイク渡す)

新郎「会長、今日も快調ですね~」

 

・・・寒くなりましたので歌を歌います。新郎のこれまでの歩みを振り返るプロモーションビデオも作ってきました。秘蔵映像が満載で、どうして新郎がサービス精神が旺盛か、その謎も解けると思います。それでは長渕剛の乾杯を聞いてください。

 

会長 新郎の秘蔵映像ビデオをバックに熱唱する 

 

 終わり

 

・・・御両家の皆さま、ほんとにふざけてすみませんでした。でもお祝いの気持ちは人一倍です。

 

とにかくお二人、おめでとう!新婚旅行から帰ってきたら、また一緒に仕事がんばりましょう!


生活リハビリ講座in大阪 ご参加ありがとうございました!

2011年06月20日 | 研修会記録

生活リハビリ講座 in 大阪 が上本町6丁目 松下介護学館にて

無事終了しました。大阪だけでなく、三重県、奈良県、兵庫県など遠くから

来てくれた方もおられました。ありがとうございました。

皆さんの職場のお話が聞けてとても楽しく、刺激になりました。

 

今回は生活リハビリの基本とお笑いに学ぶ認知症ケア、それと新ネタ

「もし医療・介護職がドラッカーのマネジメントを読んだら」と題して、

ベストセラー「もしドラ」を題材に、自分たちの仕事の真の目的を考える時間を持ちました。

介護の職場は(いや、他の職場でもそうだと思うけど)、小さないざこざや嫉妬なんかで、すぐに職場が地獄になってしまいます。

僕らの仕事はもっと面白いし、ワクワクできるはずなんです。

大きい目標を持ってのぞめば、職場のいやなことなんかスルーできます。だって、もっと僕らの敵はデカイ!

介護保険制度や日本の過疎・高齢化を迎える地域なんかと闘っていくわけですから。

 

目標を持って、チームプレーをしていく、そのためにドラッカーを読んだりして、

自分たちの仕事を見つめなおすのはとてもいいことだと思います。

またお会いしましょう。次回は8月20日(土)を予定しています。

生活リハビリ論とチーム作りについてさらに突っ込んだお話ができたら、と思っています。

 

参加いただいた方から施設研修で私に話してほしいと言ってくださった方、ありがとうございます。

私で良ければ行かせていただきますので、またご連絡くださいね!


意外と好評!ブリコラージュ6月号『お笑いに学ぶ認知症ケア(ツッコミ編)』

2011年06月12日 | 原稿

大阪生まれの僕がずっと大好きなお笑い。そのお笑いに学ぶケアの方法論が書けたら・・・という夢がかなって介護雑誌ブリコラージュの6月号に掲載していただきました。発表済みのボケ編と今回のツッコミ編で言いたいことは言い切った!という感じです。

 

そしてこれが意外と好評。ふだんケアについて話してもあまり盛り上がらないのですが、若い介護職さんにも届くようで「松本さん、ようそんなこと考えますね」と尊敬してくれてるのか?変人と思われているのか?はわかりませんが、とにかく反応はいいようです。「仕事がたのしくなりそう」と言ってくれた職員さんがいました。

 

それでは雑誌の掲載原稿を掲載します。さあ今回もお笑いから学びましょう!

 

今の世の中、ツッコミが多すぎだ 

漫才でいうツッコミをあえて定義すると「面白いことやおかしなことを話すボケに対し、その間違いを素早く指摘し、訂正する役割である」ということができます。「なんでやねん!」「もうええわ!」といったセリフに代表されるツッコミですが、世の中の多くの人はボケ役ではなくツッコミ役をやりたがります。これはツッコミ役をしていれば、自分がなにか行動し、矢面に立たなくていい、人のやることを批判するだけで偉くなった気になれるからだと思います。これが「一億総評論家時代」が到来した背景ではないでしょうか?介護でも看護師(いや、最近はリトルナースと呼びたくなる医療かぶれした介護職も多いけど)が「愛のないツッコミ」を連発しています。「血糖・血圧・脱水・睡眠・お金の使い方」まで正常値からの逸脱を素早く指摘し、訂正し続けるのです。これは素人でも言えることを素人より偉そうに言ってるだけです。僕らの仕事はその先!その先!血糖が高い人にどんなおやつだったら満足してもらえるか?とか食欲より興味をひくものをこの方に用意できんだろうか?ということのほうがより「突っ込んだ」仕事のはずです。同じ「つっこむ」ならこっちにしましょうよ。

 

認知症の人にツッコムな!

医療や介護側の人間は「自分はあくまで正常だ」という立場から認知症の人にツッコミをいれて、相手のボケの深さを評価しているのではないでしょうか?自分のボケの深さを測定しようとして近づいてくる人に誰が心を開くでしょうか?そんな雰囲気が蔓延しています。長谷川式認知スケールもそう。「今日は何月何日ですか」とその人の人生でどの時代が、一番自分らしかったかも知ろうとせずに問いかけ、間違ったら「今日は○月×日でしょ」と減点する。エーカゲンニセー!と言いたい。見当式が障害された人に「ここは京都府ですよ」「今日は2011年1月1日ですよ」と正しく訂正するのを「リアルオリエンテーション」と言います。それは認知症の人がせっかく自分らしかった時代に戻り、周囲の世界を自分なりに居心地の良いものに再構築しているところに土足で上がって、「何やっとんねん、目を覚ませ!」とほおを張って、その人の落ち着ける場所から認めたくない現実へと引きずり戻しているんです。なんと「愛のないツッコミ」なのでしょう。 

 

ツッコミなしで成立する漫才を見よう!

僕はこの「愛のないツッコミ」の蔓延がどうにかならないかと認知症研修ではツッコミがない漫才を参加者に見てもらいます。なんにでもつっこんでしまう人にはこの「つっこまずに成立する漫才」をいちどみて欲しい。ここで登場するのは漫才コンビ「ハライチ」(写真)です。漫才は普通ボケとツッコミがありますが、このハライチのネタにはツッコミがありません。そのかわりに「ノッカリ」といえばいいのでしょうか、ボケが話したことに相方が「ノッテ」ひたすらついて行くんです。たとえば部活のエースを話題にしたネタはこんな感じ。 

 

A:部活のエース的な人はモテたよね 野球部のエースなんかいいな

B:そうそう、甲子園でもいこうものならすごいもんな 

A:オセロ部のエース

B:真っ黒!一瞬にして真っ黒。カドをとるスピードが違うもの。オセロ部のエースは!

A:帰宅部のエース

B:あれっ、(きょろきょろして)ヤマモト、ヤマモト、もう帰ったのか!やっぱすげーな帰宅部のエース 

 

ここで本来ツッコミをするべきBの澤部くん(ぽっちゃりした方)がやっているのはノリボケと呼ばれています。とにかく身振り手振りをつけて話に「ノッカル」のです。漫才は中盤から「エース」が関係なくなります。「○○部のエース」という響きから「駅前のコーポ」「たて笛のセール」などAの岩井君が単語を繰り出します。そのたびに澤部君はツッコミをいれずについて行く。「駅前にコーポ!えっこんなとこに建ったの?時代は変わるもんだねぇ」と汗をかきながら。澤部君が相手から出てくる突拍子もない言葉を手がかりにその世界を再現しようと振り回されて疲労していくことで笑いが生まれるのです。僕は大笑いしながらも何かあったかい気持ちがこみ上げてきました。なぜなら澤部君のやろうとしていることは僕も仕事で苦労していること。「この人はどんなふうに世界をみているのだろう」と必死でつかまえようとしている行為に似てると感じたからです。

 

まずはつっこまない ~その人の世界観に乗っかってみる~

テレビで認知症の人に適切とされる対応が紹介されていました。認知症の人から「アンタが財布を盗った!」と言われたら同じ言葉を繰り返せばいいと。「え、私が財布を盗った?」肯定も否定もせずただ繰り返す。もちろん認知症を抱える家族に有用であればその対応もいいでしょう。しかし、じゃあ、なぜこのおばあさんは嫁(嫁とはかぎりませんが、近しい人が犯人扱いされることが多い)を疑うようになったのか?という視点を持たないと問題の奥深いところへは行けません。自分が嫁に対して後ろめたい、世話になってすまないという気持ちが重くのしかかり、抱えきれなくなって、その負担を軽減するために「迷惑がかかってるのはアンタじゃなく、財布を盗られたこのアタシだ」という世界がおばあさんのなかでつくり出されたという仮説を立てることができます。その人の世界観を自分の精一杯の想像力を使って汗かいて、まず乗っかってみる。おばあさんにもう一度嫁から頼りにされるような場面をつくれないだろうか?というケアの種がそんな中からつかみとれると思うのです。ツッコミをいれるのではなく、世界観の共有から始める。認知テストの点数ばっかり追いかけるのではなく「お笑い」を手本に汗をかいてみませんか?

 

 

ハライチ

岩井勇気(左)と澤部佑(右)の二人からなる漫才コンビ。岩井のボケに対してツッコミをいれずひたすらノリボケをしてついていく澤部、この汗だくの「ノッカリ」が笑いを生んでいる。

 

※写真には以下のDVDを掲載させていただきました  

ハライチ「ハライチ」(DVD) 発売元:株式会社 Contents League 

販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント


地域でがんばるセラピストさんからメールをいただきました

2011年06月11日 | 生活リハビリ

病院を出て地域で活動するセラピストが増えています。

病気の治療がすみ病院を退院してからも生活の場でのリハビリが必要な方は多いです。

そして生活期のリハビリというのは個別性が高く、セラピストとしても未体験ゾーンであり、悩みが多いもの。

僕と同じく地域で頑張っておられる岡山のKさんからメールをいただきましたので紹介させていただきます。

以下引用・・・

昨年末に「生活リハビリ術」を読ませて頂き、
メールで一度やり取りさせていただいた、
岡山の診療所におります、Kと申します。

あの本はいつも手元に置いているのですが、
ここ数日、久しぶりにまた読み返していました。

というのも実は先月から特養に行き始めたんです。

そこでは外来ではもちろん、訪問や通所でも遭遇する事の無い、
様々な利用者を目にして、色々考える事が出てきました。
自分のやっている事や、考えている事に対して、
疑問や不安がたくさん出てきてしまって…

それとは別に、部署内の体制にも頭を悩ませていたりして、
なんか自分はこのままでいいのか、
これからどこへ向かっていくのか、
あれこれ思ってちょっとテンション下がっていたのですが、
この本を読んで、なんだか笑顔になれました。

発言力も行動力も乏しく、ただうだうだと考えているだけの
情けない私ですが、でもこの仕事が大好きだし、
やっぱり自分に納得できる仕事がしたいって、改めて思いました。

なんか、意味不明なメールになってしまってごめんなさい。
あの本は私の大切なバイブルになりそうです。
これからもまた情報発信、楽しみにしております。

引用終わり

 

Kさんありがとうございます。

悩み多いけど「この仕事が好きだ」というKさんの気持ちが伝わってくるメールだと思いました。

私も「あーでもない、こーでもない」と悩みながらですが、

おおくのお年寄りさんや職員さんにいろんなことを教えてもらえるこの仕事が好きです。

いっしょに頑張っていきましょう!

拙著も読んでいただき、感謝です。

岡山とこちら丹後では地域性も違うでしょうし、いろんなご経験をまた教えてください。

訪問の面白い話などもまた紹介いただけたら・・・と思います。

Kさん、これからもよろしくお願いします!

 


6月18日(土)生活リハビリ講座開催 「生活リハビリの達人になろう!」大阪で会いましょう

2011年06月04日 | 研修会記録

6月18日(土)「明日から使える生活リハビリテクニック講座 in大阪」  が開催決定です。

明日から介護現場・在宅で使える生活リハビリについてお伝えします。

内容は・・・

本人さんの力を引き出す介助法、現場で役立つ体操 疾患別あやまったケア

 認知症への生活リハビリアプローチなどなど

生活リハビリに参考になるビデオも盛り込みます。

介護職さん セラピスト 学生さん 家族さん 毎回いろんな方に参加いただいています。 

介護に携わってきた理学療法士が現場で積み重ねてきたアイデア テクニック満載の講座をお届けしようと思います。

ぜひお誘い合わせの上、ご参加くださいね!定員50名まだまだ席あり!

日時:6月18日(土)13:30~16:00
場所:松下介護学館
    大阪市天王寺区上本町7-1-24 松下ビル9F
内容:明日から使える生活リハビリ~ 小冊子「生活リハビリ虎の巻」配布あり

講師:松本健史(理学療法士 介護支援専門員 住環境コーディネーター)
参加費:1000円 問合・申込:NPO法人さわやかプラザ

TEL06-6774-6013

12月に出た新刊「生活リハビリ術」も2割引き(定価1600円→1300円)で販売しますので、よかったらこの機会にお求め下さい。

 

「生活リハビリ術」

~介護現場の理学療法士が提案する21の方法~

松本健史著

発行ブリコラージュ

発売筒井書房

定価1680円(税込)