
この通り、鼻皺が出てしまうほど、毛繕いが出来るようになった。
というか、痒みが出てるのか過剰なグルーミング・・・。
一時期は、ただただひたすら寝てるだけだったから・・・それから見れば元気になったのかな。
身体の表面の熱はすっかり取れたよう。
寝てる時の呼吸数は落ち着いているけど、起きてるとどうしても50~60/分になる。
心音は前回よりも落ち着いている。
多少は早いが、ドックドック・・・という音になった。
手にだけ少し汗が・・・これは手だけ舐めてるからそのせいかもしれない。
鼻もちゃんと濡れている。
一時に比べれば、よく歩くようになった。
眠りも何とかしっかり取れているよう。
昨日から甘えるようになってきた(一時期の凶暴性が消えたw)
食欲が落ちている・・・カリカリに飽きたせいも(室温は調節してある)
夕方からは、ウェットフードで、とにかく食べてもらい少しでも体力を付けて欲しい。
ずっと、体力に拘っているのは、服用する予定の漢方が体力がある猫?人?用だから。
それに、治療が始まったら、血液検査の回数が今までの比じゃないから・・・。
この病気の診断は、通常の血液検査では断定出来ない。
症状が、色々な病気と似ているものばかりだから、はっきりさせるには甲状腺の検査(T3、T4、FT4など)が欠かせない。
T4のみで検査をして、よほどの高値である時は、この病気でだと確定できる。
だけど、1回の検査で正常値だったり、T4の濃度が低い場合や、
オカルト甲状腺機能亢進症(安静時に正常値と異常値の間になる事があるらしい) では、正常値を示すことが多い。
FT4での検査をする事で確定できるので、T4のみで正常だからといって、この病気で無いとは言えない。
1~2週間後にT4とFT4の検査をした方が良い(10歳を超えた猫さんにはこれを勧めます)
この病気の治療法は、薬を飲むか、手術するか、放射性ヨード療法(日本では不可)、実際に2つしかない。
最近、y/dという療法食も出たが、まだ出たばかりなので 、個人的には何とも言えない。
他の食事の禁止、サプリの禁止など、規制も厳しい。
でも、ヨウ素の低い食事なら食べてもいい・・・という話もあり、まだ試験段階だと執事は考える。
これを薦めない獣医さんもいるのが現状。
効果が出てる猫さんもいるようだが、止め時が難しいように思う(あくまで執事の見解です)
~~ここからは執事の勉強を兼ねて~~
一般的な治療としては、抗甲状腺薬(メルカゾール)を投与する事で、この病気が引き起こした様々な病気の回復を目指す。
ただ、この薬は副作用が非常に強い。(固体にもよるが、全般的に強く出る傾向があると執事は思う)
以前書いた、甲状腺機能亢進症によって引き起こされる病気の他に、薬物アレルギー性皮膚炎、自己免疫性血小板減少による出血など。
この自己免疫性血小板減少は、自分の血小板を異物と認識してしまうため、血液を固める作用が弱まり鼻血などの出血を起こす。
これらの副作用が生活していく上で問題となると、手術をする。
この時も、腎臓にどれくらいの負担が掛かるのか、良く検討する必要がある。
メルカゾールの投薬 は3つの目的がある。
・まず、前述した手術のリスクの軽減あるいは除外するための初期投与。
・そして、甲状腺機能亢進症の長期内服療法。
・甲状腺機能が正常化したために、腎機能への影響をみるための試験的投薬
~一般的なメルカゾールでの投薬治療~
初期容量は治療用量以下から始めると、副作用が軽減されるらしい。
推奨初期容量は、2.5mg/catを1日1回2週間。
この時点で、副作用がなく、身体検査でも問題なく、腎機能パラメーター、CBC(全血球検査)、血小板が基準参考値内で、
T4濃度が2μg/dl以上なら、容量を2・5mg/catを1日2回にする。
この時、T4測定の採血のタイミングは 投薬後4~6時間を基準にしてる。
そして、2週間後に 同じパラメーターをして状態をみる。
薬の用量は血清T4濃度が1~2μg/dlの間になるか、副作用が出るまで(;゜Д゜) 2週間ごとに増量し続ける。
でも、血清T4濃度よりも、腎パラメーター、食欲、臨床症状を重視し、
多くの場合、T4濃度か4μg/dl前後で臨床的な問題が無ければ良好なコントロールと判定する事が多い。
弱ってる猫さんにこれは辛いと思った。ら、下記のような投薬方もあった。
内分泌疾患に共通する概念として治療を急がない事が重要だと。
低容量から序々に増量していく事で充分間に合うことが多いとある・・・例外については書いてない。
・初期投与は、1.25mg/catもしくは、2.5mg/cat、1日1回から始める。
治療開始、2週間で再検査をして、臨床症状と、特に腎パラメーターに注意しながら除々に増量。
T4値は、5.0 μg/dl以下で、腎機能と臨床症状が安定する、調度いいバランスになるよう調節する。
・尿毒症の猫さんには1.25~5.0mg/cat 1日2回 最低量から始める。
・腎不全の兆候がなく、T4濃度が上昇 5.0mg/cat 1日2回
・腎不全がある、または疑わしい場合は、2.5mg/cat 1日2回
・高窒素血証と、明確な腎不全の場合は、1.25mg/cat 1日2回
どれも、1~2週間でT4,CBC+血小板数、腎臓の検査(BUN、Cre、IP、TP、電解質)、尿検査をする。
投薬開始後、3ヶ月は2~3週間毎に同じ検査をし、その後は3~6ヶ月毎に検査する。
・5.0mg/cat 1日に2~3回 治療目標はT4ga参考基準値の低域に入る事。
この場合、再検査はT4、CBC+血小板、血液科学パネル(ほぼ、一般的な血液検査)を2~3週間の間隔で行う。
最初の3ヶ月を経過した後は再検査までの間隔を伸ばせる。
治療開始後3ヶ月間、臨床症状に問題があると考えられる場合は、追加の検査をする。
・肝機能検査、抗核抗体の測定
安定後(最短で治療開始3ヶ月以降)
・T4濃度の測定を3~6ヶ月毎
・副作用が出た場合、それに応じた検査も する事
この治療で、食欲の無い猫さんには薬の増量はしてはいけない。
高齢な猫さんが罹りやすい病気なのに、検査や副作用が大変な病気なんだと実感した。
~追伸~
またさん、明日病院に行って先生と相談して、本格的な治療を始めるつもりです。
体力がつくまで、時間がかかりそうなので・・・。
急に、暗い所に篭り出したのも気になり・・・今年、初めての事です。
またさんは、基本的にダラ~ンと寛ぐので、ハードキャリーに自分から入る事は稀です。
頭の振りも出てますし・・・。
痒みがかなり出てるらしく、毛繕いしてるうちに心拍数が上がってしまいます。
これ以上、身体の何処かに負担がかかるのは避けたいので・・・。