ニャンの瞳は、若草と秋の優しい青空を合わせた様な色をしている。
夜には青緑っぽく光る。
シッポが長くて妙に太くて、タヌキみたいなニャンのシッポ。
いつもタヌシッポと呼んで撫でてた。
抱っこが嫌いだったのに、少し抱っこに慣れてくれた。
気付けばゴロゴロいってた。
ブラシも好きになってた。
またさんのパタトンでバタバタ遊んだ。
身体も拭かせてくれるようになった。
耳も簡単な掃除はさせてくれるようになった。
家に入る時は、抱っこされて手足を拭くのも慣れてくれた。
ウェットフードを食べた後は、歯も拭かせてくれた。
たくさんの色んな事に慣れてくれた。
道端で執事を見かけるとウニャウニャと鳴きながら駆け寄って来てくれた。
何故か?またさんと同じような場所が好きで。
またさんの座布団の上で気持ち良さそうに寝てたことも。
執事と寝てくれた事もあった。
6日水曜日、ニャンを見送った。
小さなキャリーにぎゅうぎゅう詰めのニャン。
不安そうな声で鳴いてるニャン。
それでも、キャリーの網越しに頭を擦り付けてくれた。
ニャンは行った。
頬を勝手に熱い物が伝わり落ちる。
そら‥空?宇宙?そら?天?大空?ソラ?
同じそらの下で同じ空気を吸っている。
そして、きっと元気で居てくれる。
もう‥お外で怖い思いも、寒い思いも、寂しさも、空腹も感じる事が無い様に。
執事はここからずっと祈ってる。
ニャンが家に来なくなって、家の中の気温が一気に下がったみたいだよ。
ニャンの猫生の一時、執事と過ごしてくれてありがとう。
とても素敵なプレゼント、本当にありがとう。